日本とローマのお風呂文化の類似性に着目して人気絶頂のお風呂コミック『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン)
その作者の初エッセイを読みました。
ヤマザキマリ 著
『望遠ニッポン見聞録』 (幻冬舎)
イタリアで油絵の勉強をしたり、イタリア人と結婚したり、中東やポルトガル、アメリカなどで暮らした作者が、外から見たニッポン人、日本文化を、海外と比較しながら独断と偏見で書き綴ったエッセイ。
欧米人は「しゃがむ」という習慣がないという指摘には、いわれてみてはじめて「そういえばそうかも」と気づかされました。
日本ではコンビニの前とかでしゃんがでいる若い子をよくみかけますけどね~
古代ローマの公衆トイレが水洗で、個室じゃなくて男女同室というのも驚き!
男女共スカートみたいなのをはいているので見えないようですが、ベンチみたいにみんなで並んで腰掛けるなんてちょっと嫌かも(苦笑)
イスラムの町の下着屋さんで見つけた女性用のTバック。
前の部分に装飾としてぬいぐるみや携帯電話(?)がついているものがあってビックリしたとか(笑)
身内以外の男性には顔や体の線さえ見せないイスラムの女性、だけど夫には女性としてアピールするのは当たり前のことなんだとか。
いやいや、そこは人によるだろう。
実際に暮らしてみないとわからないことってたくさんありますね~
いかにイメージだけで見てしまっていることが多いかということがわかります。
それは海外も同じで、いかに間違ったイメージで日本人が見られているのか、作者の実体験をまじえた「作られた日本人像」というのが面白い♪
マルコポーロの『東方見聞録』を作者はこう訳しています。
「……膨大な金を算出し、宮殿や民家は黄金で出来ている。また、ジパングの人々は偶像崇拝者であり外見がよく、礼儀正しいが、人食いの習慣がある」
黄金で出来た民家に住んでみたいなぁ(苦笑)
いや、やっぱり住みにくそうだからやめておこう。
イラストやマンガも載っていて、これはこれで読んでいて楽しかったのですが、やっぱり作者にはマンガが向いているように思います。
読んでいてちょっとダレました。
コミック『テルマエ・ロマエ』は映画化もされ、現在(2012年3月)、阿部寛(ノーメイクでローマ人役)主演で公開中。
原作は古代ローマ人の設計技師(お風呂専門)が、現代の日本にタイムスリップを繰り返し、日本のお風呂文化を生かしたお風呂を設計したり、「平たい顔族」の人々と交流したり、皇帝に取り立てられたり、妻に逃げられたりするお話☆
この映画化を記念して、旅行雑誌「るるぶ」が企画した、『るるぶテルマエ・ロマエ (JTBのムック)』という、マンガの主人公が日本各地の温泉地を紹介するという雑誌も読みましたが、温泉好きなのでこの雑誌も楽しめました♪
阿部寛さんのインタヴューも載っています。
ノーメイクでローマ人として通用する阿部寛さんってすごいなぁ~(笑)
また温泉に行きたくなりました。