Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

聖伝のミサ(トリエント・ミサ、ラテン語ミサ)のご案内 聖ピオ十世会 SSPX JAPAN Traditional Latin Mass

2024年06月02日 | 聖伝のミサの予定

アヴェ・マリア・インマクラータ!

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

愛する兄弟姉妹の皆様を聖伝のミサ(これは「トリエント・ミサ」「ラテン語ミサ」とも言われています)にご招待します。

【東京】 住所: さいたま市大宮区東町2ー256ー8 林ビル2F

Google マップ: <https://goo.gl/maps/3AiQkmFkdGYtVC2B6>
※ JR 大宮駅から北東方向に1キロメートルほど歩いたところにある、ベージュ色の3階建のビル、林ビルの2階です。

大宮駅まで: JR 大宮駅へは、JR 宇都宮線・高崎線で東京駅から 31 分、上野駅から 25 分です。
大宮駅から: JR 大宮駅東口から、北東方向に歩いて約 14 分です。(ファイル New Chapel in Omiya-20231009.pdf をご覧ください) 大宮駅から新しい聖堂へ歩いての行き方ファイル:Walking from Omiya Station to the New Chapel

主日ミサは2回捧げられます。(8時30分と10時半です)
ミサの前後で告解の秘蹟を受けることができます。ミサの間にも告解をすることができるように告解のために司祭は待機しております。
08:30 ミサ聖祭 読誦ミサ
10:30 ミサ聖祭 歌ミサ(YouTube でライブ中継

平日の火曜日、水曜日、木曜日は毎朝7時00分から聖伝のミサが捧げられます。金曜日は午後6時(18:00)から、土曜日は午前11時から聖伝のミサが捧げられます。

聖ピオ十世会では、毎月一回、「亡くなった会員と恩人の方々のため」の意向でミサ(Monthly Requiem Mass for the members and benefactors)」を捧げています。

ミサの詳しい予定表はここをクリックしてください。

【「暁の星の聖母」修道院】
住所:埼玉県さいたま市見沼区大和田町2丁目820番地3
日本聖ピオ十世会:「暁の星の聖母」修道院
T 337-0053

【大阪】「聖ピオ十世会 聖母の汚れなき御心聖堂」 大阪府大阪市淀川区東三国4丁目10-2 EG新御堂4階 〒532-0002 (アクセス)JR「新大阪駅」の東口より徒歩10-15分、地下鉄御堂筋線「東三国駅」より徒歩2-3分(地図

【大阪 Osaka】【特別の事情により変更される可能性もあります】
5月 24日 FRI ミサ聖祭 18:30
5月 25日 SAT ミサ聖祭 10:30
5月 26日 SUN ミサ聖祭 10:30
5月 31日 FRI ミサ聖祭 10:00 <== !!! 
6月 1日 SAT ミサ聖祭 10:00 <== !!! 
6月 2日 SUN ミサ聖祭 10:30

【名古屋】名古屋においても毎月最終主日に、聖伝のミサが捧げられます。愛する兄弟姉妹の皆様を全てご招待いたします。予約不要です。

場所:愛知県名古屋市中村区名駅南1-3-14 石原ビル6階
名古屋での聖伝のミサは5月から午後4時に開始します。告解はミサの前にできます。
 
日時:5月26日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
場所は松屋の入っているビルの6階です。以下は予定です。
06月30日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
07月28日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
08月25日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
09月29日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
10月27日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
11月24日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
12月29日(主日) 15:20 ロザリオ及び告解  16:00(午後04時00分) ミサ聖祭
 
【札幌】「北海道青少年会館 Compass 」にて:聖伝のミサが捧げられます。愛する兄弟姉妹の皆様を全てご招待いたします。予約不要です。
2024年6月2日(主日)午後6時
2024年6月3日(月)午前9時
 
Ave Maria Immaculata!

My dearest Brethren!

*****Mass times in Tokyo:*****
On all Sundays in October there will be two (2) Masses.
08:30 - Low mass :
10:30 - Sung mass : YouTube live

Mass location: Address: Hayashi Building 2F, 2-256-8, Azuma-chô, Ômiya-ku, Saitama City
Google Map link: <https://goo.gl/maps/3AiQkmFkdGYtVC2B6>
* The chapel is on the 2nd floor of Hayashi Building, a beige-colored 3-story building, located approx. 1 km north-east of JR Ômiya Station.
To Ômiya Station: JR Ômiya Station is a 31-minute train ride (on JR Utsunomiya Line or JR Takasaki Line) away from JR Tôkyô Station, or a 25-minute ride from JR Ueno Station.

