最近、興味を持っている「食」の本を図書館で借りてきました。
「長生き」したければ、食べてはいけない!?
by 船瀬俊介
長生きをしたいというのではないのですが、近頃よく言われる 「健康寿命」 を考えて
参考になりそうだなと、読んでみることにしました。
この著者は「買ってはいけない」など、少し過激な内容の本を出しているので
(↑ 過激なほうがひきつける?)
そこは、割り引いておかなければと、少し構えていました。
内容は「小食」が人間の体にとって、とてもいいということが
いろいろな例を挙げて解説されています。
その一つとして、正岡子規の食事に触れた部分があります。
正岡子規の晩年は (といっても、たったの35歳)カリエスが進行して
ほとんど寝たきりで、寝返りもままならぬ状態でした。
その状態でありながら、大食漢の子規は、狂気とも言える量を食べていました。
今風に言うと、「爆食い」です。
ある日の食事
朝 粥 4杯、ハゼの佃煮、梅干砂糖漬け
昼 粥 4杯、カツオのさしみ、カボチャ、佃煮、梨2つ
夜 奈良漬茶飯 4杯、なまり節、なす、梨1つ
間食 牛乳ココア、菓子パン 10個
おかゆを4杯って!これが寝たきりの人の食事量かとおどろき。
その他にも、 間食に 柿十数個 など「爆食い」続きです。
あの「柿食えば~」の俳句も、柿をちょろっと食べたのではなく
十数個の爆食いの末の句だったのですね!
給料の半分が子規の食費に消えていた。
栄養学的に分析すると、子規は菓子パンが好きで、一度に十数個、
果物も好きで、やはり一度に大量に食べていた。
それは、大量の糖分が摂取されることになり、大量の酸化物が発生し、
酸化物を中和しようとカルシウムイオンが使われる。
カルシウムイオンは 骨から供給されるので、全身の骨格はスカスカになる。
そして、子規は脊椎カリエスの道へ。
発病後も、大食は変わらす、甘いものや、ここまで来ては害にしかならない高たんぱく食品を
継続的に、大量に食べて命を縮めることになった。
子規の世話をしていた、母と妹は自分たちは台所の隅で
おかず一つで食事をしていた。二人は皮肉なことに長寿をまっとうした。
食べ過ぎが体を壊すという例を正岡子規にとっていて、
子規のことを知ると同時に、栄養についての知識があれば
病気にもならなかったのにと思いました。
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ところが、本では全くちがう展開になってきます。
私の感想の反対で、子規に「西洋の栄養学」の知識があったからこそダメだった!
というのです。まあ、知識のない母と妹は長生きしてますからね。
そのころ、ドイツから近代栄養学が入ってきて、必要なエネルギー、
栄養のある物(高たんぱく質)をたくさん取ることがよいことだと言われ始めた。
(これは、近年ではすでに見直しされていて、100年くらい学んできた栄養学自体が
揺らいでいる。)
西洋の知識が豊富だった子規は、新しく入って来た近代栄養学を信じて
食べまくっていた。それが、命取りとなってしまった。
子規とあろう人が 無知であるがために夭逝し、母と妹は 無知であるがために長寿だった。
小食では体を壊してしまうのでは?という恐怖がありますが
本では チリの採掘場で地下に閉じ込められるも、17日後に全員元気に
救出されたことに触れ、33人もの人が1日ツナ缶ひと匙で生き延び、
だれも、骨と皮になっていない理由も解説しています。
私も、だいぶ食事を減らしているつもりでしたが、
食べ物って、そんなに必要ないのかもしれないです。
生命維持の食事と、楽しみの食事を分けて考えたほうがいいかなと思っています。
ひとまず、実行してみたいのが、 「朝食抜き」です。
食べ物を消化吸収するのに 16時間~18時間かかるので
朝食を抜いて、内臓を休めると調子がいいそうです。
一度、やってみたのですがお腹が空いて続きませんでした。
今度は、理論がわかり、事例もよく読んだのでまたやってみます。
目覚めがスッキリして、日中の動きもよくなるそうです。
ポイントは おなかが空いても「ああ、今内臓が休んでいるな」と
空腹を楽しむことだそうです。
↑ 体内消化隊のみなさん
正岡子規のドラマを観たことあります。主人公ではなかったけれど、母と妹が献身的に看病してくれていたので、子規は幸せだったと思いました。
我がままを聞き入れてあげていたような・・・
空腹も楽しめるようになればいいのですね
それって、食べたいから食べたのなら本人は幸せだったかもしれませんが、身体に良いと思って食べていたとしたら悲劇ですね。
私、朝食抜きは胃の検査の時ぐらいです
母と二人での食事をするようになって量が少なくなりました。
一緒に食べる人によって、量は変わりますね。
内臓を休めることも考えます
食べすぎで体を壊した人の例にされるとは思いもよらなかったでしょうね。
生きるためだけなら、それほど量をたべなくてもよさそうです。
ただ、慣れるまでつらいですね。
内臓を休ませるためと思って、やってみます。