明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

牛丼チェーン以外の牛丼 パート6 新宿『たつ屋』

2024年05月31日 | 丼もの
前回から約1年10ヶ月ぶりとなる、小好評企画【牛丼チェーン以外の牛丼を食べた】シリーズ。ちなみに、拙ブログに大好評企画はない。
過去のシリーズついては、右の数字をクリック。  第1回  第2回  第3回  第4回  第5回
パート6の今回は、かつては、都内に数店舗展開し、現在は新宿の1店舗のみとなったが、根強いファンがついている、
元チェーンでもある非チェーンの牛丼店『たつ屋』にスポットを当てる。
なお、数年前に紹介した、大阪新世界のもつ鍋店『たつ屋』とは、当然無関係である。

たつ屋さんの特徴は、○主要チェーンより安価な牛丼 ○かつ丼や親子丼など丼メニューが豊富の二点。
私は、20世紀に東銀座、21世紀には八丁堀で働いており、東銀座駅近くに存在した店舗には、双方の時代でお世話になった。
牛丼は20世紀が350円、21世紀は280円~と、物価が高い銀座エリアで、この価格でメシが喰える店は貴重であった。
280円時代が続き、その後は350円を長年維持してきたが、消費税10%になった5年前に360円となり、
近年は食材の高騰で400円、今年3月下旬に、丼メニューの大半が30円アップし、430円になった。
それまでは、松屋の牛めし400円と同価格で、すき家の牛丼430円、なか卯の牛すき丼530円、吉野家の牛丼468円より安かった。 ※価格はすべて並盛
最近の松屋は、客に商品を運ばせるセルフ形式で人件費を削り、定食類を値上げした分、牛めし価格を抑えているのは評価する。食べないけど。

私が尊敬するライターの鈴木隆祐先生も、たつ屋さんのファンだったようで、店舗の減少を嘆き、本部に電話したところ、
本部長を名乗る方から、「大体のたつ屋は、『桂庵』というおソバ屋さんにリニューアルした」と説明されたそうだ。 
上記エピソードは、鈴木先生の著書「東京B級グルメ放浪記」より。安ウマ飲食店マニアは必携の書籍である。
水道橋などにある桂庵では、ソバだけでなく、引き続きかつ丼や親子丼も提供しているようだが、牛丼はメニューから消えた模様。
つまり、「たつ屋牛丼」が食べられる店舗は、現在は新宿店のみということになる。

ここで、たつ屋さんの牛丼画像を掲載。商品名は「牛どん」で、下記サイズは「大盛り」。


ご覧のとおり、玉ねぎより肉の割合が断然多く、豆腐が入る
今調べたら、吉野家の牛丼は、肉と玉ねぎの割合は2:1らしい。たつ屋さんのは4:1くらいか。
大半のチェーンが、肉と玉ねぎを一緒に煮込むのに対し、こちらは肉・玉ねぎ・豆腐を別々に煮込んでいるらしく、
注文ごとに各パーツをタレで再加熱し、丼で合わせているようだ。

こちらは、店内カウンター席に置いてあるメニュー表。+100円の「定食」は、味噌汁50円とお新香100円が付くので50円お得。


裏側がサイドメニュー。野菜サラダがないところが私好み(笑)。お店のおススメは「納豆牛どん」と「タルタルとりどん」らしい。


お店入口にも、さっきのメニュー表にない商品が掲示されているので掲載。なお、この画像と次の画像のみ、値上げ前の撮影であり、


下記の「とりどん」シリーズも、現在はそれぞれ+30円である。


とりどんシリーズは未食だが、下記の「ぶっかけ鳥煮うどん」は注文したことがある。


実食時の画像がないのと、上記画像はたまたま通りかかった深夜に撮影したため、異様に暗いのはご勘弁。

入口には、店内メニューの画像付きバージョンと、


丼とミニうどんとのセットも貼ってある。


ミニうどんも食べたことがあるが、こちらは関東風の黒いツユで、あまり印象に残らなかった。
私が、東銀座店でよく頼んだのが、牛肉を玉子でとじた「開花丼」。価格は牛どんの70円増しだったかな。
現在の新宿店では販売していないが、かつ丼などを作るときに使う、お玉とフライパンを合わせたような道具(名称は親子鍋らしい)があり、
調理自体は可能だと思うので、ヒマなときに作ってもらえないだろうか。

ここ数年は、新宿に行く機会やお腹のキャパ自体も減ったため、飲み食いしたあとのシメに寄ることも困難になり、
たまたま早朝に訪問したら、営業時間が変わったようで開いてなかったりと、縁遠くなってしまったたつ屋さんだが、
2年前の秋、母校野球部の敗戦にショックを受け(詳細はこちら)、神宮球場を出たあとも、なぜか電車に乗らずさまよい歩き、
気付けばたつ屋さんにたどり着いていた。そのとき食べたのが、最初に載せた牛どん大盛り580(当時は550)円+玉子50円である。
 ※再掲載

黄身ちゃんは溶かずに中央のくぼみに配置し、紅生姜や七味を加え、一気にかきこむ。


たくさんの肉を噛みしめることで、敗戦の悲しさを一瞬忘れさせる、身も心も温まる牛丼であった。
味の方は、肉は脂身が少なく歯応えがあり、タレは醤油の風味を感じるが、決してしょっぱすぎず。
豆腐も入るため、すき焼きの残りをぶっかけたような家庭的な味わいで、パート4で紹介した新橋『なんどき屋』の牛めしに近い。

※なんどき屋の「牛めし並」と「玉子」

その後は再び間隔が空き、今年3月、飲んだ帰りに久々の訪問。店内壁の「数日後に値上げ」のお知らせを見たのは、そのときである。
酔っていたため、温かいツユを欲したので、うどんシリーズの「牛肉たっぷりぶっかけうどん」を注文。
さきほどのぶっかけ鳥煮うどんと同じ650円で、この2種だけは値上げせず、価格据え置きだった。


茹でたうどんに、牛どんのアタマと白髪ネギを乗せたものだが、本当に肉がたっぷりである。
大盛りと同等か、そもそもここは、牛どん並サイズでも、他チェーンより肉が多いのではないか。
ツユは牛どんよりしょっばかった。見てのとおりツユだくすぎるので、うどんの出汁も少し入っていたかもしれない。


こちらにも紅生姜を入れて、肉とうどんを食べ切り「ごちそうさまです」。さすがにツユは残した。
パート1で紹介した、『リンガーハット』の期間限定メニュー「牛・がっつりまぜめん」に似ているが、
あちらの商品は肉の臭みを感じたが、たつ屋さんのは臭みは皆無。さすがは牛丼専門店である。

そしてつい最近、たつ屋さんに今年2度めの訪問。値上げ後のメニューも撮影したかったからね。
いつものように、新宿駅東南口改札を出て、階段を下りてお店に向かう。前回も感じたのだが、新宿はどこもインバウンド客が多く、
たつ屋さんの並びにある、『Gong cha』というタピオカミルクティーの店(?)は、大陸系の方々が大行列を作っている。
そして、驚いたことにたつ屋さんにも、外国人観光客と思われる連中が来店しているではないか。
他国の方々にも認められるのは、たつ屋ファンとしてはありがいたが、円安で苦しむ日本国民のひとりとしては、
異邦人よ、どうせならもっと高い店でお金を落としてくれ! と切に願う。たつ屋さんで10杯喰うのも可。

この日は、厨房内の調理風景が拝める、奥のカウンター席に案内された。
働いているのは、ベテラン風の男性ふたりと、若い外国人のバイト君。ベテランふたりが接客、会計、牛どんを担当し、
バイト君はさっき触れた親子鍋で、かつどんなどの具材を煮る担当。牛どんより注文は少ないとはいえ、重要な役割だ。
日本人の若者でさえ大半が使ったことがなく、おっさんの私も、使用したことはあるが今日まで名称を知らなかった(恥)親子鍋を、
彼は同時に3個扱い、溶き玉子を注ぎ、かつどんのアタマ3人前を手際よく仕上げていた。たいしたモンだ。
そのうちのひとつが、私がオーダーした「かつ牛どん」780円に用いられる。
バイト君が仕上げたかつ煮を、ベテランがご飯を盛った丼に移し、最後に豆腐を1個(牛どんには2個入る)乗せ、
かつ丼と牛丼の双方が楽しめる、たつ屋さんの人気商品・かつ牛どんが完成。


さすがのボリュームだが、牛どん350円・かつどん450円・牛かつどん550円の時代が長かったため、
申しわけないが、780円は高くなったと感じてしまった。3月の値上げ時は、他はだいたい30円なのに、この商品だけ80円上がったし。
とはいえ、牛肉は既述のとおり、半分でも他店より多く感じるし、かつも半分とはいえ、5切れあるし薄くもない。


ハシで崩してしまったが、バイト君は、飾りの三つ葉も丁寧に盛っていたよ。
画像は無いが、かつ部分の半熟黄身ちゃんを、牛肉やご飯に絡めて食べるの当然ウマいし、
途中、紅生姜や七味で味変し、無我夢中で一気に食べ切ってしまった。


ここの紅生姜は、妙に着色料が効いていて、いかにも身体に悪そうな味だし(笑)、七味も辛さがキツいタイプである。
紅生姜と七味はやはり、着色料も辛さも控えめで、上品な味付けの吉野家がナンバー1だ。

食べ終える直前に気づいたのだが、具材だけでなく、ご飯の量自体も、以前のかつ牛どんより多い気がする。
かつての商品は、ご飯は並で、牛とかつが半分ずつだったと記憶しているが、
このとき提供されたのは、ご飯は大盛、牛は半分よりやや多く、かつは一般的な1人前はある、+150円の大盛りバージョンに感じられた。
食後は結構な満腹になったため、これが並だとしたら、大盛りや+250円の特盛りは、相当危険な量のはず。
感想としては、かつ牛どんは、味・量ともに素晴らしく、780円でも全然高くなかった!
大盛りだとどれくらい増量されるのか、私の胃腸が元気なうちに試しておきたい。

メジャーの対義語はマイナーだが、あえて「インディー」という言語を用いた、かつてのプロレス業界を真似て、
僭越ながらたつ屋さんも、「インディー牛丼店の雄」と呼ばせていただく。
同じく1店舗しか残っていない、パート3で紹介した丼太郎と同様、今後も安価な商品と独自のテイストで、チェーン店に対抗してほしい。
そういえば、系列店のソバ屋さん桂庵では、まだ食事をしたことがないので、ここも訪問しなくてはな。



たつ屋 
東京都新宿区新宿3-35-2
JR新宿駅東南口改札から徒歩約90秒(人混み次第)、地下鉄新宿三丁目駅のE9出口から出てすぐ。他の私鉄・地下鉄新宿駅からも近い
営業時間 10時~21時 20時40分ラストオーダー 
定休日 基本なし
※営業時間は、店員さんに直接聞きました
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家族経営の駅チカ餃子店 日野『大餃子はんじゃ』

2024年05月24日 | 餃子
ゴールデンウィークに初訪問した、JR日野駅からほど近い、餃子専門店『大餃子はんじゃ』
GWブログの文末でも説明したように、開業したのは今年2月だが、早くも人気を博しており、営業時間中に完売する日も多い。
初訪問した日も、お店に到着する直前で、ちょうど売り切れた模様。さすが、日頃の行ないが悪いオレ!
数日後に再訪したら、基本の「大餃子」が残っており入店できた。座席はカウンター4席のみだが、席の間隔は広く、窮屈ではない。
従業員は女性ふたりで、あとで母娘だと知った。娘さんが「あ、お客さん、この前は(売り切れで)すみませんでした」と、私の顔を覚えていてくれた。
しょぼくれた中年男(私)にも、愛想よく振舞ってくれる彼女が、餃子の焼き担当であり、こちらの店主である。

重複になるが、初回の注文を紹介。「瓶ビール大瓶」600円と、大餃子3個360円。ビールはアサヒであった。
餃子画像も再掲載。1個60グラムと、東京の一般的な餃子店の2~3倍サイズだ。


横アングルと、ビールとの画像も再掲。クリックすれば大きくなる。
  

ビール画像の奥に見えている、卓上のメニュー表がこちら。


餃子は全4種があり、どの餃子も5個注文した方が、1個あたり20円お得。
裏側はドリンクメニュー。度数の高い酒は少ないが、種類自体は豊富だ。


この前のブログでは、「具材にもしっかり味がついており、調味料は不要。ビールとの相性も抜群。」と説明したが、少し補足する。
具材は、野菜が多めで、歯応えが少し残るように刻んでおり、ニンニクも結構効いている。
せっかく包んだ皮を開くのは申しわけないが、中身はご覧のとおり。


肉の旨味、野菜の甘味、ニンニクの香りが三位一体となり、ボリューミーでジューシーでワイルドで、要するにウマい餃子なのである。
なお、かじると結構な量のスープが飛び出すので、取り皿で受け止め、次の餃子に浸して無駄なく食べよう。


大きめサイズの3個だったが、すぐに食べ終えてしまったので、当然お替わり。
訪問時は15時台だったが、他の餃子は既に完売していたので、再び大餃子を、今度は5個で焼いてもらう。価格は500円。
店主は、焼き場に餃子を並べ、水を注いでフタをしたあと、タイマーで焼き時間をセット・計測している。
タイマーが鳴ったあとも、必ず餃子を裏返して焼き目を確認したのち、もう少し焼くか、仕上げるかを決める。
仕上げる場合は、油を少量注入して再度フタをし、皮の表面をパリッとさせて完成。専門店ゆえ当然とはいえ、丁寧な仕事ぶりである。


5個だと総重量は300グラム。『餃子の王将』餃子で換算すると、1個25グラムだから、ちょうど2人前の12個。
現在、東日本の王将餃子は1人前319円だから、638円。はんじゃさんの500円は、大手チェーン店よりも安いことになる。
※5月31日追記 王将餃子、東日本は6月21日より、1人前341円に値上げするそうです

途中で焼酎の「烏龍茶割り」380円にチェンジ。まだ明るい時間帯に、美味しい餃子と一緒に飲むウーハイはウマい!


大餃子を計8個たいらげ、ほろ酔い気分でごちそうさま。
会計時、屋号の由来をたずねたところ、一緒に働いているお母さんが、沖縄の方言で「はんじゃ」と呼ばれていた地域の出身らしい。
調べたところ、沖縄県・読谷(よみたん)村の波平(なみひら)という地域のようだ。その呼び名を店名にした理由を、店主さんが、
「お客さんが故郷のように感じる、くつろげる親しみやすいお店にしたいという願いを込めました」と教えてくれた。
生まれも育ちも、そして現住所も立川市で、故郷に思いを寄せる機会のない私だが、はんじゃさんにはその後、2度「帰郷」した。

ハナシは逸れるが、私の地元・JR立川駅から、中央線でひとつ隣の日野駅だが、下車した回数は極めて少ない。
友人も住んでおらず、行きつけのお店もないため、降りた理由はほぼ、「酔って寝過ごし、立川に戻る電車がないのでやむなく」だ(恥)。
拙ブログで、最寄りが日野駅として紹介した、うどん店の『どんたく』にも、私は毎回徒歩で向かっている。
「食事」というちゃんとした目的があって、日野駅で下車するのは、はんじゃさんが初めてである。

2度目の訪問では、駅ホームからお店外観を撮影。看板の間に見える停車中のバスの奥、


緑色の軒先テントに、青いノレンのお店がはんじゃさん。まさに至近距離である。


17時台の到着で、この日は「キムチ大餃子」が売り切れ。大餃子は前回食べたので、瓶ビールとともに、
「チーズ大餃子」3個450円と、


「しそ大餃子」5個550円をオーダー。ハシを置いてみたので、大きさがわかってもらえるかな。


チーズの方は、チェダーチーズ(左側)とナチュラルチーズ(右側)の2種を使用。


ただでさえウマい餃子に、チーズの濃厚な味と香りが加わるのだからたまらない。
ついでに、餃子の裏部分も撮影。ヒダが7つで、丁寧な成型ぶりがうかがえる。


しその方は、刻んだ紫蘇がアンに混ぜられている。身体に良さそうな味だ。


ビールを飲み終え、ますます身体に良さそうな「青汁割り」450円に変更。


餃子を8個食べ終え、たっぷりの栄養を摂取し、お店の方たちに元気もいただき退散。

店を出てからは、明るい時間帯の日野駅周辺が新鮮だったので、少し探索してみたら、剥き出しの小川が流れていてビックリ。


よ~く見ると、画像中央奥には、ホームで停車している中央線が確認できる。つまり、駅のすぐそばなのだ。


漫画「ドラえもん」では、のび太くんがドブ川に落ちるシーンが度々あったが、近年は暗渠化により川を見かけなくなったので、
「こんな駅チカに残っているとは!」と、驚かされると同時に、酔っ払いが落ちたりしないのか、心配になる。
ところが、私自身がそんな酔っ払いになりかけたのが、3度目の訪問。

電話で「今から行くのでキムチ餃子を取っておいてください」とお願いし、お店に駆け付ける。
こちらは、席予約は不可だが、持ち帰りなど餃子の予約自体は可能。ただし、受付・受け取り時間は17時まで。
青汁割りを注文し、大餃子5個と、未食だったキムチ大餃子3個を焼いてもらう。


さっそくキムチ餃子を頬張ると、おお、結構辛いではないか。
「キムチは辛いのが好きなので」という店主の意向により、辛口キムチを使用している模様。
ちなみに中身はこちら。昔の中央線のような(←そうか?)、鮮やかなオレンジ色だ。


こちらが、一緒に頼んだ普通の大餃子の中身。色の違いは歴然である。


辛い、けどウマい、やっぱり辛い…とキムチ餃子に舌鼓を打っているうちに、ついつい酒も進んでしまい、
滞在時間30分で、焼酎割り4杯目のお替わり。もういいトシなんだから、ペースを抑えろよ。
あと、辛いキムチに合うかと思い、七味を借りてみたが、元のキムチの方が辛かった。


店主さん曰く「マヨネーズとか、調味料もいろいろ用意してますので遠慮なく」とのこと。
そういえば以前、チーズ餃子にタバスコを使っていた常連客がいたな。
既述したように、ここの餃子は調味料ナシでも美味しいが、マヨネーズはちょっと試してみたい。次回のお楽しみだ。

この日も、餃子8個(王将餃子の3人前以上)をたいらげ、焼酎割りを短時間で4杯飲み、酩酊状態に。
のび太くんのように落ちないよう(笑)、帰りはドブ川に近寄らず、まっすぐ駅に向かった。

書き忘れていたが、餃子の成型や仕込みは、店主の旦那さんが担当しているらしい。
母の故郷を屋号にした、家族経営のアットホームな餃子店。実に応援したくなるお店である。
6月からは、新しいテイストの餃子も発売予定と聞いたので、今後もちょくちょく里帰り…というか訪問するつもりだし、
友人知人宅へのお土産もしばらくは、はんじゃさんの大餃子を持参することになりそうだ。



大餃子はんじゃ
東京都日野市大坂上1-32-2
JR日野駅から徒歩約30秒 ※信号次第
営業時間 11時~19時、完売次第閉店
定休日 今のところ月曜のみ
※売り切れ情報などは、お店インスタグラムを参照してください
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人懐っこい店員がいるお蕎麦屋さん 立川『みさき湾』

2024年05月21日 | そば、うどん
自宅周辺のウォーキングを始めたところ、歩行距離がどんどん伸びていき、立川市の地理が詳しくなった。
自分で書くのもナンだが、市内の飲食店で、20世紀から営業しているお店だったら、だいたいわかる気がする。
例外は、徒歩60分圏外の市北西エリア(西武拝島線沿線)と、スナック・おしゃれカフェや高級店など、興味のないお店。
居酒屋はともかく、食堂やラーメン店は、だいたい訪問しているはずだが、長年、存在を知りながら未訪問のお店が、2軒存在する。
1軒は、ラーメン屋なのに、店内から人生の先輩らしき方々の歌声が聞こえてきる、カラオケスナックのような怪しい店(苦笑)。
常連ばかりで一見客はツラく、衛生面にも問題があるそうで、訪問経験のある女性に「絶対行かない方がいい」と忠告された。

そしてもう1軒が、市街地から離れた住宅街にある、お蕎麦屋さんの『みさき湾』
正式名はみさき湾本店。「本店」が付く理由は、かつて西国立の方にも支店があったから。
お蕎麦屋さんといっても、調べたところ、うどんやラーメンもあるし、天丼などのご飯ものも提供。
さらには、もつ煮や餃子などのつまみもあり、通し営業なので昼間から飲めて、しかも値段が安い。
要するに、昔はあちこちにあった、食堂を兼ねたお蕎麦屋さんという、私好みのお店なのだが、入る勇気がなかった。

入店を拒んだ理由のひとつは、安すぎる価格。こちらはお店入口だが、


午後2~5時はタイムサービスで、「ら~めん」「たぬきそば・うどん」が各300円に!


金欠ゆえ、安価な店は大好きな私だが、安すぎるのも、ちょっと怖い。
そして、もうひとつの懸念材料が、飲食店では珍しい下記の貼り紙。


店内に「馴れ馴れしいワンコが2匹」いて、「犬の駄目なお客様はご遠慮ください」と告知しており、
犬だけでなく、動物自体が苦手な私は、入店を遠慮しなくてはならないのであった。
さっき書いたように、お店は住宅街にあり、「誰でもウエルカム」という姿勢ではなく、長年通っている常連を優遇していると思われ、
店内で犬を飼っている近隣住民向けのお店に、動物嫌いでヨソ者の私が行くのは、リスクが大きい。

…と、思っていたのが、ブログのネタにもなりそうだし、一度は行ってみるかと決心したのが今年の2月。
お店に到着し、思い切って入口ドアを開けると、2匹のワンちゃんが私に駆け寄ってきた!

※着席後に撮影

吠えられビビる私に、すぐさま男性店員が「犬は苦手ですか!?」と声をかける。
ここでハイと告げたら、中に入れてもらえないので、「だ、大丈夫です…」と返答し、入口近くの席に案内される。
すぐに冷水ポットとおしぼりを出され、しばらくすると「ご注文はお決まりで?」とたずねられる。


メニューを眺めて考える余裕もなく、とりあえず目についた「なべやき」うどんをオーダー。
こちらがメニュー表。タイムサービスで300円の「ラーメン」と「たぬき」は、通常でも450円と安い。


他の商品も全体的に安価で、私が頼んだなべやきうどんも、いまどき750円で提供している店は少ないはず。
左下に「一品での配達はご容赦下さい」と記されているように、現在も出前をやっているようだ。
酒類もあるようだが、初回ゆえ自重。なお、下記メニュー表は、最新訪問時にはなくなっていた。


吠えていたワンちゃんたちは静かになったが、それでも、見知らぬ客に興味があるのか、足元に寄ってくる。


さすがに嚙まれはしなかったが、何度かヒザを鼻で突かれ(舐められ?)、そのたびに「ひゃー」と情けない声を漏らしてしまった。
店頭の貼り紙どおり、本当に馴れ馴れしいワンコである(笑)。
店員はふたりいたが、彼らは終始無言で、店主らしき男性は客席に座り、ずーっとタブレットの動画を視聴しており、
もうひとりの男性店員も、調理前も調理後も客席に座って、やはりスマホを眺めている。
店員ふたりの関係は謎。親子や兄弟ではなさそうだし、師匠と弟子(?)なのかな。
先客に、ひとり酒をたしなむ初老の女性がいたが、店員たちとは会話せず、黙って飲み続けている。
3人とも無言で、妙に重苦しい雰囲気だったが、陽気なホール担当=ワンちゃんたちがいて助かった。
弟子(仮)店員が調理した、なべやきがこちら。グツグツ煮えたぎっている土鍋の中に、豊富な具材が盛られている。


「熱いのでお気を付けください」のような掛け声がなかったのは残念だが、これだけ具だくさんで750円はお得だよ。
海老天、ナルト、しいたけ、ワカメ、ネギの他、かまぼこ、竹の子、玉子焼きまで入っている。


うどんは柔らかいタイプだったが、土鍋の熱が加わる前は、もっとコシがあったのかも。
出汁は醤油ベースの関東風で、やや薄口。麺もツユも、昔から食べている昭和時代のお蕎麦屋さんのテイストだ。
麺と具をたいらげ、お会計を済ませ、弟子店員の「ありがとうございましたー」の声と、ワンちゃん店員に見送られて、お店を出る。
店員さんたちの愛想はなかったが、さっき書いたように、近隣住民向けのお店だろうから、一見客には仕方ない。
私も通い続ければ、そのうち愛想よくしてくれるはずだ。ちなみに、これまで3度訪問したが、まだその兆しはない(苦笑)。
その分、人懐っこい店員さんがふたりいるので、ヨシとしよう。

帰宅後、改めてネット情報を検索。店内で犬を放し飼いしていることは、やはり賛否両論あるようだ。
動物嫌いではなくても、衛生面で気にする方もいるのは仕方がないが、
入口ドアには、「食品衛生巡回指導実施店」のステッカーが貼ってあるので、たぶん大丈夫だ(?)。

※最近、24年度のステッカーに更新されていた

食べログの「メニュー」欄を確認してみたところ(レビューは当然見ない)、「肉じゃが」など現在提供していない商品はあるが、
価格は13年くらい据え置き。300円のタイムサービスも、10年前から続けている模様。すげえ!
せっかくなので、私もタイムサービスの恩恵を受けるべく、再訪時は16時台に到着。

前回同様、ワンちゃん店員たちに挨拶され(注:吠えられただけ)、着席&オーダー。
サービス価格のラーメン300円と、それだけでは申し訳ないので、「天カツ重」700円も注文。
2度目なので落ち着いて店内を見回すと、「みさき湾本店 創業昭和四十年」と記された、屏風のようなもの(?)があった。
1965年創業ということは、来年で60周年。立派な老舗である。
あと、厨房近くのタンスには、「ゴルゴ13」や「こち亀」などの漫画本が置いてあり、手に取って読んでいいのか迷っていたら、
本に混ざり、なぜかAVのパッケージ(しかもVHS)も並んでいた(苦笑)。店主の私物か?

