またまた、図書館で借りてきました。
「がんもどき」で早死にする人、
「本物のがん」で長生きする人
近藤誠著
だいぶ前から論争が起きている、「がんもどき」論の本です。
私自身は、がんと診断されたら、近藤医師の考えを取り入れて
やっていこうと思っています。
つまり、治療はしない。経過観察して簡単な治療なら受けるという方法です。
今ままでどおり、検診には行かないつもりです。
2013年8月 厚生労働省発表
「公費の胃癌検診で内視鏡は推奨しない。
死亡の減少が明らかでないからである」
このような発表があったとは驚きです。
ここまで言うなら、胃がん検診は任意にしたほうがいいのではないでしょうか。
がんの診断がかなりあいまい。
欧米では良性とされる腫瘍の8~9割が日本では「がん」と診断された。
病理医によって「見立て」に幅がある。
ガンの治療で命がのびることを証明したデータは世界にひとつもない。
医者たちは治療をしない患者を診たことがない。
(↑ 切ってしまうか、抗がん剤を投与してしまうから)
サプリや民間療法でガンが消えたとか治ったというのは
「がんもどき」であったから。
「がんもどき」は何もしなくてもしょっちゅう消失する。
「免疫療法」は詐欺である。効果がなく証明もされていないのに数百万円かかる。
近藤医師は 元気でごはんもおいしいと感じている人は
医療機関や検診に近づかないことがなによりの健康法
と言っています。ご本人は40年間検診を受けたことがないそうです。
実は私もそれに近いです。
昨年、帯状疱疹で婦人科にお世話になったとき「子宮がん検診を受けませんか」と
言われましたがお断りしました。
早期発見されたとされるガンは ほとんどが「がんもどき」(転移しない)で悪さはしない。
「ほんとうのガン」(転移能力がある)であれば、治療しても転移を止めることは不可能。
どちらに転んでも治療は意味がないということです。
(ただし、渡辺謙さんのような白血病は別。)
がんという病気がつらいのではなく「がんの治療」が過酷をきわめ、
そのうえ延命につながらないのであれば、(←実際そうらしい)
治療はやめておいたほうがよさそうです。
有名人の例を挙げてありましたが、逸見正孝さん、中村勘三郎さん
坂口良子さん、島倉千代子さん、この方々は「治療死」と言えるそうです。
治療をしなかった方もいらっしゃいます。
緒方拳さんは仕事ができなくなるからと、手術も抗がん剤も拒否して
最後のドラマとなった「風のガーデン」に最後まで出演され、完成発表にも
出席し、その数日後に静かに亡くなられた。
森瑤子さんは、ホスピスで最後まで執筆を続けていた。
「本物のガン」であってもすぐに死んでしまうことはなさそうなので、
あわてずに、身の回りの始末をしてその日までレース編みをして暮らせるのではないでしょうか。
近藤医師が何度も何度も書かれているのは、
手術で臓器を切り取ってはいけないということと、抗がん剤だけは絶対にやめなさい
ということです。抗がん剤は猛毒の上固形ガンには効かないので。
この本では ips細胞を作る時にがん細胞ができてしまうことに触れています。
「ips細胞の成り立ち、基本構造自体ががん細胞とほとんど同じ」
ips細胞とがん細胞が紙一重とは・・・・。
がん細胞が生まれるのは宿命のようなものなのでしょうか。
検診によって見つからなくてもいい「がんもどき」が見つけられ
しなくてもよい手術が施され、無駄に苦しむ人がたくさんいるのだとしたら
ここらで、本当に必要な検診がどのようなものなのかを調査してほしいです。
検診の仕組み、病院の経営、いろいろなものが複雑に絡み合っているようです。
まったく、ふざけているとしかいいようがないです。
◆ 追加 ◆
あとがきに印象的な部分がありましたので追加しておきます。
「人々のがんとの闘いを思う時、エンデの{モモ}を思い出します。
のどかな街に時間泥棒がやってきて無駄遣いしている時間を
時間貯蓄銀行に貯められるとささやきます。それを受け入れた人々は
いつも時間に追われイライラして笑うことも忘れてしまう。
がんの治療の目的はよりよく、より長く生きること。
しかし、命の貯蓄を増やそうとして治療をあせると、手術で痛み
抗がん剤で苦しみ、安らかな人生を奪われ、結局は命も縮めてしまいます」