JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

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TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

ナスカの地上絵の謎

2013年12月30日 | 南アメリカ

セスナ機が機体を大きく傾けました。



ペルーの首都 リマから南へおよそ450km ・・
ナスカ フマナ平原 ・・
(12月29日のブログ参照 )
そこには、実に不思議な平原が広がります。



眼下に現れた地上絵 ・・
これは、キツネを描いているといわれています。
地上絵が描かれた時代は、ナスカ文明が栄えた
紀元前200年頃から紀元後800年頃の間です。
(放射性炭素年代測定で過去はほぼ正確に特定出来る )
ナスカ文明では、
キツネは畑の害獣であるネズミを捕食することから、
守護動物 (時には神 ) として崇められていたそうです。


(ウィキペディアより写真借用 )
キツネではなく、犬を描いていると主張する人もいます。
そして、その犬はペルーが原産の
『Peruvian Hairess Dog ペルービアン・ヘアレス・ドッグ 』
であると ・・
古代 『ペルービアン・ヘアレス・ドッグ 』 は、
生け贄や供物 (食用でもあった ) になるなど、
神聖な動物とされていました。
犬、キツネのいずれにせよ、これらの見解は、
地上絵が生活観や宗教観、さらには儀式に
関連しているという説の根拠になっています。



また、この図柄には2本の尻尾があります。
そして、尻尾と4本の足は直線で描かれています。
この 『直線 』 に着目した説も多数存在します。



Dr. Paul Kosok
ポール・コソック博士 (1896年ー1959年 )
アメリカ人 歴史・考古学者
ペルー沿岸地域の運河など
古代の灌漑設備を調査していた彼は、
1930年代終わり頃、
偶然目の当たりにしたナスカの地上絵の不思議に惹かれ、
以来長年の研究対象としました。
地上絵の存在は、1920年代頃から、
航空機のパイロットなどにより報告されていましたが、
学術的な研究という意味では彼が先駆者です。



彼の関心は 『直線 』 に向けられました。
地上絵に描かれている直線は、
天文学と関連しているというのが彼の説です。



彼は、直線の中には、夏至・冬至の日の太陽の運行と
一致しているものがあることを発見しました。
そのことから彼が導いた説は、
地上絵は巨大な 『暦 』 であるとするものです。
マチュピチュのインティワタナに通じるものを感じます。
(12月16日のブログ参照 )



農耕においては、
夏至・冬至、また春分・秋分がとても大きな意味を持ちます。
農耕が重要な生活の基盤であった古代において、
誰もが簡単に目で確認できる暦は非常に重要で、
その作成に労力を惜しまなかったことは容易に想像できます。

jfk-world














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