From Ômiya Station: From the East Exit of JR Ômiya Station, walk approximately 14 minutes in the north-eastern direction to reach the chapel. (Please see the file New Chapel in Omiya-20231009.pdf.)

File : Walking instruction from Omiya station to the New Chapel

For the detailed schedule of the Traditional Latin Mass in Omiya, please click here. Thank you.

*****Mass schedule in OSAKA:*****

2024/05/26 Mass 10:30
2024/05/31 Mass 10:00 ☚☚!
2024/06/1 Mass 10:00 ☚☚!
2024/06/2 Mass 10:30
2024/06/9 Mass 18:00
2024/06/10 Mass 6:30
2024/06/16 Mass 18:00
2024/06/17 Mass 6:30
2024/06/23 Mass 18:00
2024/06/24 Mass 6:30

 *****Stella Matutina Priory*****
Society of Saint Pius X Japan
Stella Matutina Priory
Owada-cho 2-820-3, Minuma-ku, Saitama-City, Saitama,
Japan T 337-0053

*****Mass schedule in NAGOYA: [Last Sunday of the month at 4 PM (16:00) ] *****

[Mass Location] 6F Ishihara Bldg. 1-3-14 Meieki-Minami, Nakamura-ku, Nagoya-shi, Aichi
April 29, 2024 (Mon) 10:30 AM Holy Mass
May 26, 2024 (Sun) 4:00 P.M. Holy Mas

【聖ピオ十世会とは】

聖ピオ十世会、SSPX (the Society of Saint Pius X)とは、1970年11月1日にスイスのフリブール教区においてローマ・カトリック教会の教会法に従って創立されたカトリック教会の修道会の一つです。創立以来、カトリック信者の要請に応える形で、全世界での使徒活動をますます拡大しています。

* 教皇フランシスコは聖ピオ十世会の司祭たちに適法に使徒職を果たす権能をお与えになっています。教皇は書簡「ミゼリコルディア・エト・ミゼラ」で、聖ピオ十世会の司祭たちが世界中ですべての信者のために告白の秘蹟を行う権限を持つと宣言されました。

https://www.vatican.va/content/francesco/en/apost_letters/documents/papa-francesco-lettera-ap_20161120_misericordia-et-misera.html

さらに教皇は聖ピオ十世会の婚姻の秘蹟が有効に執行するように全世界の司教たちに彼らの協力をお求めになられました。

https://www.vatican.va/roman_curia/pontifical_commissions/ecclsdei/documents/rc_com_ecclsdei_doc_20170327_lettera-presuli_en.html

聖ピオ十世会の司祭は、ラテン語でカトリック聖伝のミサ(Traditional Latin Mass)を捧げています。ミサの典文(Canon)の中では、教皇フランシスコの名前と当地の教区長の名前(浦和司教区でミサを捧げる時はマリオ山野内司教、東京大司教区ではタルチシオ菊地大司教、大阪大司教区ではトマス・アクィナス前田枢機卿、名古屋司教区ではミカエル松浦司教など)を唱えます。教皇ベネディクト十六世は自発教書「スンモールム・ポンティフィクム」の中で、全てのカトリック司祭は聖伝のミサを捧げる権利を有していると宣言されました。何故なら、聖伝のミサは一度も廃止されたことがないからです。

「過去の人々にとって神聖だったものは、わたしたちにとっても神聖であり、偉大なものであり続けます。それが突然すべて禁じられることも、さらには有害なものと考えられることもありえません。わたしたちは皆、教会の信仰と祈りの中で成長してきた富を守り、それにふさわしい場を与えなければなりません。」(ベネディクト十六世)

聖ピオ十世会の司祭たちは、伝えられたままの純粋なカトリック教えをそのまま伝えようと全力を尽くしています。カトリック教会が、信じてきた全てのカトリックのドグマと信教(Credo)をそのまま変えずに信じ、信仰宣言しています。また同時にカトリック教会によって排斥された全ての異端に対して反対しています。過去から変わることなく伝えられた正統信仰こそ真理における一致を促進し、分裂を避けさせるものです。

