北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

高齢化社会あれこれ

2010-11-01 | 雑感
 久しぶりに実家に寄る。82歳になる母が嘆いている。昨日は町内の文化祭だったそうだが、近所の同年代の仲良しに声をかけて行こうと思ったが、誰もいないのだという。今年の年始めに近所にいた少し年上のおばあさんが亡くなり、残った老人会の仲良しも、どうも最近見かけないと思ったら、ボケがでてきて外出できないようだという。同年代の男性の多くは亡くなり、女性は長生きしているがボケてきていると嘆く。あげくには、次は自分の番だと思うとこれまた不安で血圧が上がり、薬のお世話になっている。
 会話はたまたま昨晩お互いに見ていたNHKスペシャル「認知症を治せ!」の内容に。認知症は治らない病気だと思っていたら、ここ10年で認知症の治療の研究は飛躍的に進んで、今や適切な診断で原因がわかれば、治療できるケースもあるのだという。アルツハイマーの治療薬も臨床試験の最終段階に入っているものが複数あり、さらにいずれは予防できる時代にもなるという。番組では県外や海外の事例紹介だけでなく金沢大学の先生も登場しており、周りの認知症の人も治るのではと大いに勇気付けられる。
 その後、母の兄、つまりおじさんのところに寄ったが、いま86歳。耳は若干遠くなったが頭も姿勢もしゃきっ!ちょうど畑から帰ってきたところだった。もっとも50人ほどいた小学校の同級生の大半は亡くなり、特に男は自分とあと一人だけだという。99歳で亡くなった祖母は、その1年ほど前まで畑仕事に精を出していたが、その祖母に追いつき、追い越すような健康ぶりである。
 しかし、このような健康老人が例外なのが残念ながら厳しい現実である。10年後の珠洲市の人口推計は13000人を割り込み、高齢化率は50%に迫ろうとしている。無為無策でこの数字のままの珠洲市を迎えてはならないが、さりとて、大きな国土政策の見直しなどない限り、珠洲市独自の努力では、せいