【ライブ配信】石破首相が所信表明演説“103万円の壁”引き上げを表明へ
2024/11/29
演説では、重要政策課題の最初に「外交・安全保障」を置き、防衛相経験者の首相らしさをにじませた。日本を取り巻く安保環境が不透明感を増していることを踏まえた判断だ。首相は、日米同盟に基づく抑止力強化と対話を通じ「望ましい安保環境を作り出す」と唱えるが、実現には巧みな戦略と外交手腕が欠かせない。まずは来年1月に就任する米国のトランプ次期大統領との関係構築が関門となる。
内政では、地方創生や防災、「闇バイト」対策などに分量を割いた。いずれも国民の安全・安心につながる分野だが、各論の列挙の印象は否めない。先送りが許されない社会保障改革や財政健全化では具体的な言及は避け、目指す国家像は浮かび上がらない。総合経済対策や政治改革に対する首相自身の思いや決意も十分に伝わる内容となっていない。
首相は「謙虚に」「 真摯(しんし) に」といった言葉を繰り返し、内外で山積する課題に取り組む上で「国民の後押しほど大きな力はない」と呼びかける。だが、国をどのような方向に導こうとしているのかを明確に示さず、低姿勢で難局を乗り越えようとするだけでは、国民からの支持は広がらないと肝に銘じるべきだ。(政治部 海谷道隆)
元TBSアナウンサーでタレント、エッセイストの小島慶子(52)が29日、TOKYO MX「堀潤 Live Junction」(月~金曜後6・00)にコメンテーターとして生出演し、この日の衆院本会議で行われた石破茂首相(67)の所信表明演説について自身の考えを示した。
石破氏は外交・安全保障や防衛、経済など多岐にわたり目標を掲げたほか、全国で続発している闇バイトによる強盗犯罪の解決策にも言及した。また自民党派閥による裏金事件を受けた政治改革について、「党派を超えて議論し、年内に必要な法整備を含め、結論をお示しする必要があると考えており、誠心誠意、尽力したい」と述べた。
具体的に求めたいのは、裏金事件の真相解明だという。「誰がキックバックというか、再開させたのかということとか、真相ですよね。誰がまたやれと言ったのか、皆さんご存じなはずなので、なぜかそこが出てこないですからね」と問題視。「今、永田町にいらっしゃる少なからずの方、少なからずの人数の方は“あの人だよなあ…”ってご存じなはずなので」と推測した。
元TBS記者でジャーナリストの武田一顕氏が29日、MBSテレビ「よんチャンTV」に出演。石破茂首相の所信表明演説についてコメントした。
石破首相はこの日、参両院本会議で所信表明演説に臨み、(1)今後の外交・安全保障政策、(2)日本全体の活力を取り戻す、(3)治安・防災、の3つの重要政策課題への対応を進めると強調。国民民主党が主張してきた「103万円の壁」引き上げについては「来年度の税制改正の中で議論し引き上げます」と明言した。
このニュースに武田氏は「いろんなことやりたいって言ってるんだけど、実際には過半数ないから法案は必ずしも通るとは限らない」と指摘。
その上で「多分、国民民主党はこれから数か月間、何をやってもちょっとでも自民党にすり寄ると『取り込まれた』って言われますから、それを言われないようにどうやってやるのか?というのが課題になるでしょうね」と分析した。
また、年収の壁引き上げについて、国民民主が主張する「178万円」までいくか?と聞かれた武田氏は「いかないいかない」と即答。「それやったら自民党だって財源がなくなっちゃうわけだから。お金取りたい人たちなんだから、それをどうやって圧縮して低い所で(国民民主党代表の)玉木(雄一郎)さんに納得してもらうか?というので、今ものすごい勢いで知恵を絞っているのが、自民党の中の状況です」と説明した。
一方で石破首相が引き上げを明言したことは大きいとしたが「これだと105万円でも引き上げ。2万円上げても引き上げだし、178万の満額でも引き上げだから、この間でどれだけ玉木さんの言い分を入れられるか?がこの国会での最大の課題です」と語っていた。