食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

国葬12|菅前首相の弔辞、本人は山縣有朋の悪行の歴史を知らなかった?と言える/少数派

2022年10月12日 | 国葬・桜・森友・赤木
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/政治情勢
国葬12|菅前首相の弔辞、本人は山縣有朋の悪行の歴史を知らなかった?と言える

138600copybudoukan

■「国葬が終わっても反対④」」安倍氏亡き後は俺の出番と菅氏は言いたかったのか?
「国葬が終わっても反対」の4回目。前号で投稿者は、菅前首相の弔辞の中で「民主主義を壊し憲法解釈を捻じ曲げた人物」=山縣有朋を例えにしたことを批判した。さらに詳しく掘り下げた、毎日新聞専門編集委員・伊藤智永氏の記事があったので伝える。さて弔辞の原稿を書いたのはお伝えの通り、安倍元首相のコピーライターとされる。そこで投稿者としては、そのコピーライターと弔辞を読んだ菅氏本人が山縣有朋の悪行の歴史を知らなかったのでは?と判断した。弔辞の山縣の歌で出て来る”先立った人物”とは初代総理の伊藤博文で、朝鮮半島の人間に銃撃され亡くなった(暗殺)のだ。安倍元首相の国葬で例えるのは、非常識過ぎる。菅氏本人を始め、弔辞を絶賛・感涙した自民党議員・支持者は、歴史まさしく「政治的歴史」を知らないんだなと思った。あるいは穿った見方をすれは、菅氏が山縣有朋の歌の真意(下記記事参照)から読み取れる「安倍氏亡き後は俺の出番」と訴えたかった”野望を”優先したのか。まあ私達一般人の常識と永田町とでは異なるが、どちらにしても国葬で山縣有朋の例えは間違っている。

■国葬で見せた菅氏の「ポスト岸田」次期首相をにおわせた野心は見逃せない
ここからは伊藤智永・毎日新聞専門編集委員の記事を活用した/安倍晋三元首相の国葬は、菅義偉前首相による追悼の辞がハイライトだった。日ごろ口下手な菅氏には不似合いな情感たっぷりの文章に当惑したが、読み終わると会場に拍手が起き、テレビやネットでも「感動した」と称賛されたから、友人代表の真情をドラマチックに表現したい狙いは、とりあえず成功したと言うべきか。だとしても、伊藤博文をしのぶ山県有朋の歌を引用した締めくくりは、当惑より困惑を誘う。「かたりあひて尽(つく)しし人は先だちぬ今より後の世をいかにせむ」(共に語り合って国に尽くしてきた同志は先に逝ってしまった。残った自分は君亡きこの世をどう導いていったらいいだろう)

議員会館の安倍氏の机に岡義武著「山県有朋」があり、歌に線が引かれていた。安倍氏は右派論客の葛西敬之JR東海名誉会長に薦められて7年前に読了。今年6月、葛西氏の葬儀後、フェイスブックでこの歌に託し故人を追悼している。その折、改めて本を手にしたらしい(※投稿者・下記注記)。3週間後、自らも伊藤と同じく銃弾により落命。いきさつを知ってか知らでか、菅氏は同じ歌で安倍氏を送ったわけだ。ひっかかるのは菅氏が、自らを山県になぞらえた政治センスだ。山県といえば、自由民権運動や大衆運動を弾圧し、議会と政党を嫌い、中央集権的市町村制を作った寡黙で陰湿な政治的怪物。力の源泉は人事を通した官界支配にあった。安倍政権における菅官房長官の手法をほうふつさせる。伊藤の死後、山県は最強の元老として他を圧した。

菅氏は2人を「長年の盟友」と述べたが、実態は権謀術数渦巻くライバルだったから、重しが外れた途端、山県の暴走が始まるのだ。同書に書かれた「その後」を読めば、歌の意味も額面通りではなくなる。うがち過ぎだ、素直に感動すればいいじゃないか、と異論もあるだろう。しかし、菅氏とスピーチライターがそこまで考えず引用したのなら、国葬という歴史的舞台の悼辞にしては安直すぎた。誰もが「ポスト岸田」に思い巡らす政局で、菅氏はいくら自身の再登板を否定しても、息のかかった次世代首相候補の擁立をにおわせる限り、「令和の小元老」になる野心がないとは見なされない。ふるさと納税、デジタル庁、カジノ、携帯電話料金、不妊治療……。思えば菅氏が進めた政策は、聞きかじりで飛びついたら、実は(やっぱり?)穴が開いていたという隙(すき)が多い。拙速が癖なのだろうか。

投稿者注記1/菅氏の言い分によると、記事の通り安倍氏が“改めて読み直した”とされる。しかし前号の通り、別の情報では安倍氏は至る所で山縣氏の歌を披露していた。従って今さら読み直す必要もなく、弔辞はドラマチックに仕立てたコピーライター原稿とそれに乗った菅氏の説が有力である。
投稿者注記2/伊藤智永氏の記事タイトルは「菅前首相の山県有朋」とシンプルなもので、当投稿のタイトルは投稿者によるものです。

Sankoub
次号/国葬13|安倍国葬に伊藤博文の銃撃暗殺死を暗示する弔辞を読んだ菅氏の非常識
前号/国葬11|菅元首相の弔辞は感動どころか国会・国民無視のとんでもない内容だった!

Ntopkeiji

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 毎日ことば|庫裏・潮時・探... | トップ | ニフティ(ノジマ)◇設立時の... »
最新の画像もっと見る

国葬・桜・森友・赤木」カテゴリの最新記事