聖ピオ十世会の司祭たちは、カトリック教会がそう信じ続けてきた同じカトリック信仰を信じています。特に御聖体における私たちの主イエズス・キリストの現存を深く信じています。また、カトリック教会以外には霊魂の救いがないと信じます。

教皇庁教理省は「同会の聖職者は、教会法上の制裁から解放されている」(いかなる制裁も受けていない)と認めています。

聖ピオ十世会の司祭は、必要の状況に置かれた信徒たちのために、教会法によって補足された法的身分(裁治権)を有しています。しかし領域的な(司教区)の法的身分(裁治権)も属人的裁治権も有しておりません。ところで、私たちの主イエズス・キリストは霊魂の救いと聖化のためにの通常で主要な手段として秘蹟を制定されました。カトリック教会は、必要とする人々が秘蹟(特に改悛の秘蹟)をいつでも受けることができることを欲しています。何故なら教会の最高の法は霊魂の救い(教会法1752条)だからです。

カトリック教会は、教会法の規定(144条)によって、組織上の当局を通さずに法的身分(裁治権)を補足します。カトリック信者は、いつでも告解を必要とするとき、その判断と助言を信頼することができると思う司祭から改悛の秘蹟を受けることができます。しかもその司祭が通常のやり方で法的身分(裁治権)を有していなくてもそれができます。さらには、しかも教会法(1335条)の言葉によると「いかなる正当な理由でも」信徒がこれを求めるのであれば、聖職停止あるいは破門された司祭であってもこれができます。

【お知らせ】

一般社団法人日本聖ピオ十世会の銀行口座が開設されました。
御寄附や四旬節の献金、また教会維持費などのためにお使いくだされば幸いです。
愛する兄弟姉妹の皆様の暖かいご支援を感謝申し上げます。

銀行名:住信SBIネット銀行
金融機関コード(銀行コード):0038
支店名:法人第一支店
支店コード106
支店番号-口座番号:106-1951537
漢字氏名:一般社団法人日本聖ピオ十世会
カナ氏名:シヤ)ニホンセイピオジツセイカイ


愛する兄弟姉妹の皆様、御聖体の祝日おめでとうございます!

2024年05月30日 | 聖伝のミサの予定

アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

御聖体の祝日おめでとうございます。

大宮の聖堂では、遠くからでも足を運ばれた多くの愛する兄弟姉妹の皆様が午前7時のミサに与ることができて幸福です。

● 大阪では次の日にミサの時間の変更があります。

5月 31日 金 ミサ聖祭 10:00 <== !!! 【夕方にはミサがありません。】
6月 1日 土 ミサ聖祭 10:00 <== !!! 

 6月2日は、御聖体の荘厳祭です。次のところで次の時間に聖伝のミサがあります。

大宮:8時30分、10時30分【歌ミサの直後に御聖体行列が予定されています。】
大阪:10時30分
札幌:18時00分【午後6時】

【札幌】
「北海道青少年会館 Compass 」にて:聖伝のミサが捧げられます。愛する兄弟姉妹の皆様を全てご招待いたします。予約不要です。ワリエ神父様が司式されます。
2024年6月2日(主日)午後6時
2024年6月3日(月)午前9時

【マーチフォーライフ大阪】
2024年7月21日(主日)午後2時30分 大坂市役所前集合です。

 


三位一体の神秘:いったいなぜこのような深淵な神秘を主はわたしたちに教えてくださったのか

2024年05月30日 | お説教・霊的講話

2024年5月26日 名古屋 説教

トマス小野田神父

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、
今日は2024年5月26日、三位一体の主日です。今日、一緒に三位一体の神秘を黙想いたしましょう。
唯一の天主に三つのペルソナがまします聖父と聖子と聖霊、この神秘を黙想して、いったいなぜ私たちはこの玄義を知らなければならないのか、その意味は何なのかを黙想しましょう。最後に遷善の決心を立てましょう。

【天主は唯一なる実体】
三位一体の天主、この神秘をまず垣間見ましょう。皆さんよくご存じですけれど、もう一度黙想してみます。

わたしたちは、いまこの世に生きています。こうやって生活しています。もしもこれが嘘だと思ったら、頬を摘んでみてください。あるいは頭を引っ叩いてください。わたしたちがここにいまこうして存在しているのは確かです。嘘だと思ったらご飯を食べないでください。あるいは――壁に向かって歩いてください。頭をゴチンとぶつけたりします。……あるいはわたしたちはお腹が空いてどうしても食べねばならない……生きていることがわかります。

