麻生自民党副総裁が11月2日に訪韓し、ユン大統領と非公開で面談しました。日本の報道はカスなので、麻生副総裁が訪韓したと、まるで日本の岸田政権が韓国に麻生副総裁を行かせて、関係改善を働きかけたかのような内容です。趣旨としては、岸田総理とユン大統領の面談の段取りを話し合ったかのように報じています。
私が先日も役所の役割分担などを理解してほしいと書きましたが、まったく無視した報道なので、書くことにしました。
そもそも、麻生副総理は、日韓協力委員会という韓国の民間組織が招いた形なのですよ。この委員会は、政府同士だと、話が建前ばかりで、こじれる場合があるので、民間レベルの対話が必要として1969年に設立された団体のようです。
裏では、サミットを控えた日本政府がユン大統領と岸田総理との面談について、成果を出すためにはこのようなところが限度だと、釘を刺しに行ったことは想像がつきます。
しかし、発表では、ユン大統領とは、1時間も会談していますが、発表内容は「民間交流」を活発化させる内容となっていたでしょう。この民間の委員会が麻生副総裁を招いた形だからですよ。政治的な会談を言う方がおかしいでしょう。
付け加えると、この会談を巡っては、朝日新聞が「既存の代位返済案が有力で日韓合意により日本が出捐(「しゅつえん」と読んで、出したということです。)した資金を利用する案も動いている。」と書いたのですが、韓国政府が即座に否定するコメントを出しています。つまり、誤報ですよね。それを指摘したニュースには接していないのですけど。日本の新聞ではないことの証拠ですよね。
このように、日本の報道は、韓国の政府に忖度しているので、主語がいつも韓国にあるのですよ。私が言いたいのは、役割分担など、どういう立場でどのような発言ができるのかを理解していれば、このような、政府の立場と民間の立場をごちゃ混ぜにした報道にはならないはずだということを、皆さんに理解していただきたいのです。
ですから、本当は、民間の招きで行ったのだが、ムン大統領の時に壊した日韓の関係を修復させるためにも、このことをやってサミットで会談しましょうと話したのだとか、そういう内容ならきちんと理解できるでしょう。
今後も、気をつけて、見ていただきたいと思います。