しょーもない情報はさておき、例のごとく弟子店員が調理した、料理2品が完成。


ラーメンは、サービス価格とはいえ、チャーシュー、ナルト、メンマなど標準的な具は入っており、


横アングルを見ても、ちゃんと量があり、定価450円でも安い!


人生で初めて食べる天カツ重は、その名のとおり海老天1本とかつ煮半分を、玉子でとじたもの。あと、たくわんが付いてくる。


人間店員たちは、相変わらずタブレットなどに夢中で、誰も私を見ていないので、麺リフトも堂々とできる。


蕎麦屋のラーメンは、そばツユを合わせる和風タイプが多い印象だが、ここのは、純粋な中華風ラーメンであった。
なべやきにも入っていた海老天は、コロモ厚めの私好みなヤツ。とじた玉子や煮玉ねぎとも好相性だ。


ラーメンスープとたくわんだけ残してお会計。ちょうど千円だった。
帰り際、人懐っこい店員さんたちを撮影。前回訪問日より気温が上がってきたので服を脱ぎ、体毛もカットされて涼しげだ。


そして一昨日、軽く飲んでから食事をしようと思い、3度目の訪問。
日曜日だったので、常連客が何組かやってきて、ボトル焼酎などで飲み食いしている。
出前の注文も入っており、まさに犬の手も借りたい忙しさ。さすがの店主も、この日は厨房で働いていた。
手が空いたときを見計らい、「ビール」500円に「餃子」400円と「つくね」250円を1本オーダー。
ビールはアサヒの中瓶で、豆菓子がふたつ付いてきた。


先に大ぶりサイズのつくねが登場。軽い塩味で、付属の辛味噌を付けて食べる。


続いて餃子が焼き上がった。1人前6個で、1個あたり20グラムくらいだろうか。


どちらも味は悪くないが、たぶん自家製ではないと思う。違ったらゴメン。
ビールを飲み終え、常連客が頼んでいた、メニュー表にはない焼酎のウーロン茶割りを追加。価格は会計時に400円と判明。
ついでに、「モツ煮込み」400円と「もり」400円が一緒になった、「もつ煮込みセット」750円も注文。「モツ」と「もつ」は表記ママだ。
セットは、もりうどんやかけそばなども選べるようだが、みさき湾さんはお蕎麦屋さんなので、もりそばにした。
数分後、仕切りのある容器に盛り付けられた、もつ煮込みセットが完成。


セットには、ミニサイズだけど玉子焼き、サラダ、たくわんが付いてくるようだ。もっとも、私の希望は玉子焼きだけだが。


もりそば&蕎麦湯もアップ。容器面積が狭いため少なく見えたが、一般的なお店と同量くらいのはず。


もつ煮は、いろんな部位が入っており、煮込まれ柔らかくなった大根や人参も入っているが、これも自家製ではなさそう。
やや甘口に感じたので、さっきのつくねの辛味噌や七味を入れて、ビリ辛状態にすると、ウーハイが進む。
そばも、煮込みに浸して食べてみたが、以前、神楽坂の『翁庵』で試みたときと同様、あまりウマくなかった。


一方、もりそば自体は、麺は細くコシがあり、ツユは濃すぎず甘すぎず、「さすがは専門店!」とうなる美味しさ。
いつまでなのか不明だが、もりそばは現在、開店58周年セールで350円(※壁の貼り紙より)なので、一気に3枚くらい食べたいよ。
せっかくのそばツユだったが、もつ煮をつまんだハシでそばも手繰ったため、ツユに脂が浮いてしまった(嘆)。
それでも、蕎麦湯を注ぎ、ゴクゴクと飲み干し「ごちそうさまです」。
この日のワンちゃんコンビは、終始常連客に遊んでもらっており、私のところにはあまり寄ってこなかった。
動物は苦手だったくせに、相手にされないと、なんだかさみしいのが不思議(苦笑)。

ツッコミどころも多いお店だが、老舗蕎麦店、大衆食堂、居酒屋、そしてドッグカフェと、
多彩な顔を持ち、値段の安さは立川でも屈指だと思う、みさき湾さんに興味を持った方は、ぜひ一度足を運んでいただきたい。
私も、好物の「カツカレー」700円や「五目中華」650円を食べるため、またお店に行くつもりである。



みさき湾本店
東京都立川市富士見町2-10-9
JR立川駅から徒歩約14分、西立川駅からは16分くらいか
営業時間 11時~20時
定休日 木曜
HPがあったので、詳細はそちらで
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替玉50円のお店にエールを 『哲麺』

2024年05月19日 | ラーメン、つけ麺など
かつてはワンコイン=500円で食べられることをウリにしていた、家系ラーメン『せい家』さん。
HPでは長年、「せい家は、500円」のキャッチコピーを掲げていたが、材料・人件費の高騰により価格維持が困難になり、
数年前に税込み550円、近年は650円になり、HPのコピーも消えた。今調べたら、もっと高額設定の支店もある。
今の時代、650円でもじゅうぶん安いのだが、いかんせん500円時代が長かったため、割高に感じてしまう、貧しい私。

同じように、ラーメン1杯500円の印象が強いのが、豚骨ラーメン店『哲麺』


基本のラーメンは塩、醤油、味噌の3種があり、すべて500円。この他にも煮干し風味、つけ麺、餃子やご飯ものなどもある。
豚骨ラーメンゆえ替玉もあるのだが、今回タイトルのとおり、50円という安価で提供していた。

母体は、お好み焼きの道とん堀グループらしく、哲麺は06年、八王子に1号店がオープン。
その後、やたらと店舗を増やし、私の地元立川市には、JR立川駅北口と南口に1軒ずつ、西武線の西武立川駅近くにも1軒あった。
それから数年、いろいろあって立川の全店舗がなくなると、哲麺に行く機会が減り、気付けば店舗の数自体も減少。
下記のHP家系図によると、今も哲麺の屋号で営業しているお店は、東京都内が4軒で、日本全国で13軒。


最下段の福島の店舗が六十三代目、つまり63号店に該当するということは、50店舗ほどが閉店したことになる。
最初に掲載した画像は、3年前、1号店の八王子店で食べたときのものだが、ここも昨年秋に閉店。
大ファンというわけではないが、昔お世話になったお店が、どんどん閉店していく現状は悲しいので、
僭越ながら、お店にエールを送るべく、拙ブログで哲麺の魅力を語らせていただく。

まずは、私が食べてきた商品を紹介。まずはさっきの「豚骨ラーメン塩」+「味玉」120円を再掲載。


乳化した豚骨スープは、臭みはなくクリーミー。妙に白濁しているので、牛乳を使っているのかも。あと、マー油由来なのか、やや苦みがある。
麺は九州風の細麺だが、加水率は九州より高そう。この日は替玉を2回し、1回目は麺に胡椒、


2回目は紅ショウガと、揚げ玉みたいな、自家製食べるラー油を乗せてみた。


絶賛するほどではないが(失敬!)、とりあえず早い安いウマい、吉野家のようなラーメンである。

最近の写真がないので、ここからは、10年以上前にガラケーで撮影した画像を紹介。画質は悪いがお許しを。
私がもっとも訪問したのは、立川北口にあった店舗。今調べたら二十九代目だった。
「餃子」と「つまみチャーシュー」と「ビール」は、全部合わせても千円以下だったと思う。


餃子は100円セールを実施したこともあり、写真はないが、200円のウーロンハイも、よく頼んだものだった。
立川北口店は、期間限定商品をたびたび販売しており、こちらは、刻んだベーコンとキャベツが乗る「ベーコンラーメン」。


のちに、ベーコンを刻まず乗せるタイプが登場したが、そっちの方がウマそうだった。
こちらは「ポテトラーメン」。当時関西で、ポテトフライを入れた立ち食いソバが話題になっており、便乗したと思われる。


ポテトと豚骨スープの相性はさておき、具材がポテトフライと小さい海苔だけ、というのはさすがにさみしかった。
どちらの商品も確か、普通のラーメンと同額の500円だった。

かつては高円寺の中通り(『ニューバーグ』のある通り)にも、『哲麺屋』という支店があり、ラーメンの他にもつまみや定食などを提供。
年中無休・24時間営業だったので、深夜まで飲んだあと、始発を待っている間に何度か利用した。
ここも基本のラーメンは500円だが、他店にないメニューもあり、こちらは「肉玉ラーメン」850円。


酔っていたのであまり覚えていないが、肉と卵黄が乗る、徳島ラーメンのような感じだった。
醤油味と塩豚骨味が同時に味わえる、「ダブルラーメン」なんてのもあった。


価格は確か900円くらいで、2杯頼むよりお得。この特製丼、他店でも使ってほしいな。

ガラケー写真では、哲麺の良さが伝わらないので、今年に入り、昭島店に行ってきた。最寄り駅は拝島だ。
店舗としては、八王子よりあとに開店したのに、なぜかこちらが初代を名乗り、八王子店が二代目扱いだった。
ネットの情報では、「さすがは初代、他店よりウマい」という意見もあったが、真偽は不明。
愛読しているラーメンブログによると、「昭島店には以前、哲さんという愛想のいい店主がいた」そうだが、
私の訪問時にいたのは、普通の店員と、怠惰な店員のコンビであった。
あと、HPでは哲麺のあとに、丸で囲んだ縁の文字が付いている。現在は『哲麺縁』が正式名称なのかな?