なぜ私たちはこうやって生きているのでしょうか。こうして私たちが生きていることの究極の原因というのは、何なのでしょうか。何がわたしたちをこうやっていま生きるようにさせたのでしょうか。その原因は何なのでしょうか。

わたしたちがいまここにいるということを説明するには、どうしても、究極の原因というものがなければなりません。そうしなければ、ここにすべてがいまここにあることが説明できないからです。この原因をずーっと究極の原因を突きとめて突きとめて突きとめて行くと、どうしても第一の原因…原因されずにただ原因する…ものがなければならない、としなければなりません。そしてわたしたちはこれを天主と呼んでいます。では、この「究極の原因」、天主と呼ばれる方はいったいどのような方なのでしょうか。これがわたしたちの問題です。

究極の原因は一です。天主というのは唯一の御方です。天主が唯一である、一(いつ)であるというときには、わたしたちが 林檎がひとつとか、柱が一本、二本というふうに数える単位としての一(いち)というよりも もっと深い意味を持っています。

それはどういうことかというと、私たちがいまこうして存在しているのは、実は天主が究極の原因として今も私たちをあらしめてくださっているからです。かといって天主はこの世の一部でもありません。部分ではありません。この世を超越したお方です。被造の世界にいかなるやり方でも、組み込まれてはいません。天主は私たちをいまあらしめて生かしてこうして動かし支えておられますけれども、この被造物をすべて超越する方で、はじめもなくおわりもない永遠の御方でいかなる変化もない方です。

なぜかというと、主は最高に完成させられた方で、そして無限の善であるからです。最高に完成させられて無限の善・最高の善ということはもうこれに並ぶものは二つとないということなのです。また、もうこれは最高の完成なのでこれ以上変わることがない、ということなのです。もしもこれが変わってしまったら、最高でもなくなるし完成でもなくなってしまうからです。ですから天主は分割されるという可能性さえもありません。天主は、この地上をこの被造をはるかに超えた聖なる方であって、分割されることができない一(いつ)なるかたであるということです。最高なので複数はありません、ただ一つしかないということです。この一なる方が、天主、最高にほんとうに一なる方です。それ以上わたしたちはもう言葉がない…そのような御方が天主です。

【三位】
ところでカトリックの教えによると、イエズス・キリストの教えによると、この唯一の天主は三つのペルソナがあると教えています。

天主が一なる方である、ということを、ラテン語の人々は、一なる実体だといっていました。ラテン語で実体というのは、substantiaです。ギリシア語ではウシア、と言います。ウシアとはどういう意味かというと「ある」という意味です。substantiaもウシアも、わたしたちが「ある」と言わなければならないものです。日本語では実体と言います。実体と物体は、言葉が似ているので、間違えないようにしてください。実体というのは必ずしも物のように目に見えるとは限りません。とにかく「ある」というものが、実体です。

確かに天主の実体、その本質、本性は唯一ですけれども、この一つの天主の本性には三つのペルソナがあります。

ペルソナというのは、ラテン語です。ギリシア語では「ヒポスタシス」といいます。この二つはどういう意味かというと、知性や意志を持った自分で存在する個別、という意味です。この天主のペルソナが三つあるというのは、御存じのとおり聖父と聖子と聖霊です。

御父というのは、唯一の天主の本質をもっている第一のペルソナです。なぜ第一のペルソナかというと、生まれずに御子を生む方であるからです。ほかの何者からもお生まれにならない方を御父と言います。そして永遠の昔からお生まれになる方を御子といいます。御父と御子とから発出する方を聖霊と言います。

御子は、御父によって「作られる」のではありません。これは異端です。御子は御父の実体から「お生まれ」になります。聖書は 特に聖ヨハネの福音は、御子のことを御言葉と言います。御子だけが、天主の本性による唯一の子“御ひとり子”です。聖ヨハネはこう言います。「天主を見た人は一人もいない。御父のふところにおいでになる御ひとり子の天主が、これをお示しになった。」(ヨハネ1:18)

