私的図書館

本好き人の365日

『MM9』

2010-08-09 09:29:00 | SF

今日から会社はお盆休みです。

今年は一週間ほど休めます。

田舎はこの時期帰省する人々で人口が急増するのか、どこもかしこもすごい人。

傍若無人に走り回っている子どもたち。
夏休みの宿題は早目にやっておいた方がいいぞ~(私はギリギリまで遊んでいました♪)

今年はちょっと近場に出掛ける予定があるだけで、私は相変わらず家でのんびりしています☆

初めて購入した電子書籍、山本弘さんの、

『MM9(エムエムナイン)』(創元SF文庫)

を読み終わりました♪

…これは、日夜怪獣災害を防ぐために、その正体を調査し、進路を予測し、名前を決め、対処法を検討する、気象庁特異生物対策部(気特対)の面々の活躍を描いた物語である。

特撮マニア、かつて「ウルトラマン」に心躍らせた人々よ、刮目して見よ!!

♪ ♪ ♪

怪獣小説って(笑)

「MM9」の「MM」とは「モンスター・マグニュチュード」の略。

ゴジラやモスラはいわば天変地異のたぐいだからいってみれば自然災害。

自然災害ならば管轄は気象庁のはず。

台風の進路を予測するように、気象庁から怪獣予報が発表され、予報がはずれれば国民から抗議の電話がかかってくる…

その年発生した最初の怪獣は「怪獣1号」と呼ばれ、その後に固有名が決められる。

怪獣の大きさによる危険度、MM=モンスター・マグニュチュードも発表され、1~9と数字が大きくなるほど危険度は増し、その最大のものが「MM9」

山本弘さんはSF作品『アイの物語』がシリアスでけっこう面白かったので、この作品も読んでみたのですが、かつて子供心に「ゴジラ」や「ウルトラマン」でビルや街並みが破壊されるのを見てショックを受けた年代としてはとても面白く読めました☆

そうか、あの裏側はこうなっていたのか♪

この物語にウルトラマンは登場しません。
戦うのはもっぱら自衛隊。

しかも我らが主人公である気象庁の面々は一発の発砲もしない、基本戦わない♪

それでも怪獣の目撃情報があれば現地に飛ぶし、いざ怪獣災害となれば自衛隊に適切な助言をするために同行する。

戦いはしないけれど、怪獣の足下でチョロチョロしている人、それが彼らなのです♪

マニアックな内容のようですが、SF的な要素もたくさんあって、怪獣が日常的に出現し、我々の世界の歴史と似通っている世界を成立させるための辻褄あわせの理屈がこれまた面白い!

怪獣なんて”科学的”に考えればアノ体重では骨や筋肉が支えきれないはず…

口から光線!? そんなバカな!!

だいたいどうやって生きているんだ?

そんな疑問にちゃんと答えている☆

市民には税金の無駄と思われ、婚期は遅れ、ネーミングが悪かったりするとマスコミにも叩かれる!

そんな彼らがとっても愛しい!

お休みに読むにはピッタリの楽しい娯楽作品でした♪

こういうのが好きな人はどこにでもいるらしく、テレビでドラマ化され、放送もされているんだとか(2010年8月1日現在)

久しぶりに「ゴジラ」の映画が見たくなったなぁ☆




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