ここで、今まであえて触れていなかった、残念な情報を。ラーメン各種500円だったのは数年前までで、
さっき載せた八王子店のラーメンは、580円に値上げしており、
その後、羽村店や昭島店は、600円、700円と値上げしていき、替玉も90円に。まあ、今の時勢では仕方ないよね。
HPにも、※店舗により金額や内容が一部異なりますと断りもあるが、ラーメンは700円、替玉は90円と記載してある。

こちらは、現在の昭島店主要麺メニュー。他にも、野菜マシマシの「哲二郎」や辛口の「蒙哲」など、他店のパクリ風ラーメンもある。


なお、昭島店はラーメンだけでなく、「呑みてつ」と称する居酒屋メニューもあるので、食事の前に軽く飲むことにした。


まずは店員さんに声をかけ、回数券を1000円分購入し、その券で酒やつまみを頼むシステム。
以前は1000円で1200円分注文できたようだが、現在は「ドリンク類を50円引く」のみになった模様。
私は「アサヒスーパードライ瓶ビール」定価650円に、「わたし好みの玉子サラダ」200円、「呑てつ煮込み」300円を注文。
ビールが50円引きだが、それでも1100円なので、店員さんに百円玉を追加払い。
まずはビール、そしてサラダが登場。生野菜と細切れチャーシューに味玉を添え、マヨネーズをかけたものだ。


数分後、煮込みが登場。お店で作ったものでなく、パック入りの牛スジこんにゃくを湯煎したものだった。


さっき書いたように、店員がふたりいたが、先輩らしき店員は休憩中らしくまったく働かず、後輩店員をからかったりしている。
しまいには、客席に座りお店のドリンクを飲み始めた。はっきり確認していないが、酒類かもしれない。
ちゃんと券売機で食券を買っていたが、その食券をわざわざ丸めて、自分の鼻の穴に突っ込んで後輩店員に渡す。小学生か(嘆)。
後輩店員も無視はできず苦笑い。バカな先輩の相手をさせられ気の毒だが、立川や昭島の飲食店では、ありがちな光景である。
気分を害したので、酒のお替わりはせず、締めを注文。選んだのは「豚骨ラーメン味噌」700円をこってりで。
すぐに後輩店員が作り始める。先輩の鼻の穴から食券を受け取ったあと、手を洗ってない気がするが、ドンマイだ。
麺が細麺なので、調理時間も短く、すぐに豚骨味噌ラーメン・こってりが完成。


こちらの店舗は、おろしニンニクを厨房内で保管しているので、後輩店員さんにお願いしたところ、
「これくらいでいいスカ?」と、こんもりと盛られた小皿を渡される。こんなには要らないよ(苦笑)。


あまり食べた記憶のない味噌ラーメンだったが、意外とウマい!
こってりで頼んだため、背脂がたっぷり入り、それが豚骨スープのコクを増し、苦みを押さえた印象。
バカ店員が不快なので、とっとと食って退散するつもりだったが、ついつい替玉をしてしまった。


ラー油を入れると、ピリ辛でさらに美味しくなった。「昭島店は初代だからウマい」説、本当かもしれない。
あと、これは他店も共通だけど、飲料水が黒烏龍茶なのも嬉しい。これで脂肪を分解だ!


蛇足だけど、初代哲麺縁昭島店は、


本社研修センターのすぐ隣に位置する。


道とん堀本社は、新入社員よりもまず、昭島店の従業員再教育を実施すべきではないかね。
ラーメンの味はともかく、全体的な印象は良くなかったので、退店後は気分直しのため、『三高飯店』に寄ってしまった。

「哲麺にエールを送る」と書いておきながら、むしろ悪評を広めている感があるが、ここから、ちゃんとフォローするので。
つい先日、一橋学園の『ナイトー洋菓子店』で買い物をした帰り、どこかでメシを喰おうと探索していたところ、
哲麺の支店を発見。どうやらここは、十七代目・小平店のようで、


驚いたことに、「替玉50円」のノボリが出ているではないか。


すぐにつぶれた哲麺立川南口店は、「ラーメン250円」の貼り紙を掲示しておきながら、
よ~く見ると「毎月15日は」と書いてあるという、悪質な罠を仕掛けていたので、
過信は禁物だが、とにかく入ってみることに…いかん、またまた哲麺のマイナス情報を記してしまった。
結論から先に明かすと、小平店は現在も替玉50円で、ラーメンも680円と少し安かった。
替玉が安いのが理由ではないだろうが、次から次へと客がやってくる、結構な人気店である。
私の注文は、「豚骨醤油ラーメン」680円+味玉120円。当然、替玉も予定に入れている。


八王子店の味玉は、中がトロトロで生っぽかったが、小平店のはちょうどいい半熟具合。


ある程度食べ終え、替玉とニンニクをお願いしたら、生ニンニクとガーリックプレスがやってきた。


5~6粒あったが、ふたつだけ使用。まあ、ふたつも潰せば、ニンニクをじゅうぶん堪能できるけどね。
店員さんは男女ふたり体制だったが、忙しくても丁寧な応対で、好感が持てた。
値段も安く、接客がいいと、ラーメンの味までウマく感じる。東京で哲麺に行くなら、小平店がおススメだ

今年4月、小麦粉価格が下がったそうだが、その割合はわずか0.6%。ラーメン店など飲食店の苦労は、解消されぬままだ。
哲麺小平店も、そのうち替玉90円になるかもしれないが、私の信頼は変わることなく、通い続けるつもりだ。
無論、小平店だけでなく、他店舗も陰ながら応援しているので、なんとか生き残ってほしい。
いろいろと余計なことも綴ってしまったが、ガンバレ哲麺! と大文字で表記し、今回の締めとする。



十七代目 哲麺 小平店
東京都小平市仲町422
西武線小平駅から徒歩約6分、青梅街道駅や一橋学園駅、JR新小平駅からも徒歩圏内
営業時間 10時~24時、平日月曜は16時まで
定休日 火曜
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GWは餃子ウィーク

2024年05月06日 | 餃子
ゴールデンウィーク、皆さんはいかがお過ごしだろうか。
ロクに仕事をしていない私は、年中ゴールデンウィークのようなものなので、特にありがたがることもなく、
飲んで食って昼まで寝て…と、普段と変わらぬ怠惰な毎日を送っている。
連日の二日酔いを反省し始めた5月の3日頃、自宅で昼食の餃子と冷やし中華(写真はない)を食べていたところ、
「そういえば、最近はずいぶん餃子を食べているな」と気付いた。
【餃子の日】である3月8日のブログでは、「新規開拓こそサボっているが、餃子自体はちょくちょく食べている」と記したが、
この数日間は特に高頻度で、1人前ずつとはいえ、計7店舗で餃子を注文していた。
今年のゴールデンウィークは私にとって、GW=餃子ウィークだったようで、
せっかくなので、食べた餃子をすべて紹介させていただく。偶然だが、3月8日に掲載した10店舗とは別の店ばかりだ。

まずは、1月に紹介した、国分寺から徒歩15分の居酒屋『それはそれ』
注文した餃子は、「オリジナル」121円×2と、「にんにく丸ごと」132円×2の2種。

※緑色の皮が「にんにく丸ごと」

ここの餃子は、かじると肉汁が飛び出すため、2個目からは、その肉汁をタレにもできる。どうだ、ムダがないだろう(?)。
それはそれさんには、ブログアップ後もちょくちょく足を運んでおり、せっかくなので、未掲載の串焼き画像も紹介。
「つくね」154円、「鳥レバー」「もも」「にんにく」176円に、「卵黄」66円と特製の味噌をつけて食べる。もちろんウマい。


Gウィーク中、2本目の「キンミヤボトル」1980円を入れたし、これからも通い続けるつもりだ。

続いては、同じ国分寺だが、駅至近の距離にある居酒屋『多古屋』(たこや)。昼11時から飲める、地元で人気の飲み屋だ。
私も以前、入店を試みたが、満席で断られており、Gウィークに友人と、待望の初訪問を果たしたのだ。
「ギョーザ」は「焼」or「揚」、5個350円or10個550円が選択でき、我々は焼の5個を注文。他にもツマミを頼んでいたからね。


餃子は、自家製なのかもしれないが、他の店でも食べた記憶のある、小ぶりの甘口タイプ。ただし、味自体は悪くない。
他にも、和洋中様々な料理があるし、どれもお手頃価格。この日は、タイムサービスの「チューハイ」150円をがぶ飲みした。


私が嫌う、退店時にドアを開けっ放しにする客がいたが(苦笑)、それ以外は特に不満はなく、また行こうと思っている。

多古屋さんを出たあとは、すぐ近くにある『青空食堂』へ。店名は食堂だが、酒類も充実しており、飲み客も多い。
前の店でも結構飲み食いしたが、ここでもおつまみを数品注文。「水餃子」は3個で200円。


ちゅるんとした歯触りの餃子に、酸味の効いたタレがかかっている。イヤな酸っぱさではないので、私も食べられる。
レギュラーメニューだけでなく、ホワイトボードに記された、日替わりメニューも豊富。
この日は「鶏とネギの七味焼き」をオーダー。表示価格はなんと80円!


念のため店主にたずねたところ、「あ、0がひとつ消えてました」だそうで、正式価格は800円。まあ、そうだろうね(笑)。
ここ青空食堂さんには、すでに何度か訪問しており、近日中に拙ブログで紹介する予定だ。

なお、国分寺駅界隈では、『餃子酒場 谷信』にも行ってみたのだが、Gウィークは1~3日まで三連休であり、
私が訪問したのは3日だった。相変わらずツイてないね。なので、昨年夏に訪問したときの画像を掲載。
特製(普通)、出汁ネギ、しそ、海老の「四種盛り」500円に、「チェダーチーズ」600円。チーズは2個食べたあとだ。


ちなみに、3日間休むことはお店SNSで通知してあったので、未確認だった私が悪いのである。反省。

お次は東京23区内、といってもJR中央線では最西端の西荻窪。 ※隣の吉祥寺から多摩地区
街中華の名店が揃う地域だが、私が選んだのは、迷店扱いされることもある『中華料理21』。コロナ禍以降初の訪問だ。
餃子は「エビ餃子」に名称が変わっており、価格は500円。水を使わず焼いているようで、皮はクリスピー。


以前、奥様が客席で餃子を包んでいるのを見たときは、具材に海老のすり身が入っていたはずだが、現在はオレンジ色の乾燥海老のみ。


個人的には好みの味ではなかったが、店主の欧張さんは元気そうだし、奥様も愛想よく応対してくれた。
撮影し忘れたが、「瓶ビール」500円のあとに追加した、「カリン酒の烏龍茶割り」290円は、なかなか美味しかった。
なお、この日私が座ったテーブルには、調味料やティッシュなどと一緒に、以前はなかった将棋盤と駒が置いてある。


近所の常連客が、飲み食いしながら将棋を打つ、昼下がりののどかなシーンが目に浮かぶ。
営業時間は、以前と同様11時半~翌4時半らしいが、今後も無理せず、営業を続けていただきたい。

隣駅の荻窪では、久々に『野方ホープ軒』荻窪店に立ち寄り、麺類と一緒に「ぎょうざ」380円をオーダー。


卓上のニンニククラッシュを使い、ニンニク醤油ダレを作成。


味の方は、ラーメンチェーンでよく出てくる、とろみの強い甘め小さめタイプ。以前食べたので知っていたけどね。
最後の1個はラーメンに投入。商品名は「-濃-(こく)」で価格は980円。一番安い「元-はじめ-」も950円と、だいぶ高くなった。


ただ、店員さんたちの応対はいいし、背脂が無料で増やせるのは好感。私は「こってり」のさらに上、「こてこて」背脂を選択した。
あと、一度メニューから消えた、荻窪店限定の「きくらげ玉子炒め」(価格失念)が復活していたので、次回試してみるつもり。

そして昨日の5日、競輪の大レース・日本選手権決勝でヤラれたあと、地元立川のラーメン店『パワー軒』へ。
大金を失い落ち込んだときは、パワースポットで食事をしなくては。というか、レース前にパワー軒に来ていれば、当たっていたかも。
近年はレギュラーメニューとして定着した、「餃子」を注文。3個320円と6個600円があり、金欠なので(泣)3個をチョイス。


野方ホープと同様、こちらでもニンニクをクラッシュし、麺と餃子の双方に使用。
券売機の表記によると、餃子は1個42グラムで、一般的な餃子の約1.7~2倍サイズ。
中の具材には、しっかり味が付いており、下記画像とは異なり、実際はもう少し茶色がかっているのだが、


私のデジカメではその色が再現されない。正しい撮影方を、カメラ詳しい方に教わりたいね。
ついでに、この日頼んだ麺類・「ゆず塩ラーメン」930円も紹介。最近登場した新作ラーメンだ。


しょっぱいスープと中太麺に、時折柚子が香る、濃くて爽やか、そしてウマい、ちょっと不思議なラーメンであった。

最後に紹介するのは、専門店では久々の新規開拓となる、今年2月に日野駅前で開業した、『大餃子はんじゃ』。
キムチ入りやしそ入りもあったが、最初なので基本の「大餃子」をオーダー。3個360円で、5個だと500円のお得価格になる。
焼き上がった餃子は、大餃子のネーミングに偽りなく、1個60グラムとパワー軒よりもさらに増量。


大きさを強調すべく、横アングルも撮影したが、あまり意味ないかな。


具材にもしっかり味がついており、調味料は不要。ビールとの相性も抜群。

※頼んだのは「瓶ビール大瓶」600円

明朗な母娘が営んでおり、開店から3ヶ月で、早くも人気店になった模様。
私も、近いうちに再訪し、他の餃子も食べてくるし、その様子は当然、拙ブログにてリポートする。
※追記 大餃子はんじゃさんのリポートはこちら

