蔵書目録

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「劇洪水の舞台稽古」 (時事写真) (1936.5)

2024年03月16日 | 清国・民国留日学生 2 著作、出版物、劇

  

  中華留學生が團結
      眞摯な新劇擧げ
  
留日中華學生が母國の最尖端を行く新劇を提げ日本に紹介すると共に併せて不振を極める母國新劇運動に呼びかけるべく七十餘名團結一橋講堂に於いて眞摯な旗舉げ公演を行った(寫眞劇洪水の舞台稽古)
  
〔蔵書目録注〕
  
 上の写真と説明文は、昭和十一年五月十日(日)第千七百七十一号(3) 時事寫眞新報社 として発行されたものにある。
 この写真には、舞台上に男性十二名、女性九名、客席に男性二名の計二十三名が写っている。
 「旗揚げ公演」とは、日付や内容から、中華戯劇協会の第一回公演のことと思われる
 その広告が、五月一日発行の雑誌 『テアトロ』 五月號 (第三卷 第五號)に掲載されている。

  
  
  中華戯劇協會
    第一回公演
  
在京の中華國際戯劇促進會、中華同學戯劇促進會、中華戯劇座談會が三つ聯合したのが本協會ですが統一戰線の意味を含んで次のやうに第一次公演を持つことになりましたから、御後援を賜はつてゐる日本諸兄姉にも從前通り御助力を願ひます。
  
  洪水  三幕 田漢作
  姨娘  一幕 白薇作
  
 日時  五月九日、十日、十一日
 場所  神田一つ橋・一つ橋講堂 
  入場料  五十錢
  
 なお、初日の五月九日(土)の公演を見たことを、秋田雨雀は、その日記(『秋田雨雀日記』第3巻(1935年―1944年)未来社 1966)に記している。
 下は、『現代中華民國滿洲國人名鑑』 外務省情報部編纂 東亞同文會調査部發行 昭和七年十二月二十二日發行 にある田漢の経歴である。

  田漢 字壽昌 ジュショウ (Tien Han  字 Shou chang)
       湖南省人
   劇作家
   經歷 日本ニ留學ス。五四文學運動ニ際シ郁達夫、郭沫若等ト共ニ創造社ニ據リ爾來「ロマンティシズム」派ノ劇作家トシテ知ラル。傍ラ上海中華書局編輯、國立暨南大学、大夏大學及復旦大学等ニ劇ヲ講ジ上海南國藝術院主任タリシガ左翼ニ轉向シ一九三〇年中國左翼作家聯盟結成セラルヽヤ加入ス。一九三一年國民政府ノ左翼文學彈壓ニ際シ逮捕セラレタリト傳ヘラル。著書ー「田漢戯曲集」



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