なぜ「子」と呼ぶのでしょうか。なぜかというと、子を生むというのは本性を伝えるときにそういうような表現をするからです、人間が人間を生むと。でも、人間と天主では違いがあります。人間が生まれるときには子どもに親のすべてが与えられ尽くすわけではなくて、親の一部が与えられるだけです。しかし、天主は分割できないので、御父はご自分のすべてを御子に与えつくします。伝えつくします。ですから御父と御子は全く同じものを共有するのですが、しかし、違いがあります。御父は生まれないという、御子は生まれるという違いがあります、ただそれだけの区別しかありません。しかし御父と御子は、御父は御子ではありませんし、御子は御父でもありません。

聖父と聖子を一つの原理として、そこから聖霊が発出します。なぜかというと、御父と御子とは、互いに愛し合って、この愛の交流が生じるからです。聖霊は「造られる」のでもなければ、「生まれる」のでもありません。御父と御子とから「発出」します。このことを、聖霊が息吹かれる(inspiratio)ともいいます。

聖父と聖子と聖霊は、一つのペルソナではなく、一つの本性を持った三つのペルソナです。この三つのペルソナの間にはどんな違いも不平等もありません。前も後もなければ、大小の違いもありません。まったく同じ永遠、まったく同じ栄光をもっておられます。唯一の天主にこの三つのペルソナがある、いわば唯一の天主には愛し合うという愛の構造を持っている、愛による唯一の天主である、と言わざるを得ません。

これがわたしたちを愛して無から創造していま私たちを生かしてくださっている、天主の愛の昔からの――永遠の昔からの――天主の愛の命の構造です。まことの天主の神秘です。主が天主である限り、三位一体の構造をしています。三位一体以外のまことの天主はありません。この三位一体こそ、聖父と聖子と聖霊の唯一の天主こそが、わたしたちを救い 生かし愛しておられる本当の天主で、それ以外にはありません。わたしたちはこの唯一のまことの天主を礼拝して、そして知り礼拝し愛して、それに仕えているのです。

【三位一体の知識】
イエズス・キリストご自身は、私たちがこのことを知るように望んで、教えてくださいました。ヘブレオ人への手紙にはこうあります。「天主は、何度も、いろいろな方法で、昔、預言者を通じて、先祖に語られたけれど、この終わりの日には、すべてをつくられた御子を通じてわたしたちに語られた。」(ヘブレオ1:)そしてその語られたことが、秘密が、天主三位一体の命の秘密でした。

考えてもみてください、御父の懐にまします御ひとり子がわたしたちにその秘密を語ったのです。聖父と一なる御子が、できるかぎり私たちにも理解することができるように言葉をもって御業をもって昔からの閉ざされていた秘密をわたしたちに明かしてくださったのです。それを理解できるように、わたしたちに聖霊さえも送りました。

いったいなぜ、このような深淵な神秘を、主はわたしたちに教えたのでしょうか。ただ単に唯一の天主ということのみならず、“唯一の天主には三つのペルソナがあること、天主が三位一体であられる”ということを教えてくださったのでしょうか。なぜこのような高い把握しきれない神秘をわたしたちに伝える必要があったのでしょうか。なぜこれを知らせなければならなかったのでしょうか。

なぜかというと、私たちは三位一体の天主ご自身の至福に招かれているからです。天主の命に与るために創造されたからです。たとえ、わたしたちが三位一体の神秘を深く理解できなかったとしても、あるいは垣間見ることはできるけれども把握することができなかったとしても、わたしたちにはそれよりもさらに深い天主の至福に与るということのために召されているからです。

御子は、聖父の懐から来られて、御父と全く等しい天主の御言葉、御ひとり子はわたしたちのような人間となって、三位一体の神秘を教えてくださいました。主は、聖父と聖子と聖霊の御名によって人々に洗礼を授けよと命じました。わたしには全地と天と地にあるすべての権力が与えられている、行って教えよ、と。「聖父と聖子と聖霊の御名によって洗礼を授けよ。」

なぜかというと、そうすることによって、わたしたちの生きているあいだにすでに、わたしたちの霊魂そして身体が、三位一体の神殿になることができるためです。三位一体がわたしたちのなかに住みそしてわたしたちが三位一体の命に与ることができるためです。

なぜでしょうか。なぜかというと、なぜそれがおのぞみかというと、わたしたちがこのあっという間に過ぎ去る地上での生命が終わったのち、この命が尽き果てたのちには、天の国に行って、まことの天主三位一体をそのままありのままに見て知りその真理と愛の交わりのなかに入ることができるためです。三位一体と同じ無限の最高度のしあわせ・最高の善を、わたしたちが受けるためです。天の遺産を天主の子どもとして受けるためです。