以上、Gウィークで食べた7店舗+1(谷信)の餃子を紹介してきた。
最終日の本日5月6日は、さっき書いたように、前日競輪で負けたため、自宅でフテ寝の予定であったが、
このブログの執筆中、友人から飲みの誘いを受け、所沢で飲むことになった。
機会があったら、中華食堂『早池峰亭』で、餃子と焼売で一杯やりたいものである。
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洗練された屋台ラーメン 高尾『しゅんやっちゃん』

2024年05月03日 | ラーメン、つけ麺など
まだ私が子供の頃は、ラーメンやおでんの屋台をよく見かけた。
国民的アニメ『サザエさん』でも、波平とマスオが屋台で仲良く飲んでいるシーンが、度々放映されていた。
ただ、近年は行政から、路上販売についての指導(というか圧力)が強化され、屋台の店舗はだいぶ減った模様。

私自身、屋台飲食の経験は少なく、新宿のおでん屋では、ふたりでビール4缶とおでん数個で5千円という不明朗会計をくらい、
ラーメン屋は過去に、中野、立川、八重洲の計3回食べたことがあるが、八重洲では些細なことで店主と揉めるなど、好印象はない。
唯一のいい思い出は、隣に座った地元のお姉さんと、楽しく飲み食いさせていただいた、福岡・長浜の屋台くらいか。
その屋台は、ラーメンだけでなく酒とおつまみも提供しており、私は餃子とビールと焼酎を注文した記憶がある。
同様の屋台が数軒並んでおり、縁日のような独特のムードがあったのだが、現在はほぼ廃業したと聞いた。さみしいなあ。

さほど思い入れはないが、屋台という文化が完全になくなってしまうのもさみしい。
そのような、無責任かつ中途半端な私の期待に応える、屋台の人気ラーメン店が高尾にあると知った。
お店の名前は『しゅんやっちゃん』で、営業時間は当然、夜間のみ。

※お店のインスタグラムから拝借

高尾にはちょうど、気になる飲食店がもう1軒あったので、そこで食事をしたあと、帰りに寄ってみた。
到着したのは、開店15分後だったが、早くも行列ができている。
私に気付いた店員さんが、列の最後尾に案内してくれたので、並ぶことにする。
店員さんは、調理担当、調理補助とお運び担当、客案内担当の3名体制。全員、若い男性だ。
客層も、同世代の男性客が大半だが、女性ふたり組や、お子さん連れの家族といった、屋台らしからぬ客もいたりする。
実は、さっき掲載した屋台前カウンターの他、パラソル付きのテーブル席も4つ隣接しているため、
昔の屋台ラーメン店のように、薄汚いおっさんと隣り合わせになることはないため、女性や子供も安心だ。
しばらくすると、薄汚いおっさん=私も、空いたテーブル席に案内された。
4人席だが、さすがに知らない者同士4人を一緒にはせず、あとから来たひとり客が、向かい側に相席となった。
こちらが、各テーブルに置いてあるメニュー。


右下には、「しゅんやっちゃんのラーメンは無添加、無化調!! 具材も全て手づくり!!!」と記されている。
こちらは、期間限定のトッピング。春菊や菜の花は、ラーメン店では珍しい。


注文したのは、もっともベーシックな「素ラーメン」600円。
だいたい2杯ずつぐらいのペースで調理をしているようで、やや待ったのち、素ラーメンが完成。

具材は玉ねぎのみとシンプルだが、麺が綺麗に揃った、美しい盛り付けである。

横アングルはこちら。丼のサイズは普通かな。


まずは、澄んだ清湯スープからすすってみると、う~む…これは今まで味わったことのないテイスト。
洋風っぽいし和風の要素もあるけど、もちろん中華風でもある、不思議なスープである。
お店インスタグラムに、仕込み段階の画像があったが↓、野菜など多彩な食材を使用する模様。


醤油、野菜、動物、魚介、いろんな旨味が混ざり合い、正直、私のバカ舌ではよくわからないが、ウマいのは間違いない!
しかも、刻んだというか、すりおろした状態に近い玉ねぎが、徐々にスープに溶け込み、さらに美味しくなった。
ネットでは「味が薄い」という感想も散見されたが、そんなことはなく、しっかり旨味が感じられる。
あと、食べログでは「八王子ラーメン」という意見が多いが、玉ねぎが入るからって、勝手に決めつけてはいけない。
とりあえず、私が食べたことのある八王子ラーメンは、醤油ベースでもっと単純なテイストである(失礼!)。
複雑かつ美味なスープに感動し、調子に乗ってすすったら、結構油も入るようで、喉と舌をヤケドした(苦笑)。

麺は加水率低めと思われる、やや硬めのストレート。後半、スープを吸って私好みの柔らかさになった。
別の飲食店からのハシゴだったが、麺はもちろん、スープも残す気にならず、全部飲んでしまった。
「屋台のラーメン」という物珍しさで訪問したのだが、味で満足できるとは、いい意味で期待を裏切られた。
会計時、厨房の店員さんたちに「美味しかったです、また来ます」と告げて退散。

数日後、初回はお客さんが多くて撮影できなかった、屋台やパラソル席を撮影するため、開店の1時間前に到着。


「コッペパン」のノボリが目立つが、同じ敷地内に、『いなこっぺ』というコッペパンを売るカフェがあり、
しゅんやっちゃんのオーナーは、いなこっぺのオーナーでもあるのだ。


夕方17時までは、パラソル席はいなこっぺのお客さん用に開放し、18時からはしゅんやっちゃん用になるようだ。
こちらがパラソル席。青い服の男性は、お店関係者かと思ったら、開店前に戻ってきたら列の最前列にいた。気合の入った客だ。


コッペパンの販売は、17時以降も続いているようで、しゅんやっちゃん営業時のテーブルにも、下記のチラシ(?)が置いてあった。


せっかくなので、私も夜食用に、ナポリタンと玉子を挟んだパンを購入(商品名は失念)し、テーブル席に置いて撮影。


イートインだと500円だが、持ち帰り価格は491円。帰宅し、封を開けた状態がこちら。


パンはバケットのような硬めの食感で、ずっしりお腹にたまるタイプ。


具材の玉子もナポリも美味しかった。


なお、しゅんやっちゃん営業中は、店舗だけでなく屋台の前でも、カゴに入ったコッペパンを数種売っていたが、
そちらはタイムサービスなのか、300円で販売していた。しまった、もう少し待てばよかった(笑)。

別の場所で時間を潰し、開店10分前に戻ってきたら、先述の青服を含め先客は6名。私の後ろにも、次々と客が並び始める。
開店時間になり、前から順に席へ案内されていく。7番目でひとり客の私は、8番目で同じくひとり客の若い男と相席に。
店員さんが注文を聞きに来ると、8番目が先にオーダーを告げる。これでは、あいつのラーメンが先に調理され、私のは後回しになってしまう…
と、心狭くムッとしていたところ、実際に先に届いたのは、私が頼んだラーメンであった。
私の方が先に並んでいたことを、店員さんがメモっていたのかもしれない。こういう気づかいって、うれしいよね。
この日の私の注文は、人気NO1らしい「チャーシューメン」950円に、「玉ねぎ」50円をさらに追加。


本当に一番人気なのかはさておき、具だくさんのチャーシューメンは、前回の素ラーメンよりだいぶ豪勢である。
4枚入った自家製チャーシューは、柔らかな仕上がりで薄口の味付け。メンマ、海苔、青菜などは特に印象ナシ。


また、前回気に入った刻み&おろし玉ねぎをダブルにしたところ、他の具材も多かったためか、
なんだかスープが冷めるのが早まった気がした。お陰でこの日は、ヤケドすることなく、スープをゴクゴクと飲み干せた。
スープの味や美しい盛り付けに感動した、初回ほどのインパクトはなかったが、高品質なラーメンであることは間違いない。

そしてつい先日、しゅんやっちゃんさんに3度目の訪問。19時台に到着したら、やはり行列。混んでない時間帯はないのかな。
少し待ってからパラソル席に案内される。調理作業を眺められる、屋台カウンター席にも座ってみたいね。
注文したのは、基本の「ラーメン」750円に「味玉」100円、さらに、他店では滅多に見かけない「春菊」100円も追加。


まずはスープをレンゲでひと口飲み、ウマさを再確認したのち、麺をすすっていく。
半熟の味玉は、外観の色合いと同様、薄口テイスト。チャーシューと同様、スープの邪魔をしないよう、過度な味付けは避けているのかな。


春菊はあまり好きではないが、身体にいいらしいので選択したところ、独特の苦みはあるけれど、ラーメンとの相性は悪くないかも。
あと、これは私だけかもしれないが、食べているのがラーメンではなく、すき焼きなどの鍋料理に感じてしまうのが面白い。
半分くらい食べたところで、前回は卓上になかった、おろしニンニク&ショウガを試してみることに。


上品なスープの味を壊さないよう、入れない方がいいのだろうが、私は上記の薬味2種が好きなのでね。
使ってみたところ、可もなく不可もなく、という印象だった。さっきのすき焼きと同様、家系ラーメンを食べてる気分になるし(苦笑)。
今回も気付けば、スープを残さず飲み切ってしまったが、健康食材・春菊の効能に期待しよう(←甘い!)。

こちらのラーメンを3回食べたが、やはりスープ自体を味わってほしいので、一番のおすすめは素ラーメンかも。
チャーシューメン愛好家であり、角煮ラーメン支持者でもある私が、具なしラーメンを推奨するのは珍しいよ。

かつての屋台ラーメンの印象を払拭するような、洗練されたラーメンを提供しているしゅんやっちゃんさん。
高尾で飲酒する機会は少ない私だが、ここのラーメンは、酔ったあとに食べるとウマいだろうねえ。
最後に、さっき掲載した屋台画像に貼ってあった、お店データを拡大して再掲載しておく。



屋台ラーメン しゅんやっちゃん
東京都八王子市初沢町1277-8
JR、京王線高尾駅から徒歩3分ちょい
営業時間 18時~23時
定休日 日、月、雨や雪など天気の悪い日
※詳細はお店のインスタグラム
※惣菜ベーカリー&カフェいなこっぺも、同じ敷地内
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「強打の三高」沈黙… -日大三高野球部2024-

2024年04月29日 | 高校野球
健大高崎が、春の甲子園では群馬勢初の優勝を飾った、今年のセンバツ高校野球。
大会終了後、東京ではさっそく、夏大会のシード権がかかる春季都大会が始まる。
出場するのは、秋季都大会に出場した64校と、その他の高校同士の予選を勝ち抜いた48校の計112校。
そのうち、秋季大会でベスト16に残った16チームがシード校となり、2回戦からのスタート。
我が母校日大三は、前回の高校野球ブログで記したように、二松学舎大附に2回戦=ベスト32で敗れてしまったため、
春大会はノーシードとなり久々の1回戦スタート。3回勝つとベスト16=夏のシード権がもらえる。

その前に、冬合宿を経ての成長ぶりを確認すべく、3月2日に2024年初の練習試合・対関東一戦を観に行ったところ、
開始時間が普段と異なったようで、三高グラウンドには誰もいない…というのは、このときにも記した。


試合は観戦しなかったが、結果をマスコミが報じていたので、ここでも掲載する↓
3月2日 練習試合 三高グラウンド 日大三5-8関東一(東東京)

今春から、いわゆる「飛ばないバット」を使うことになった高校野球界だが、三高は主将の土井と織田が本塁打を放った模様。
敗れたとはいえ、春の甲子園に出る関一相手に5点を奪った、打線はホメていいのではないかな。
もう一試合、マスコミが報じた練習試合の結果がこちら↓
3月9日 練習試合 健大高崎グラウンド 日大三2-12健大高崎 ※7回コールド

※サンスポの記事より拝借、投げているのは石垣元気投手

冒頭で触れたように、相手の健大高崎は、数週間後に全国制覇を遂げた。
全国の強豪相手に、1試合平均わずか1.4失点(5試合で計7失点)という鉄壁の投手陣から、
2点をもぎ取ったということは、今年の三高は全国屈指の強力打線…とホメるのはさすがに苦しいか。
練習試合、しかも相手が強かったとはいえ、冬を越してのコールド負けはアカン!
ちなみに、健大高崎野球部HPによると、その日はダブルヘッダーで、二試合目も3-13で完敗した模様。
健大高崎とは昨秋も練習試合を行なっており、そのときは5-6、8-8と接戦だったのに、ずいぶん差が付いてしまった。
練習試合は他にも実施しており、観戦した方によると、「三高、全然成長してないかも?」とのこと。
私も自分の目で確認したかったのだが、いいトシこいて酔ってすっころんでヒザを打ち、歩行がかったるくなったりして、
結局、練習試合を観戦することなく、春季都大会を迎えてしまった。

