小出浩久医師の『人さらいからの脱出』には、小出医師の代理人弁護士だった紀藤正樹弁護士のキワドい、いや悪どい様子が活写されている。
~~~以下引用~~~
その(中山註:小出医師と紀藤弁護士との)打ち合わせには毎回、両親と宮村氏が同席した。そして、宮村氏の考えと意見に重きが置かれた。
(中略)山口、紀藤の両弁護士は、こういう打ち合わせの時点で、私が両親の監視下で生活していたのをよく知っていた。
両弁護士は、毎回
「もう、そろそろ自由に行動させてあげても大丈夫じゃないかな。
まあ、そのあたりのことは宮村さんに聞いた方がいいけどね」
と言(っていた)。
以上164-165頁
(中略)統一教会を脱会したばかりの人たちは、”リハビリ”の一環として、その(中山註:統一教会を提訴するための弁護士との)打ち合わせにも参加するよう、松永牧師から勧められている。
(中略)訴訟活動は当の原告よりも弁護士の方が熱心に取り組むという不思議な光景である。
(中略)その理由は、訴訟への参加自体が、本人たちの自発的意思によるものではないからである。
はっきり言えば、松永牧師や宮村氏らの教育や勧めに負っている部分が多いし、かつ統一教会からの脱会の真偽を確かめるための“踏み絵”的要素に使われている面が多々あるからである。
私が直面したケースも、まさにそれであった。
(中略)そして“リハビリ”の過程で、松永牧師や宮村氏から特定の弁護士が紹介されていく。“青春を返せ裁判”で原告となっている人のほとんどは、そういう形で裁判への参加を決めていたのだ。
(中略)“まともでない”と勝手に判断した牧師や改宗請負人が、統一教会をやめた途端“まともになった” “訴訟を起こすだけの正常な判断力を回復した”と断定している。
彼らの言う、まともかまともでないかということは、統一原理を信じているかどうかと同一の意味になってしまっていた。
以上170-173頁
~~~引用終わり~~~
これまで何度か引用してきたかもですが、改めて。