活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

日本の印刷元年はいつでしょうか 1

2011-05-30 11:36:18 | 活版印刷のふるさと紀行
 一昨年でしたか、テレビの劇映画部門で賞を総ナメにしたのが『JIN
~仁~』でした。
 脳外科医の南方 仁(大沢たかお)が江戸時代にタイムスリップして、
坂本龍馬(内野聖陽)や武家の娘や吉原の花魁などと奇想天外なストリーを
展開するドラマでした。好評で続編、完結編と続き、昨晩、完結編の第7話
が放送されたばかりです。

 その『JIN』を見ながら考えたのですが、「印刷」を幕末や明治にタイ
ムスリップして見たらどうであろうかと。さぞかし、もどかしい思いで見る
ことになりそうですね。しかし、結構、ドラマチックな筋書きができるかも
しれません。たとえば、本木昌造がペリー来航、日米和親条約で通訳をつと
めていたり、平野富二が坂本龍馬の乗る船の機関士をつとめていたり、幕末
の印刷人登場のシーンはJIN以上、ドキュメント仕立てでも展開できそう
うです。

 さて、幕末から明治にかけて日本の印刷界の草創期にはいろいろなドラマ
が展開されましたが、どの時点をもって「日本の印刷元年」とすべきだろうかと、
ふと、考えてしまいました。
 コンスタンチノ・ドラードの追っかけの私としましては、天正19年(1591)
島原、加津佐で彼らの手によって『サントスの御作業の内抜書き』を印刷した年
としたいのですが、それはちょっと違うと思わざるを得ません。
キリシタン版の印刷はたしかにグーテンベルク直系の活版印刷ではありましたが
アトがつづいていないからです。



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