ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

蝙蝠(こうもり)を町で見たことがありますか?

2022年06月15日 | 俳句

 今朝はまだ昨日の雨が残っていましたが、やがて曇りとなり午後からは久し振りの日差しと青空が拝めました。でも、ちょっと蒸し暑かったかな…

 昨日はお婆ちゃんが寒い、寒いと言って、ガーディガンをまた引っ張り出して着ていましたが、今日は暑いよと…確かに、昨日は最高気温が21度、今日は27度でしたもの。こうも気温が上がったり下がったりしては老体には堪えますよね。でも、お婆ちゃんは頑張ってますよ。服を出したり入れたりして…(笑)

 要するに昨日は「梅雨寒」だったんです。梅雨のころの季節外れの寒さのことで、梅雨冷えともいい、仲夏の季語なんです。

  梅雨寒の教師にチョーク折れ易き   藤井吉道

 この藤井吉道氏は、俳人協会山口県支部の幹事としてしばらくご一緒しましたし、大学の大先輩だったということも分って、親しくさせていただきました。それなのに、コロナより前だったかしら、幹事を辞められてお顔が見られなくなったと思ったら、その後あっと言う間にお亡くなりになったんだとか…とってもビックリしましたし、残念でした。

 50年以上も俳句を志し、また教職の道を停年まで一筋に歩まれたということでも、とても親近感があったんですよ。だからこの句には心から共鳴します。きっとチョークが折れる度に何だか出鼻をくじかれるような思いがして余計に梅雨寒を感じたのではないかしら。

 詳しいことは分りませんが、『俳人協会会員名鑑』によれば、吉道氏は、昭和9年山口で生まれ、柳井市に在住。昭和29年より作句を開始、昭和55年には春嶺賞を受賞されて同人に。昭和61年藤柳句会主宰。句集には『亀山』『氷室山』『八代の鶴』があると。

 心からご冥福をお祈り致します。合掌

 ところで、今は俳句教室でも殆どホワイトボードでチョークを使わなくなりましたね。ああ、フォーユーは今でも黒板でチョークなんですが、終ったら当番さんが黒板を消してきれいにしてくれるんです。その時チョーク塗れの黒板拭きをきれいにする電動掃除機があったので、ビックリしました。私たちの頃は、パタパタと叩いて粉が舞いあがったり…また、生徒達が教室の外の壁で叩くものだからそこが白や黄色や赤くなったりして、それを叱ったりしていましたものね。懐かしい!

 最近の学校では電子黒板とかになっているんだと…ならばチョークで楽書などということもなくなったでしょうね。何もかもIT が進化して、私の中にある記憶は全て〝時代遅れ〟ということに。そしてそれはどんどん消えていくという運命に。それも淋しいこと…。確かにチョークの粉で手は汚れるし、その粉が舞いそれを吸って気管支が悪くなったという人もいたとか、イイコトはないんですが…でもね。

 さて、先日の教室の兼題は、「蝙蝠(こうもり)」でした。ところが、ナンと蝙蝠を一度も見たことがないという人がいたり、子供の頃見たがそれ以後は見てないとか、この兼題のために近くや公園などを夕方探してみたが一匹も見つからなかったとか…。

 そんな状態ならば俳句も当然想像でしか詠めませんから、実感の籠った句など期待出来ませんよね。だって俳句を始めたからさあ見ようなんて思っても、そうそう上手い具合に出くわしたりはしませんもの。この兼題を選んだのは誰なの?と…、でも、そういうことって、俳句でもしていなかったら一生無いままで終るかも知れないでしょう。そう考えれば、俳句ってとっても楽しいものなんですよ。みなさんもいかがですか?

 ちなみに、日本にいる蝙蝠は殆どがコガタコウモリ類で夜行性。生息場所(ねぐら)によって「洞穴性」「森林性」「家屋性」の3つに分類することができるんですって。よく見かけられるのは家屋の天井の隙間や雨戸の隙間などをねぐらにしている、通称イエコウモリというもの。夕方餌を求めて飛び回っていて、蚊などを食べるので蚊食鳥ともいいます。また最大の特徴は、後肢で逆さまにぶら下がって止まり休憩や睡眠をとること…ああ、そういえばそこから発想したという新人さんの句に、〈重力と蝙蝠足で闘へり〉という面白いのがありましたよ。なるほどね~でもこれを添削するのは…難しい!

 写真はお借りしました。スミマセン!

コウモリが逆さまにぶら下がる理由

 みなさんも夕方の空に飛ぶ蝙蝠を探して、一句詠んでみてはいかが?愉しいですよ! 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 蛍狩?いや「2022ほたるマル... | トップ | 〝きらら俳句教室〟の日なん... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (翡翠工房)
2022-06-16 15:29:05
ちわき先生

こんにちは(*^-^*)

最近、蝙蝠を全然見かけませんΣ(・ω・ノ)ノ!
小学生の頃は、大阪でも夕方になると
バタバタ飛んでいたものですが。

金沢でも見かけません🦇
主食の虫が少なくなったのか
住む場所が少なくなった
などかもしれませんね(^-^;
コウモリ (ミルク)
2022-06-16 18:02:53
子供のころ、見たような気はしますが、その後は見たことないです。
田舎なんですけどね…どこへ行ったのかしら~?
見たことないものを、句にするって難しいですね。
よく詠みましたね。すごいわ。
常に見ているものでさえ、私なんかできないもの(;^_^A
東北も梅雨入りしました。ちょっと冷える感じです。
Unknown (ちわき)
2022-06-16 22:26:54
翡翠さん、こんばんは!
コメントありがとうございます。
かなり金沢に馴れたようですね。好奇心と食欲の旺盛な翡翠さんにはうってつけの場所だったようですね。
見物するところはたくさんあるし、美味しいものも溢れていて…
もう妹さんを案内できるほどに金沢通になってるなんて…
俳句をして思うのですが、地元の人って意外に知らないことが多いんですよね。私などよく知ってますねと却って驚かれたりするんですよ。
そちらでも蝙蝠は見ませんか?どこへ行ったんでしょうかね。蝙蝠は「鳥獣管理保護法」で保護されている動物ですので、むやみには捕獲出来ないんですから…
町が騒々しくなったので棲むところを変えたのかも…
Unknown (ちわき)
2022-06-16 22:41:11
ミルクさん、こんばんは!
北海道を除いて全国が梅雨入りしましたね。ニュースを見ると東京などはとても寒そう…秋田も寒いぐらいですか?それなら風邪引かないように…。
本当にどこででも蝙蝠を見なくなってるんですね。
そのうち絶滅危惧動物なんかになったりして…
こちらでは秋芳洞に行けば必ずいますが、町の中では余り見かけません。
それだけ昔とは環境が変わったということでしょうか。
そういえばどこかの動物園で見たことがありましたが、そのううち動物園でしか見られなくなったりして…。恐ろしいですね。

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事