タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪調査捕鯨による鯨肉在庫量が過去最多≫

P1150473 女房が、近くのスーパー鮮魚コーナーで鯨肉を購入し、刺身を作ってくれた。たまたま、お歳暮に貰った清酒「一ノ蔵」(無鑑査本醸造辛口)が手つかずに残っていたので、久し振りに鯨肉の刺身に清酒という組み合わせで晩酌を二合ほど楽しんだ。
 久し振りにというのは、二つの意味合いがある。一つは、加齢とともに食の嗜好が変わり、若い頃好物だった〝馬肉や鯨肉の刺身〟をあまり食べたいと思わなくなったこと。もう一つは、アルコールもどちらかと言えば〝清酒からビール〟へのシフトが進行中ということ。
P1150477P1150478 新聞記事によると、日本が「調査捕鯨で捕獲した鯨の肉の在庫量が昨年8月末の時点で6千㌧を超え、過去最高となった可能性が高い」(1月5日付『北海道新聞』夕刊・第3面)という。水産庁が公表しているデータを基にして、「フリージャーナリストの佐久間淳子さんと保護団体、イルカ&クジラ・アクションネットワーク」(同新聞)が行った調査結果(在庫量推移グラフ=写真下段<右>は、同新聞から転写)には、単なる数字以上に大きな意味が含まれている。
 調査捕鯨(釧路港に水揚げされたミンククジラ=写真下段<左>は、同新聞から転写)は、科学的研究を目的とし、国際捕鯨取締条約で認められているが、日本では、年間数億円の補助金が出され、かつ、鯨肉販売で数十億円の収益があることから、商業捕鯨と変わらないと国際的に非難(1月7日付・同新聞・夕刊・第3面を参照)を受けている。
 在庫量が減らないのは、供給量より消費量が少ないということであり、「捕鯨は日本の食文化の一つ」という主張は説得力が弱い。重要な食文化であれば消費はもっと伸びるはずだが、在庫を持て余すようでは、私の個人的嗜好の変化と同様に、国民全体にも嗜好の変化が生じているのだろう。日本は捕鯨を見直すべきではないか。

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