ホテルのロビーで四人が会った。
平均年齢77.8歳。
私を除き後期高齢者。
一緒に仕事をしたことがある。
最高齢は85歳。
久々の再会で言葉が弾む。
そして、自制が効かなくなる。
声がだんだんと大きくなるのだ。
一人が自重するよう促す。
しかし、程なくボリュームは増す。
一つには老化が原因だろう。
耳が悪くなっている。
その分、声の大きさで補っている。
また、自重するようにと重ねて注意が入る。
すると、ついに発動。
『コソコソ話をしているわけでなし。』
大きな声で話すことを肯定し始めた。
考えてみればこの四人。
一緒に仕事したのは中国でのこと。
しかも、重慶で会うことが多かった。
中国人は場所を憚らず大きな声で話す。
その中でも重慶人は声が大きい。
大いなる田舎でもある。
都会の一流ホテル程ロビーは静か。
私にはそんな感覚があった。
しかし、考えてみればそれだけでもない。
大きなホテルのロビーは広い。
天井も高い。
ふかふかの高級絨毯が敷かれている。
それとなく音も演出されている。
だから普通に話しても目立たない。
ところがこのホテル。
チェーンの安ホテルである。
ロビーは狭い。
天井はそれ程高くない。
絨毯は敷かれていない。
壁はあちこち迫っている。
声が響くのは仕方ないこと。
嫌味のない話なら普通に話せば良い。
普通に振る舞うこと、それが一番。
と、考えることにしよう。
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