1回戦の相手は、予選を勝ち抜いた文京区の駒込。今調べたら、萩本欽一さんの母校だった。
最近の三高が試合するのは、八王子球場ばかりで、たまには他の球場でやってほしいと思っていたら、
今回の春大会は、江戸川、上柚木、立川、駒沢と、近年は訪れる機会のない球場が目白押し。
初戦の江戸川球場は、地下鉄西葛西駅からほど近く、アクセスは良好なのだが、
私の地元立川からは、果てしない距離があり(←オーバー)、しかも平日10時開始ゆえ、朝の通勤ラッシュと重なってしまう。
ここ数年、経験していない満員電車に耐えられる自信がなく、どうせ楽勝だろうからと、観戦をサボってしまった。
結果もそのとおりになったが、己の三高野球部愛が希薄になっているのを反省。

4月2日 春季東京都大会1回戦 江戸川球場 日大三13-1駒込 ※7回コールド

三高の先発投手は、今春からベンチ入りした2年生左腕の細谷周平。代わって、私の推し選手・近藤がベンチ外に。残念!
試合は、1回表に先頭打者の本間がホームランを放つ、幸先の良いスタート。
その後も得点を重ね、終始優位な展開だったようだが、どうせなら5回で終わらせてほしかった。

2回戦の相手は、秋大会ベスト8のシード校・早大学院。
ベスト8とはいえ相手に恵まれた印象だし、総合力は三高の方が上と予想。さすがにこの試合は、観戦に出かけた。
上柚木球場に来たのは、帰りに橋本の『よしの食堂』に寄った、2017年秋以来。


周辺では桜が咲き始めていたが、朝から降っていた小雨のせいで、花見気分にはなれず。


雨天によるグラウンド調整のため、予定より遅れて始まったこの試合、
1回表のマウンドに立ったのは、昨秋のブロック大会以降登板していなかった、背番号1の谷亀であった。
練習試合で投げたとの噂は聞いた気もするが、エース候補の公式戦復帰を、私も素直に喜んだ。
ただし、この試合に限っては、球威も変化球の切れも以前と変わらず。案の定、相手打線に捉えられてしまった。
7回1/3を投げ、被安打9の失点3。奪三振と四死球はともに4。
畠山がリリーフし、二者連続三振で切り抜け、その裏にコールド勝ち。
4月5日 春季東京都大会2回戦 上柚木球場 日大三10-3早大学院 ※8回コールド


こちらは試合後の挨拶。


さっき書き忘れたが、初戦はエラーが2個、そしてこの試合も2個と、守備は相変わらずイマイチの様子。
打線は11安打10得点と及第だが、気になったのが、スクイズを含め送りバントが8個もあったこと。
不器用な印象のある三高打線が、すべて成功させたのは快挙だが、結局バントをしなかったのは、最終回となった8回のみ。
毎回安打は何度も見かけたが、7回までとはいえ、毎回バントを目にしたのは初めてだ。
湿ったグラウンドや、後述する飛ばないバットを考慮に入れての作戦かもしれないが、
この日の空模様と同様、どうにもスカッとしない試合展開であった。

2日後の3回戦は、私の地元立川球場での試合。自宅から近いからと、調子に乗って前夜に飲み過ぎ、激しい二日酔いのまま球場に到着。
この日は気温が高く、桜はほぼ満開で、球場近くの河原沿いには、花見客が多数。


外野席の客は、向きこそ反対とはいえ、花見と試合観戦を同時に楽しめそう。


対戦相手は、2020年夏の独自大会で敗れた佼成学園。三高と同様ノーシードだったし、あまり警戒していなかった。
試合後は、さすがに酔いも醒めているだろうから、どこかで缶ビールを買い、花見客に混ざって祝杯を挙げるつもりだったのだが…。

三高の先発は背番号10の畠山。一昨日は好リリーフだったが、彼もあまり成長していないような。
佼成が得点し、三高が追いつく展開。三高は6回からエース谷亀にスイッチし、2-2の同点のまま8回を終了。
ここまで、ヒットの数は佼成8本、三高はわずか4本。安打の数も含め、佼成ペースの印象。
9回表、二死二塁で佼成の一番打者が、二塁走者の生還を防ぐべく前進していた、レフトの頭上を越えるタイムリー三塁打を放つ。
彼はこの試合、それまで二塁打を2本放っており、一塁が空いていたのだから、勝負しなくても…と思ったものだ。
谷亀は、さらに次打者にもタイムリーを浴び、2点差で裏の攻撃へ。

三高も、相手エラーと死球で一、二塁のチャンスを作った。
2012年以降の佼成戦では、最終回に3度の逆転経験があったが、今年は後続が断たれ、試合終了。
4月7日 春季東京都大会3回戦 立川球場 日大三2-4佼成学園


試合後の佼成ナインは、打倒三高を果たし大騒ぎ。そこまで喜んでもらえると、三高ファンの私も光栄である。
近年の東海大菅生なんて、三高に勝っても淡々としているからな。まったく憎たらしい。
敗れた日大三は、春大会ベスト16進出を逃し、夏の西東京大会はノーシードで挑むことになった。
ちなみに、前回ノーシードだったのは2012年で、そのときは決勝まで進出し、佼成相手に逆転勝ちを収めている。
上記決勝戦は私が、人生でもっとも感激した試合なので、いつかじっくりと語らせていただく。
試合後は缶ビールを飲むことなく、球場の横を流れる、根川沿いの遊歩道を歩いて帰宅。
満開の桜が美しい分、母校の敗戦が余計に悲しくなった。


この日の敗因は当然、今回タイトルにもした三高打線の沈黙である。
佼成の左腕投手は、制球力もあり悪い投手ではなかったが、いくらなんでも4安打はひどい。
それでも、相手がこのあとも勝ち進んでいけば、「実は相手投手がよかった」になるのだが、
佼成は次戦で、帝京に1-6とあっさり敗退。どうやら「単純に三高が弱かった」ようだ。

打線沈黙の原因は、私に言わせれば、「前の試合でバントばっかりやってるからだ!」である。
「飛ばないバット対策として、確実に走者を進めるための作戦」なんて言い訳は認めない。
選抜甲子園で、スタンドに入った本塁打は、31試合でわずか2本。確かにバットの影響はあるようで、
長打が出にくくなったことで、走者を進めるためのバントや打撃、盗塁などを重視するチームは増えてきそうだ。

ただ、三高野球部のスタメンは、秋とほぼ同じ面々で、バントなどは不得手だが、パワーはありそうなタイプばかりの印象。
事実、練習試合を含め、三高打線はそこそこホームランを打っており、遠くに飛ばせる打者が揃っている。
おそらく、今年度のチームも例年どおり、バントよりもヒットを打つための練習に時間を割き、
飛ばないバットでも、速く鋭い打球を遠くに飛ばせるよう、筋トレや素振りなどの鍛錬を繰り返してきたはずである。
無論、「打つだけではダメだ、バントも使っていかねば」と、方針を変えるのは悪いことではないが、
それならばまず、練習試合や紅白戦などで、そのような戦法を試すべきで、  ※試していたらゴメン
公式戦でいきなり、「強打」の印象が強い三高がバントを繰り返したら、なんだか相手をバカにしているようにも見える。
そもそも、バントばっかりやらされては、選手たちの気合も入らないだろう。
気分が上がらぬまま臨んだ佼成学園戦で、4安打しか打てなかったのは、偶然ではなく必然だったのかもしれない。

個人的な意見だが、バントというのは、1イニングに3個しか許されないアウトのひとつを、相手に簡単に与える行為である。
だいたい、バットを振らずに投球をちょこんと当てて、相手守備陣のいない場所に転がすなんて、なんだか卑怯なプレイではないか?
野球経験者で作家の伊集院静さんも、生前に連載していたエッセイで、上記と同様のことを指摘していた。
バントよりもフルスイング、それが私の理想であり、選手もそっちの方が得意なはず。

前任の小倉全由監督が、野球部OBたちの批判を受けながらも、それまでのスモールベースボールを捨てて、
打撃力の強化を貫き、三高を甲子園常連校、そして全国区の強豪に育て上げたのは周知のとおり。
三木現監督も、そんな小倉野球を受け継いでいるはずで、だからこそ、春季大会の結果は残念だった。
無論、今回の敗戦を無駄にせず、新たな戦略を練っているのは間違いなく、
夏大会までには必ず、練習試合を観戦し、チームの新たな戦いぶりを確認しておきたい。
そういえば、退任後もたびたび、三高野球部の試合に足を運んでいた小倉さんだが、今年からU-18日本代表の監督に就任。
4月は彼らの強化合宿に参加しており、球場には来られず。小倉大明神が見守っていなかったのも、敗因のひとつかもしれない。

夏の甲子園をかけた、西東京大会の開幕まで、あと2ヶ月少々。今年はノーシードゆえ、例年より早く初戦を迎える。
どんな戦略で挑むのかはさておき、今年もまた、下記画像の校舎空白部分に、


 硬式野球部 甲子園出場」のような垂れ幕が提示されるのを願ってやまない。ガンバレ三高!
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三人がかりで挑むべき大盛カツカレー 西府『とんきち』

2024年04月24日 | カレー、ハヤシ
昨年の秋頃から始めた、【府中市内の個人食堂を巡るシリーズ】。今回は、西府駅からほど近い『とんきち』をリポート。
店舗は甲州街道沿いにあり、以前紹介した『ナミノアヤ』の並びだが、歩道橋に隠れており、車からは見えないかも。


こちらは、今回のタイトルにした、大盛カツカレーのお店として以前から知っており、何度か訪問したことがあったのだが、
定休日や満席、さらにはこのときみたいに夜だけ臨時休業だったりと、なかなか訪問できず。


あとで知ったのだが、上記看板が出ていた時期の前後に、店主兼シェフの旦那さんが、お亡くなりになったようだ。
その後は、神楽坂『五芳斉』と同様、奥様が料理長になり、営業しているそう。
そんな「お母さん食堂」を応援すべく、なにより噂のカツカレーに惹かれて、今年ようやく初入店。

店内は、テーブル席3つに、小上がり席がふたつ。カウンター席もあるが、現在は使用していない模様。
テーブルも小上がりも4人席だが、相席はさせない方針のようで、すぐに満席になる。
実際、提供する料理の器が大きく、場所をかなり取るので、知らない客同士の相席は気を遣うと思う。

接客担当である女性店員に、テーブル席へ案内される。厨房のお母さんシェフからも、「いらっしゃい」の声がかかる。
まずはメニューを紹介。なお、今回カテゴリーは「カレー、ハヤシ」だが、こちらはとんかつ屋さんである。


上の画像が定食類で、こちらはカレーなどご飯ものに、単品料理。


3年前の臨時休業時、外に貼ってあったメニュー表には、ハンバーグやホルモン焼きの定食があった。
価格は少し上がったが、量や質を考慮すれば、今でも破格である。
注文は、当初から決めていた、「カツカレー(ロース)」950円と、「クリームコロッケ」の単品580円。
カレーのサイズは、「ジャンボ!」や「ジャンボ!大盛」まであるが、最初なので無理せず、普通の量にしておいた。
メニューには酒類が見当たらないが、床にはビールの空き瓶が並んでいるので、頼めば出してくれそうだ。


先にクリームコロッケが登場。大きめサイズが2個で、付け合わせの生野菜もたっぷり。


横アングルも撮影。デミグラスソースに生クリーム、ピンク色のサウザンドレッシングなど色鮮やかである。


ハシで割ってさっそくひと口…おほっ、期待どおりの熱さ、そして美味しさ!


