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若年層で心臓発作が増加「公衆衛生」上の緊急事態

2023-09-16 10:36:04 | 健康・医療
少し前にピンピンコロリの話しを書きましたが、あくまでも私のような高齢者の場合は望むことですが、若年層では問題といえそうです。

米国など海外では若年層での心筋梗塞が増えているようです。心筋梗塞は通常女性よりも男性の方がなりやすいとされていますが、最近の研究では若い世代では女性の方が大きく増えており、その後の経過も良くないことを示唆しています。

2018年に発表された米国での研究によると、急性心筋梗塞で入院する若い人(35〜54歳)の割合は、1995〜99年の27%から、2010〜14年には32%に増加しています。

割合で大幅な増加がみられたグループは若い女性であり、21%から31%に増えた一方、若い男性では30%から33%でした。

多くの研究が示しているのは、多様な人種及び民族的背景を持つ人々を中心として、若い年齢で心臓病のリスクをかかえる人が増えていることと、健康そうでありながら心筋梗塞になった若者のほとんどに、少なくとも一つの基礎疾患があることです。

最大のリスク要因は高血圧、糖尿病、高コレステロール、肥満であり、これらはすべて酸素を豊富に含む血液を心臓に運ぶ動脈や血管を詰まらせたり傷つけたりする可能性を持ちます。

これらの中には遺伝的なものもある一方、多くの場合は質の悪い食事や座りっぱなしの生活スタイルといった、不健康な習慣を長年続けることが原因となっています。一方で新型コロナは、心血管系の健康に対してより直接的な影響を与えているようです。

2022年の研究によると、米国ではパンデミックの最初の1年間で急性心筋梗塞による死亡が増え、最も大きく増加した層は25〜44歳の成人でした。新型コロナは体内で炎症反応を活性化させ、血液をより濃く粘り気のあるものにすることが分かっています。

これにより感染者では血栓ができやすくなり、それが動脈を詰まらせて心筋梗塞を起こす可能性があります。ただ若い成人の方が新型コロナによる心血管合併症の影響を受けやすいのはなぜかについては、まだ詳しいことは分かっていません。

ある研究では、重大なリスク要因を持つ若い成人約3500人のうち、自分には心臓病のリスクがあると心筋梗塞になる前から認識している人は半数に満たないものでした。

医師からリスクがあると告げられていたと報告した人の数はさらに少なく、特に女性の場合はその傾向が強いとしています。米心臓協会は心血管の健康を改善・維持するために「不可欠な8つのこと」を推奨しています。

それは健康的な食事、定期的な運動、禁煙、十分な睡眠、体重・コレステロール・血糖・血圧の管理です。たぶん日本でも同様な傾向がありそうですが、ここで推奨されていることは、できそうでいてなかなか難しい課題といえそうです。


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