中国の人が一度は登ってみたいと思う山、それが「泰山」(たいざん)なんだそうです。
その麓に、「岱廟」(たいびょう)というでっかいお寺(?)が建っています。
何でも歴代の中国皇帝も、まずこのお寺で一休みし、身を清めてから泰山に向ったんだとか。
さて、ゆうたろう似の観光ガイド、シュウさん(仮名)に連れられ、暴走するバス、8人乗りのロープウェイなどを乗り継ぎ、韓国人の観光ツアーや、「私たち新婚です☆」という雰囲気の男女もろもろをかきわけ、何とか泰山の山頂までたどり着いた時はもう午後の5時を回っていました。(中国の時間は日本の一時間遅れです)
泰山に登ったという感動さめやらぬまま、その日は麓の泰安にあるホテルで、ガラス張りのシャワールームのついている部屋に一泊。
夜はビル丸ごと一つレストランというお店に入り、しゃぶしゃぶを食べました☆
このあたりは紹興酒は置いていないというので、青島(チンタオ)ビールと地ビールで乾杯!
翌日の朝食はホテルのバイキングでお粥にサラダ。ジュースなど。
この日はその日のうちに上海に戻ればいいだけだったので、当初は済南に行く計画を立てていたのですが、ちょっと諸事情がありまして、急きょ例の「岱廟」(たいびょう)見学に変更。
シュウさんの案内でその歴史ある建物の中に入って来ました。
通訳のメガネ美人、チョウさん(仮名)の話しによると、何でもその昔、皇帝の命を救った人がいて、そのご褒美にどんな願いでもかなえてもらえることになり(うらやましい~)、その人が願ったことが、「皇帝と同じような立派な家に住みたい」というものだったらしいです。
皇帝の住まいといえば北京にある紫禁城。
しかし、いくらなんでも皇帝と同じというわけにはいかない。
そしてもう一つ、皇帝の師ともいうべき、孔子様の生まれた曲阜の孔子廟、やはりこれと同じというわけにもいかない。
そこで皇帝、この男に、孔子廟より瓦一枚低い建物で手を打たないかと提案。
そして建てられたのが、この「岱廟」だというお話。
ちなみにここに出てきた「紫禁城」、「孔子廟」、そしてこの「岱廟」は、中国三大建築物と言われています。
このお話の根底には建物の高さに対する中国独特の考え方があります。
中国では、その身分によって、住む建物の高さというものがあって、当時は出世するたびに、高い建物に引越しをしていたらしいんです。
だから、皇帝は瓦一枚という建物の高さにこだわったんです。
チョウさんは歴史の専門家ではありません。
だから、このお話しは、いわゆる、「お話」です。
他にも、一般の人々の語り伝えるこうした「お話」を聞くことができました。
どれもちょっと頼りない皇帝が出てきて可笑しかったです♪
チョウさん、素敵な女性です☆
さて、「岱廟」(たいびょう)ですが、中は広くて、大きな木や、これまた大きな石に彫られた碑文がところどころに置かれ、とても静かで聖なる庭という感じ。
秦の始皇帝の家来で李斯(りし)という人の書いたものだという碑文もありました。
またここは博物館のようにもなっていて、昔の「泰山」の写真なども見ることが出来ます。
この「岱廟」や「泰山」と関わり合いの深い皇帝として、しきりにゆうたろうのシュウさんが(ホント似てるんです!)、「キンリュウテイ、キンリュウテイ」というので、誰かと思ったら、絵を見てわかりました。
「乾隆帝」
確か学校では「けんりゅうてい」と習ったような。
シュウさんの日本語があやしいのか?(ゆうたろうだし…)
日本語の読みが違うのか。
ま、学生じゃないのでどっちでもいいんですけどね☆
急きょ予定を変更して立ち寄った「岱廟」(たいびょう)でしたが、いいところでした。
参拝客が願をかけていったのか中国風の絵馬がたくさんつるしてあって、ハート型の絵馬に名前が書いてあったのも面白かったです☆
どこの国でも恋愛は似たようなものか♪
果たして、中国の神頼みはうまくいくのかな?