御ひとり子、天主御ひとり子、イエズス・キリストと同じ、そしてイエズス・キリストの兄弟になって、天主の養子となって、その三位一体の本性にあずかることができるように、わたしたちが天主のように幸せになることができるように、天主の命を生きるために、あえて三位一体の秘密をわたしたちに教えようと、できる限りのことをして教えようと、伝えようとされました。もちろん私たちの限られた言葉・限られた知性・限られたものでは、それを知り尽くすことも把握することもできません。しかし、わたしたちが将来永遠の無限のしあわせという計り知れない喜びを受けることができるようにするというためには、どうしてもこの神秘を三位一体の神秘をわたしたちに知らせて今日すでにこの地上でその命を生かす必要があったからです。

わたしたちはどれほど恵まれていることでしょうか。
御父の計り知れぬ豊かな愛に、わたしたちは、そのどれほどの愛であったかをその時に知って、感謝に絶えず、永遠に感謝してもまだ足りないと思うことでしょう。
御子イエズス・キリストがわたしたちのために人となってわたしたちが天主となることができるようにしてくださったこと、十字架の生け贄のこと、御聖体の神秘、その愛の深さにそのとき何と感謝していいかわからない、無限の時間を無限の能力でも足りないほどだと思うことでしょう。
そのとき、御父と御子から発する愛である聖霊がわたしたちに与えられたこと、御父と御子を結びつける愛のきずな聖霊、それを永遠に礼拝して、その愛をもってわたしたちは感謝することでしょう。

【遷善の決心】
では最後に遷善の決心を立てることにいたしましょう。
三位一体‥‥非常に深淵で深い崇高な神秘ですけれども、この本当の三位一体の天主まことの天主をわたしたちが知ることができたというお恵みを深く感謝いたしましょう。そしてわたしたちの心もからだもすでに三位一体の生ける神殿となったということ、三位一体の天主の子どもと養子相続された身分であるということを、そして特別の愛を降り注がれて溢れるばかり受けている愛される子どもであるということを、確認いたしましょう。

三位一体のほんとうのことを知れば知るほど、わたしたちはかたじけなく感謝に絶えません。主三位一体の本当の天主の愛を知れば知るほど今流行のエキュメニズムなどあまりにも欺瞞であって人を騙すものであることがわかります。

秋田のシスター笹川は、すでに迫害の夢のなかで、この三位一体の天主からわたしたちをそらすエキュメニズムについて警告をしています。(1974年6月10日月曜日)。

日本が生み出した何十万という数多くの、おそらく何百万という殉教者たちがいます。記録に残っていない殉教者も合わせればもう数を数えることができません。そのような殉教者たちは、この三位一体の天主--イエズス・キリストの教えた天主を信じて、血を流して、いま天の国にいてその喜びに入っています。この殉教者たちは、日本におけるわたしたちカトリック信者の歴史的な使命について訴えています。私たちも、同じ信仰を、同じ真理を、守り通さなければなりません。

残念ながら、多くの方々は、現代、カトリック信者であっても、わたしたちが大きな戦いの中にいるということを、それに気がついていません。そのことを知りません。「え?日本は平和ボケをしているといわれるほど平和のなかにいるんじゃないんですか?」とおっしゃるかもしれません。

いえ、わたしたちは、真理と嘘、善と悪という巨大な戦いの中にいま生きています。アダムとエワの時代から続く蛇が、わたしたちに嘘をついて騙そうとする、あるいは真理を信じるかどうかの戦いの中です。わたしたちは超自然の命をどうしても守り通さなければなりません。天の国にどうしてもたどりつかなければなりません。そのためにわたしたちのために特別に準備された永遠のしあわせのために、わたしたちはたたかいをしなければなりません。

世界中でいま多くの人々がそのことに目覚めています。とくに聖伝のカトリックの信仰は世界中で大きなうねりとなっています。特に若い人々が目覚めています。
 
ファチマのマリア様はわたしたちにこの三位一体の信仰に対する危機があるということをすでに警告されたようです。天使がまず三位一体を礼拝するようにと模範を示してくださいました。天使が額を地面につけて、「至聖なる三位一体、聖父と聖子と聖霊よ、我、御身を深く礼拝し奉る」、どうやって祈ればよいか教えてくださいました。あるいはファチマのマリア様は、トゥイというところで、シスター・ルチアに、三位一体のヴィジョンを示してくださいました。主がどれほどわたしたちに憐れみとそしてお恵みをくださっているかをこうして教えています。