中のホワイトソースは、とろ~りではなくやや硬めで、臭みのない油でサクッと揚げてある。
カニよりも乳製品由来の旨味が強いと思っていたら、具材にとろけるチーズも入っていた。


直後にカツカレーもやってきた。大きさを表すため、割りバシを置いてみた。


他店より明らかに大きいのに、これでも普通サイズだ。
横アングルだと、カレーソースが、あふれんばかりに注がれているのがわかる。


さらに、カレーにはお揚げの入ったお味噌汁も付いてくる。


本来ならサラダもあるようだが、コロッケの野菜と重複するので省いたのだろう。野菜嫌いの私には問題なし(笑)。
食べかけとはいえ、クリームコロッケとのセットは、なかなか壮観である。満腹になる前に食べなくては。


カレーのソースから口に含むと、果物か野菜由来の甘さのあとに、辛味や酸味がやってくる。
先代シェフは、洋食経験者だったそうで、ジャンル分けすれば欧風カレーになるのだろう。


そもそも、とんかつ屋さんのカレーは、業務用に少し手を加えただけのような、平凡なものが多い印象だが、
とんきちさんは自家製で、手間がかかっているのがわかる、他では食べられない個性的なカレーだ。
無論、本職であるカツも手抜きはなく、ロース肉は柔らかく、火の通り方も申し分なし。


やや厚めのコロモは薄黄色に色づいており、溶き玉子をたくさん使用したと思われる、串カツ愛好家の私好みのコロモだ。
クリームコロッケは、元々のデミソースと卓上のとんかつ用ソース、そしてカレーにも付けて食べてみた。

※カツにもソースをかけた

店員さんの「コレもお使いください」の助言に従い、途中でチリペッパーも加えてみた。


女性店員は外国の方で、日本語は不慣れなようだが、仕事は真面目にこなしていた。
途中、空いたコップに冷水を注いでくれたのだが、カレーソースと同様、たっぷりと継ぎ足してくれたのがおかしかった。


量だけでなく味も良い、カツカレーとコロッケを食べ終え、「ごちそうさまでした」。
当然満腹になったが、苦しさよりも美味しいものを食べた喜びが上回り、お会計も安く大満足である。
ここのカツカレー950円がどれだけ安いか、比較のためカレーチェーン『CoCo壱番屋』で換算すると、
カレー591円+ご飯推定量450グラムで165円+味噌汁110円(注:店舗限定)+手仕込みとんかつ502円+ヤサイサラダ140円で1508円になる。
そんなロースカツカレーをとんきちさんは、3年前まで670円で提供していた。儲けが出ていたのか心配である。
次回は、隣の小上がり席で若者客が食べていた、ワンランク上のサイズにしようと決意し、この日は退散。

初入店から1ヶ月以上空いた先日、コンディションが整ったので再訪問し、「ジャンボ!カツカレー(ロース)」1350円に挑戦。
まずは、ハムが2枚入ったサラダ、味噌汁、漬物などのサイドメニュー一式が登場。


味噌汁椀との比較で、サラダの大きさはわかってもらえるはず。
ちなみに、この日の味噌汁は、前回よりダシが効いており、抜群に美味しかった。
先客の常連風じいさんは、味噌汁をお替わりしていたが、あれは無料サービスなのだろうか。
数分後、大きな楕円形のお皿に盛られた、ジャンボ!カツカレーが登場。


前回のカレー画像を再掲するが、ハシとの比較で、お皿の大きさを理解してもらえるだろうか。


とあるネット記事によると、同じサイズのチキンカツカレーが、総重量1700グラムだそうで、ロースもそれに近い量だと思われる。
ただ、カレーソースは皿全体にかかっているが、ご飯は中央部のみなので、なんとかイケそうだ。


ご飯:カレーを1:2くらいの割合でスプーンに乗せ、飲むように啜っていく。ご飯の量は650~700グラムくらいか。
合間に味噌汁・サラダを挟み、前回より大きく感じたロースカツも噛みしめていく。
途中、現店主の女将さんから、「ご飯足りなかったから足しますよ」と、まさかの提案を受ける。
「だ、大丈夫です」と遠慮しておいたが、「コイツは残さず食べそうだ」と認めてもらえたのならば光栄である、
とはいえ、クリームコロッケがなかった分、今回の方が余裕があったのも事実。
前回は試さなかった、カツ+醤油もやってみた。カレーが甘口なので、意外と合っているかも。


到着から約20分後、見事ジャンボ!カツカレーの攻略に成功! 


「ジャンボ!」を乗り越えたのならば、次は当然、「ジャンボ!大盛」に挑戦したいところだが、
店員さんが見せてくれた大盛用のお皿は、通常の倍くらいあるジャンボよりさらにデカい。
許可をもらい、私が食べ終えたお皿と、楕円形でなく完全な円形の大盛用皿を並べて撮影したのだが…
遠近法を無視し、奥に置いてしまったため、あまり差がなく見えるではないか。ああ、オレのバカ!


ここで店員さんが、「大盛はご飯4合ね」と教えてくれた。約1300グラムとは、やはりジャンボの倍量だ。
「次回頼んでみる?」という問いかけには、「あ、いや…無理です」とギブアップ宣言し、お店をあとにした。

ご飯が1300グラムということは、総重量2キロ超えは必至。興味はあるが、残すのは申しわけない。
以前紹介した、甲子園球場近くの『大力食堂』さんは、名物だった大盛カツ丼の提供をやめた。
理由は、「写真だけ撮って残して帰る客ばかりでイヤになったから」だ。店主がそう語っている映像を見たけど、本当に無念そうだった。
すでに、とんきちさんの食べログにも、「2回頼んで2回とも残した」というバカの投稿があった。2回目は「少なめ」で頼めよ!
頑張っているお母さん店主と店員さんが悲しむことのないよう、興味本位で注文し、残して帰るような迷惑客には来ないでほしい。

私が「ジャンボ!大盛カツカレー」を頼む場合は、友人とふたりで訪問…イヤ、3人は必要だな。
「とんきち」と聞けば、「ちんぺい」「かんた」と答えるのが、昭和時代の常識(そうかな?)。
近日中に、トン吉、チン平、カン太のようなトリオで訪問し、デカ盛りカレーに挑みたいものである。

※ 東映アニメーション「魔法使いサリー」サイトより拝借



とんきち
東京都府中市本宿町2-17-26
JR西府駅から徒歩約5分、分倍河原駅や京王線の府中駅、中河原駅も徒歩圏内
営業時間 11時半~14時、18時くらいから~21時 
定休日 月、火、祝日
※店のすぐそばに「本宿町二丁目」のバス停がある
※※混雑時は「準備中」の札が出る場合あり
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私のボディの礎となった角煮ラーメン 西荻窪『ひごもんず』

2024年04月21日 | ラーメン、つけ麺など
今から約1年前のこのとき、「チャーシュー麺」を紹介した『ひごもんず』


上記商品も悪くはないが、“ひごもんずではやはり、「角煮ラーメン」の方がおススメかも”と記したように、
私がこちらに訪問した際は、角煮が入るラーメン(複数あり)を頼むことが大半である。
その角煮ラーメン及び、ひごもんずのルーツは、新宿などにある熊本ラーメンのお店『桂花』だ。

桂花が東京に初進出したのは、今から50年以上前の1968(昭和43)年。
そのとき、目玉商品として開発されたのが、角煮入りのラーメン「太肉麺」で、読みは「ターローメン」。
ターローとは中国語や熊本の方言ではなく、桂花オリジナルの造語らしい。
私が初めてターローメンを食べたのは、今から30年ほど前の1990年代初頭。
ほどよくニンニクが香る濃厚スープに、中細でコシのある麺と、とろけるような角煮がマッチし、「これはウマい!」と感動。
ニンニクなどから作られるマー油を入れるのが、熊本ラーメンの特徴であることは、当時の私はもちろん知らない。
また、信じてもらえないだろうが、かつての私は脂身の塊が苦手で、それまで角煮なんて口にしたことがなかったのだが、
このラーメンでウマさを知り、大好物となった。お陰で現在、私のボディは脂身だらけである(苦笑)。
当時はヤング(笑)で、まだ体脂肪が少なかった私を魅了した、角煮及びターローメンの画像を、桂花HPから拝借。


30年前、800円くらいだったターローメンは、10年ほど前、最後に食べたときは950円になっていた。こちらがそのときのガラケー画像。


HPによると現在は1150円らしい。この時勢ゆえ仕方ないとはいえ、さすがに高くなったなあ、という印象。
それでも、マー油のニンニクは香るが、獣臭さは感じない、濃厚だけれど食べやすい熊本ラーメンに、
さらに角煮を乗せちゃう、桂花風熊本ラーメンは、素晴らしい麺料理だと思う。

桂花のあとに誕生し、角煮入り熊本ラーメンを提供するお店もいくつかあった。
そのお店とは、一年前にも名前を出した『山水亭』『永柳』『肥後のれん』『てっぺん』のことで、現在はすべて閉店している。
このうち、肥後のれんは桂花の近所に店舗があったため、30年前は交互に利用していた。
私はどちらも好きだったが、しいていえば、雑居ビルの二階という、ちょい怪しげな立地(確か)で、
お店の雰囲気だけでなく、味付けもややワイルドだった、肥後のれん派だった。
記憶があいまいなので、さっき書いた「ターローメンを初めて食べたのは、90年代初頭」というのは間違いないが、
「初めて食べた角煮入り熊本ラーメン」は、ひょっとしたら、肥後のれんの方かもしれない。
残念ながら写真はないが、肥後のれんの角煮ラーメンは、「ぱーこーめん」という商品名だった。

東京の熊本ラーメンの始祖だった桂花も、いろいろあって一度倒産したが、別会社の支援もあり、現在でも数店舗が都内で営業中。
現在、角煮入りの熊本ラーメンを提供している都内のお店は、私が知る限りでは桂花とひごもんずだけだ。
こちらが、ひごもんずの「角煮ラーメン」。シンプルなネーミングである。価格は現在1030円。

ひごもんずHPより拝借

ターローメンに一番近い商品は、角煮が2個で味玉が半分入る、「特製ラーメン」1120円か。

※同上

茎わかめはないが、その分チャーシューが入るし、ターローメンより30円安くてお得。

ひごもんずは、桂花で長年働いていた長谷川氏が1997年、西荻窪駅至近の好立地で開業。
以前は武蔵小金井や品川などにも支店があったが、現在HPに載っているのは西荻窪店のみ。三鷹にも店舗があるが、無関係なのかな。
キャッチコピーは「コクありアッサリくさみなし」で、桂花よりも食べやすいマイルドな豚骨スープが特徴。
さっき掲載した角煮ラーメンは、角煮3個にキャベツが付くが、昨年、久々に訪問した際は、角煮2個でキャベツなしの「○角ラーメン」920円を注文。


横アングルも撮影。角煮ラーメンより110円安く、キャベツが不要な私にはちょうどいい(←野菜喰えよ)。


やや小ぶりだが、甘じょっばく煮込まれた角煮は、味も歯応えも抜群。白米と食べても絶対にウマいはず。


桂花にはない、ひごもんずさん独自のサービスとして、卓上には生ニンニクとクラッシュする道具がある。
上記の文じゃわかりづらいだろうから、Amazonサイトより画像を拝借。正式名は「ガーリックプレス」らしい。


せっかくなので、ニンニク2個をプレス。マイルドなスープがワイルドに変貌する。


久々の桂花風…イヤ、ひごもんず風角煮ラーメンは美味しかった。次回はつまみで飲んでから麺で締めようと決めて退散。

それから数ヶ月空いてしまい、その間に大半のメニューが数十円値上げ。なので、前回撮ったメニュー画像を撮り直しするハメに。
日にちを空けて、何度か通ってから投稿する、拙ブログではありがちな手間である。
こちらのお店では、メニューは壁に貼ってある。まずは麺類・ご飯もの。この他、お得なランチセットもある。


○角ラーメンは、前回食べたときは870円だった。食べたことはないが、「角煮ご飯」はいいサイドメニューだね。
あと、「細麺(さいめん)」というのはだいぶ前に食べたが、追加の「ゴマ油orオリーブ油or背脂」は知らなかった。「全部入り」はダメなのかな。

こちらはトッピング類。キャベツは60円から40円アップ、角煮も390円→420円になった。1個あたり140円の計算か。


くまモンらしきイラストが描かれた、飲み物&つまみメニュー。


角煮はトッピング420円だが、おつまみだと520円。確か、ネギか何かが加わった記憶があるけど、私は100円安い角煮だけでじゅうぶん。
それより、以前も疑問を呈した「黒豚入り焼売」の価格が、現在は5個290円に対し、3個だと170円。計算すると、3個の方が少しだけお得である。


