全国の司書さん、司書を目指す学生さん、図書館利用者さん、本好きさんに読んで欲しいマンガ。
埜納タオさんの『夜明けの図書館(2)』(ジュールコミックス)を読みました。
これ、1巻も面白かったんですよね。
主人公は新人司書(2年目♪)の女性。
図書館に持ち込まれる、様々な「こんな本を探して!」という、レファレンス・サービスを題材にしています。
思い出の絵本とか(…雰囲気はすっごく覚えてるんだけど~)
思い出もあやしい小唄の題名とか(「こんな感じ。♪~」←実際に歌ってる)
もう、「雰囲気」しか覚えていないとか、ありえない(苦笑)
それぞれのエピソードに、心温まる人間ドラマが隠されていて、不覚にも涙が出そうになりました(感涙)
もう、1話目のホステスのお姉さんと主婦の妹の幼い頃の思い出の絵本の話なんて、ズルすぎる~
結婚披露宴の新婦から両親への手紙並の破壊力があります!!
「ありがとうのおと」って、あの絵本ほしい!
本っていいなぁ~
図書館っていいなぁ~
人間って、いいなぁ~♪
もう一冊読んだのは、復刊が嬉しい、ロバート・F・ヤングの短編集『たんぽぽ娘』(奇想コレクション)
ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」で取り上げられて、ほんの一時期話題になった本ですが、多分忘れられているんだろうなぁ(苦笑)
SFの名作なのに!
「おとといは兎を見たは。きのうは鹿。今日はあなた」
ロバート・F・ヤングはロマンチックSFの巨匠と呼ばれているストーリーテラー。
SFなんて難解で苦手、という方には入門書としては最適な作家さんです。
物語は、男が森に囲まれた避暑地で、丘の上の立つたんぽぽ色の髪をした若い女性を見かけたところから始まります。
この場所が好きで、未来から見に来ているの、と不思議なことを口にする若い女性。
「おとといは兎を見たは。きのうは鹿。今日はあなた」
男はそんな女性の口から次々とびだす空想話に話をあわせ、楽しく会話し、二人で楽しいひと時を過ごします。
そして男は、親子ほども年の離れたその女性と恋に落ちるのです。
男は40代、もう20年も一緒に暮らしている妻を心から愛していました。
避暑地の女性を忘れられない男に、そんな夫の態度に何かを感じる妻。
過去と未来。
果たして、時をこえた恋の行方は……
絶版でながらく手に入りづらかった表題作「たんぽぽ娘」を含め、本邦初翻訳の7編を含む全13編。
ただし、ハードカバーとはいえ、定価が少々お高いです。
文庫でいいじゃん、文庫で!
これもやはり「ビブリア効果」か!?
財布に余裕のある方、昼食を抜いても大丈夫な方(苦笑)
オススメです♪♪