ぜひ今日この三位一体の祝日にわたしたちの信仰を新たにいたしましょう。これ以外に天主はいません。

そしてマリア様に日本の殉教者たちに、わたしたちがこの信仰を守り通すことができるお恵みを請い求めましょう。

聖父と聖子と聖霊の御名によりて、アーメン。


ミサ全体を通じて、私たちは三位一体を繰り返し告白し礼拝する

2024年05月30日 | お説教・霊的講話

三位一体の主日―ミサにおいて

ワリエ神父 2024年5月26日

典礼は聖書の勉強の場ではありませんが、まぎれもなく「神学的場所」(locus theologicus)、つまり教義的真理の源泉です。皆さまお分かりのように、私たちは、三位一体を、ミサ全体を通じて繰り返し告白し、礼拝します。

I.十字架のしるし
唯一の天主、唯一の本性。「(天主の)御名によりて」
三つのペルソナ。「聖父と聖子と聖霊」

II.グローリア・パトリ(願わくは、聖父と聖子と聖霊とに…)
三つのペルソナ。「聖父と聖子と聖霊」

III.キリエ(主、あわれみたまえ)
キリエ―聖父
クリステ―聖子
キリエ―聖霊
同じ願い:「エレイソン―ミゼレーレ・ノビス―われらをあわれみ給え」―御稜威を三回強調します。
IV.グローリア(栄光頌)
(ルカ2章14節)→  →  →  礼拝/感謝
いと高きところには天主に栄光あれ、地上にては善意の人々に平安あれ。
われら御身をほめたたえ、御身を祝し、御身を礼拝し、御身に栄光を帰し奉る。/われら御身の偉大なる栄光のために感謝し奉る。天主なる主よ、天の王よ、全能の御父なる天主よ。
なだめ →  →  → 祈願
御独り子なる主イエズス・キリスト、天主なる主、天主の小羊、聖父の聖子よ。世の罪を除き給う御者、われらをあわれみ給え。世の罪を除き給う御者、われらの願いを聞き給え。御父の右に座し給う御者、われらをあわれみ給え。
御身は唯一の聖なる御者、唯一の主、唯一のいと高き御者、イエズス・キリストにてまします。
聖霊とともに、
聖父なる天主の栄光において。アーメン。

V.クレド(信経)
われ信ず、唯一の天主、 →  →  → 属性
全能の聖父、天と地、見えるものと見えざるもの、すべての造り主を。

また、われ信ず、唯一の主、天主の御独り子イエズス・キリストを。主はよろず世の先に聖父より生まれ、天主からの天主、光からの光、まことの天主からのまことの天主、造られずして生まれ、聖父と一体なり、すべては主によりて造られたり。→   → →  御托身/贖い

主はわれら人類のため、われらの救いのために、天より下り、聖霊によりて童貞マリアより御体を受け、人となり給えり。われらのために十字架につけられ、ポンシオ・ピラトの下にて苦しみを受け、死して葬られ、聖書にありしごとく三日目によみがえり、天に昇りて聖父の右に座し、生ける人と死せる人を裁かんために再び栄光をもって来り給う。主の国は終わることなし。

  →  →  →  内的聖化
また、われ信ず、主なる聖霊、命の与え主を。聖霊は聖父と聖子より出で、聖父と聖子とともに拝み崇められ、また預言者によりて語り給えり…

VI.スシペ・サンクタ・トリニタス(聖三位一体よ、受け給え)
司祭が手を洗ったあとのこの祈りは、至聖なる三位一体に直接向けられています。

VII.サンクトゥス(聖なるかな)
イザヤ6章3節(「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主! 全地上は主の栄光に満ちあふれる」)
聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな → → 万軍の天主なる主
天と地は、主の栄光に満ちあふれる。いと高きところにホザンナ。

VIII.ペル・イプスム(彼によって)
彼(すなわち私たちの主イエズス・キリスト)によって、彼とともに、彼において、
聖霊との一致において、
すべてのほまれと栄光は、永遠に、全能の聖父、御身のもの。アーメン。