私はこういう設定が気になるタチ(ケチ?)なので、3個180円への改定をお願いしたい。余計なお世話か。
この日はさっき書いたように、軽く飲ませていただいた。ちょうどハッピーアワーの時間帯だったので、


通常540円の「生ビール」を290円で飲ませていただく。やっぱりオレ、ケチなんだろうな。


おつまみには焼売と、トッピングの「煮玉子」130円を選択。焼売は当然3個の方だ。やっぱりオレ…以下同。
「餃子」340円も頼みたかったのだが、麺類とセットだと170円になるそうなので、あとで麺と一緒に追加することに。やっぱり…以下同。
小ぶりな焼売は、レンジでチンされての登場。煮玉子は、昔から非半熟タイプ。以前は「ルータン」と、台湾風の呼称だった記憶がある。


すぐにビールを飲み終え、やはりサービス価格290円の「レモンハイ」(通常440円)を追加。やっ…以下同。


だいぶ前、上記画像に映っている高菜を手に乗せ、それをつまみに飲んでいた客を見たけど、さすがの私もそこまでケチではない。
焼売などを食べ終えたので、麺類と餃子もオーダー。この日は「○得ラーメン」890円をチョイス。
普通のラーメンに+60円で、チャーシューは1枚減るが、角煮1個と煮玉子半分が加わる。


臭みのないベージュ色スープをすすり、加水率少なめの麺をすすっていると、餃子も到着。


見た目は業務用っぽいけど、変な甘みや油っこさがなく、ちゃんと野菜の風味がする。自家製かな?
今回もニンニクを1個だけクラッシュし、半分はラーメンに、半分は餃子に使用した。


レモンハイを飲み終え餃子を食べ切り、大事に取っておいた角煮にかぶりつく。


うっかり(?)スープも全部飲み干し、「ごちそうさまでした」。
安い商品ばかり追加注文した私に、毎回丁寧に応対しくれた女性店員(美人)さんに感謝し、お店をあとにした。

角煮入りのラーメンを出す店はいくつかあるが、もっとも相性がいいのは、熊本ラーメンだと思う。
たまに無性に食べたくなる、熊本角煮ラーメンを目当てに、ひごもんずさんは今後も利用したいし、
だいぶご無沙汰している、新宿の桂花さんにも行ってみなくてはな。一昨日買ったカップ麺には、角煮は入ってないし…。



熊本ラーメン ひごもんず
東京都杉並区西荻北3-19-13
JR西荻窪駅から徒歩約20秒
営業時間 11時~翌2時 LO1時半 
定休日 なし
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東京の野球強豪校とは無関係 拝島『三高飯店』

2024年04月09日 | 中華食堂
数週間ほど前、例のごとく酔って記憶をなくし、下りの中央線で寝過ごしてしまった。
豊田や高尾だったら「ああ、またやってもうた」で済むのだが、よりによって青梅行きに乗ってしまったようで、
気付いたのが終点ひとつ前、私にとって未知の駅である東青梅。時刻は0時50分、当然戻る電車はない。


いつものように、タクシーには乗らず、酔った自分に罰を与えるため、徒歩で立川市の自宅に向かう。
途中、逆方向に進んだり、えずいて立ち往生しながらも、ひたすら歩き続けていると、下記の看板を発見。


『中華料理 三高飯店』。深夜に歩き続ける日大三高出身の私を、勇気づけてくれるような看板である。
この屋号のお店は知らなかったし、自分が今、どこを歩いているのかも不明だが、改めて再訪しようと決心。
看板の激励(?)のお陰で、数時間後には帰宅できたが、翌日は下半身全体が筋肉痛になり、歩くのも苦労する状態。
悶絶しながらも、パソコンで「青梅線沿線 三高飯店」で検索したところ、看板のお店は昭島市で、最寄り駅は拝島と判明。
前回紹介した『品香園』が、日大三高野球部御用達のお店であり、今回も三高関連の飲食店かと思いきや、
残念ながら、三高の読みは「みたか」であり、どうやら無関係のようだ。

数日後、足の痛みも治まったので、青梅線に乗り拝島へ。駅自体は何度も通過しているが、下車した記憶はほとんどない。
南口に出て20分ほど歩き、国道16号線らしい大きな道路に出ると、
例の看板が見つかる。明るい時間帯だと、みたかの読み仮名がはっきりわかるね。


こちらがお店の外観。さっそく入ってみることに。


店内は、厨房前のカウンター席と、テーブル席が3つ。先客がふたり、カウンターとテーブルに分かれて座っている。
ふたりの間に会話はないが、瓶ビールを飲んでくつろいでおり、どちらも常連なのは間違いない。
私はカウンター席に座り、とりあえず「ビール(中)」550円と「餃子」400円を注文。
厨房にはベテラン風の男性店主のみ。彼がひとりで営んでいるようだ。

こちらが卓上のメニュー。この他に、日替わり定食やラーメン+半チャーハンセットなどを記したホワイトボードがある。


入口脇の棚には、多数の漫画(表紙がない状態が多い)が乱雑に積んでおり、店内も決して綺麗とはいえないのだが、
客席には調味料と一緒に植物が置かれ、目の前には熱帯魚の水槽が置いてある。


ブルーの色合いが目にやさしく、注文を待っている間、バカみたいに凝視していた。

まずはスーパードライの中瓶と、お通しらしい、小皿に盛られたキムチが登場。


数分後、餃子が焼き上がる。左端のは、やや形が崩れちゃったね。


食べてみると、具材はよく練られて、しっかり味も付いており、醤油は不要。
お酢が合いそうだが、私は苦手なので使わず、コショウとキムチを添えて食べた。


カウンター席の先客Aは、ビールを飲み終わると、メニュー表にないウーロンハイをオーダー。
テーブル席の先客Bには、あんかけの具材が乗った麺料理(広東麺?)が運ばれたが、しばらく手を付けず、お店の漫画雑誌に集中。
地元に根付いたお店らしい、ゆる~い雰囲気の中、店主はひとり黙々と働いている。

私もウーロンハイを注文し、さらに「ワンタン」550円を追加。
しばらくして、ウーハイがやってきた。自家製らしい丸っこい氷が入っている。


使っている焼酎の銘柄は不明だが、クセがなく飲みやすいタイプで、かつて私が愛した「大五郎系」(笑)ではないのは確かだ。
会計から導き出したウーハイの価格は、たぶん1杯400円で、私は2杯飲んだ。
1杯目の途中でワンタンが完成。醤油ラーメンの麺をワンタンにしたバージョンだと思う。


ワンタンは薄皮で、ちゃんと肉が詰まったものが計8個入っており、いいツマミになる。


具材はモヤシ、メンマ、ネギ、海苔、チャーシュー。小さいけれど2枚入っていたチャーシューは、自家製らしく意外と美味しい。


具材を食べ切り、2杯目のウーハイも飲み終えたので、シメのお食事に。
ホワイトボードには「ラーメンセット」があり、①は餃子3個と半ライス、②が半チャーハン、③は半カレーが、麺類に付いてくる。
価格は、醤油と塩(メニューにはない)が850円で、味噌だと900円。味噌だけなぜか、九〇〇円と漢数字表記だった。
私は味噌+②のセットを選択。さっそく店主が調理を始める。
厨房内には、餃子専用の鉄板の他、中華鍋が3つ設置してあり、ひとつはチャーハン専用、
あとのふたつは、チャーハン以外の炒め物に使用し、一番右側が、麺類やワンタンを茹でる専用。


チャーハンの調理と麺茹でを同時に進め、まずは半チャーハンが提供される。


確かに、一般的なチャーハンのハーフサイズで、油多めのしっとりタイプ。
具材は玉子とネギに、細切れチャーシュー。さっき書いたように、チャーシューがウマい!


ふた口ほど食べたところで、鍋でスープを煮込んで仕上げた、「みそラーメン」が完成。単品価格は750円。


メニューにない半チャーハンは、「チャーハン」700円の半額350円だとすると、セット価格の900円はかなりお得である。
横アングルも撮影。炒め野菜がたっぷり盛られている。


満腹になる前に食べ始める。麺は、味噌ラーメンとは好相性な縮れタイプ。


具材は、モヤシ、玉ねぎ、人参、ニラ。ひき肉などは入ってなかったと思う。
味噌スープは結構しょっぱめ。店主から「七味使いますか?」とたずねられたが遠慮しておいた。
昭和の時代によく食べた、チャーハンと味噌ラーメンに満足し、「ごちそうさまでした」。
他の客が帰ったあとだったので、会計後に少し、店主と会話させていただいた。

さっきの「七味使いますか?」の声掛けからもわかるとおり、店主は明らかに年下の私にも敬語を使う、腰の低い温厚な方である。
冒頭で記したように、「東青梅まで乗り過ごし、歩いて帰る途中でこちらの看板を発見した」と告げたところ、
「それは大変でしたねえ」と同情してくれ、「今日はわざわざ来ていただき、ありがとうございます」とお礼まで言われてしまった。

最初の方で掲載した、お店看板に「PM5:00~AM1:30」と記されていたように、こちらは夜間営業のお店なのだが、
遅い時間帯に来る、昭島市の客なんて、ガラの悪い輩も多いはず。 ※あくまで個人の感想です
そんな、荒くれ者相手の商売人ゆえ、店主も気性が激しい方かと想像していたので、いい意味で裏切られた。
「さんこう飯店」と読み間違えたことを告白すると、店主も「そう読む人が多いです」とのこと。だから看板にフリガナを振ったのかな。
「気をつけてお帰りください」という言葉に従い、昭島のチンピラに絡まれないよう、警戒しながら拝島駅に向かった。
さきほどから、昭島市民をかなり侮蔑しているが、私も同じく、民度の低い立川市民なので、許してほしい。

そして昨日、昭島市内の某店に寄り、態度の悪い店員(昭島市民なのかは不明)にウンザリしながら飲み食いしたのち、
気分直しに三高飯店さんを再訪問。結構満腹になっていたので、アルコールはなしで。
注文したのは、初回訪問時に気になっていた「オムカレー」850円。満腹なのにヘビーな選択である。
待っている間は、既述した漫画コーナーから、個人的には最近あまり見かけなかった、「週刊漫画ゴラク」を拝借。


国立『餃子王』のときにも書いたけど、私の印象では、食堂の漫画雑誌といえば、ゴラクとビッグコミックオリジナルが二強だった。
部数はだいぶ落ちているだろうけど、青年(というかおっさん向け)漫画誌の老舗として、まだまだ頑張ってもらいたい。
ゴラクを読んでいるうちに、オムカレーが完成。そこそこ大きめのお皿に、カレーソースがたっぶり注がれている。


薄焼き玉子の中身は、ケチャップライスorカレー風味のピラフかと思いきや、まさかの白米?


イヤ、厨房では確かに、玉子以外の何かを炒めていた。いざ食べてみると、予想外のバターライスであった!
カレー、オムレツ、バターライスと、中華要素が皆無のメニューだが、これはこれで面白い。
ちなみに、バターライスは具ナシで、カレーも具材は玉ねぎのみ。低カロリー(そうか?)でいいね。
店主は、私が前回そこそこ飲み食いしていたのを覚えていてくれて、「足りますか?」と心配してくれた。
「じゅ、じゅうぶん足りてます!」と返答。もちろん、一般的な感覚でも全然少なくない量である。
どこかで食べた、懐かしくもスパイシーなカレーが食欲をそそり、一気に食べ切った。

「今日は他店で飲み食いしてきたので、一品だけですみません」と謝罪しながらお会計。
無論、店主さんは、「イヤイヤ、気にしないでください」と敬語で返答してくれる。
日大三高とは無関係だろうと、私はここ三高飯店を、そして店主を気に入った!
そういえば、屋号の由来を聞いていなかったので、たずねてみたところ、
「私の名前が高○三○で、名前の三と名字の高で、三高飯店にしたんです」と教えてくれた。
プライバシーの問題もあるので、一部伏字にしたが、「なるほど!」と思わせる命名理由だった。

深夜1時半まで営業しているようなので、私も今度、遅い時間に訪問してみようかな。
帰りの青梅線がなくなったら、歩いて帰ればいいし。どうせ立川まで、ほんの80分くらいだろう…。



三高(みたか)飯店
東京都昭島市緑町3-23-11
JR青梅線拝島駅より徒歩約14分、昭島駅からは約21分
営業時間 17時~翌1時半
定休日 水曜
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