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トラヤヌス帝 (52~117)

2020年09月19日 | 空木宝剣
今年正月、広島に帰省した際、戦後間もなく、フロイド・シュモーさんと仲間の皆さんが建てたヒロシマの家を訪ねました。

その時、案内してくださった方が、フランスの哲学者サルトルとボーボアールの広島訪問時でのエピソードを話してくださいました。

ボーボアールさんは、ずっと爪のマニキュアを塗りたくていたとか?

1988年に、サルトルとボーボアール御両人が仲良く並んで眠るフランスのパリにある墓地に御参りに行った事があります。

あの時、御両人が、まさか実際に広島まで訪問していたとは知らなかったので、今年正月、ヒロシマの家での回顧話には興味深いものがありました。

さて、今日は何の日(NHK)。

1966年9月18日にサルトルとボーボアールが来日したとの事。



1966年と言えば、佐藤栄作内閣の頃である。

日本は、高度成長期真っ盛り。

アメリカは、ジョンソン大統領。ベトナム戦争時代。

ソビエト連邦は、ブレジネフの時代。

中国は、毛沢東語録を掲げた紅衛兵による文化大革命の時代。

あれから半世紀余り。

ソ連は、ロシアに国名を戻し。

中華人民共和国は、世界第二位の経済大国となった。

紅衛兵がブルジョアジーに対して、山高帽を被らせて、市中を引きずりまわしたプロレタリアートの国が、今やブルジョアの国に様変わりしたかのようである。

世界共通の災難、新型コロナの出口。

古代ローマ帝国にも存在したプロレタリウス社会。

コロナ経済に窮した際に、各国のリーダーから、古代ローマ五賢帝の一人トラヤヌスのような人物が見出だされるのか❔

それとも、ネロやカリギュラ、ドミティアヌスにカラカラ帝など、暴君や愚帝の化身が、2020年代を覆いつくすのか?

「存在とコロナ」「存在と経済」「存在と密」、懐疑する必要がある。

今から半世紀のちの2070年には、現在のリーダーは、既に存在しない。

「存在と時間」に容赦なく組み込まれ、過去の中に呑み込まれる。

政治家の効果表は、歴史が下し、賢帝か愚帝かの烙印を押される。

よって、愚かしい歴史は、繰り返すべからず。


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