IX.プラチェアト・ティビ・サンクタ・トリニタス(聖三位一体よ、嘉し給え)
最後の祝福の直前にある閉祭の祈りは、至聖なる三位一体に直接向けられています。

X.最後の祝福
全能の天主が、あなたたちを祝福し給わんことを、
聖父と、聖子と、聖霊とによりて。

今日のミサの入祭誦の美しい言葉を繰り返しましょう。「聖なる三位一体にして分かちえぬ唯一の御者、祝せられ給え。われら主に感謝し奉る、なぜなら、主はその慈しみをわれらに与え給うたからである」。

 


聖霊は「私たちにあらゆる真理を教えてくださ」り、私たちの主イエズス・キリストを通して御父に導いてくださる

2024年05月25日 | お説教・霊的講話

聖霊降臨―聡明の賜物

ワリエ神父 2024年5月19日

ヨハネ14章16-17節
私は父に願おう。そうすれば、父はほかの弁護者をあなたたちに与え、永遠にともにいさせてくださる。それは真理の霊である。

ヨハネ14章26節
弁護者、すなわち父が私の名によって送り給う聖霊は、すべてを教え、あなたたちの心に私の話したことをみな思いださせてくださるだろう。

ヨハネ16章7節
私が去るのはあなたたちにとって良いことである。私が去らぬなら、あなたたちには弁護者が来ないからである。しかし去ればそれを送る。

ヨハネ16章12-13節
私にはまだあなたたちに話したいことがたくさんあるが、今あなたたちはそれに耐えられぬ。だが、その方、つまり真理の霊の来るとき、霊はあなたたちにあらゆる真理を教えてくださるであろう。

私たちの主が地上におられたとき、使徒たちは「あさはか」だったのです。
  →彼らは、この世の王国と、この世のメシアを期待していました。
  →彼らは、主の御受難に関する私たちの主の預言の意味を理解することができませんでした。

聖霊降臨のとき、使徒たちは「聡明(理解)の賜物」を受けます。
聡明(理解)の賜物は、信仰の神秘についての深い洞察と鋭い直感を与えます。この賜物は、信仰の徳を完徳に至らせます。聖トマスによれば、「まさにこの世において、聡明の賜物によって霊の目が清められるとき、ある意味で、人は天主を見ることができる」(神学大全II-2部、第69問題)。

したがって、この賜物は、それを持つ人に三つの主な効果をもたらします。
1)その人は、啓示された真理について、その意味を完全に理解していなくとも、その核心にまで到達することができるようにされ、
2)啓示された天主の言葉への大きな確信を得ることによって、自分たちの信仰において固められ、
3)啓示された原理から多くの結論を引き出すことによって、さらに多くの真理を知るよう導かれます。

そこで、聖ペトロは、
→私たちの主の使命を「理解します」
(それはもう、「あなたがイスラエルに王国を復興されるのはいつですか?」ではありません。)
聖霊の影響の下で、ペトロは「あなたはキリスト、生ける天主の御子です」(マテオ16章16節)と言うことができたのです。

→預言
使徒行録2章16節 これは預言者ヨエルの言ったことである。(ヨエル2章28節)
2章17節 主はこう仰せられる。末の日になれば、私の霊をすべての人の上に注ごう。すると、おまえたちの息子たちや娘たちは預言するであろう。

使徒行録2章25節 実にダヴィドは彼について言っている。(…)(詩篇15篇10節)
2章27節 あなたは私の霊を死者の所に捨て置かず、あなたの聖なる者の腐敗するのをお許しにならぬ。

使徒行録2章34節 ダヴィドは天に昇りませんでしたが、「主は私の主に言われた。『私の右に座れ、
2章35節 私があなたの敵をあなたの足台にするまで』(詩篇109篇1節)」と言っています。

2章36節 したがって、イスラエルのすべての人は、あなたたちが十字架につけたそのイエズスを、天主が主としキリストとされたことを、しかと知らねばなりません。

私たちは洗礼のときこの賜物を受け、堅振のときにさらに多くを受けました。聖母のように、聖霊に素直になりましょう。そうすれば、聖霊は、「私たちにあらゆる真理を教えてくださ」り、私たちの主イエズス・キリストを通して御父に導いてくださるでしょう。

【この記事では聖霊の七つの賜物の一つ Intellectus (英語:understanding) の日本語の訳語として当てられている「聡明」を使っています。】


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
愛する兄弟姉妹の皆様をお待ちしております
【最新情報はこちら、年間予定一覧はこちらをご覧ください。】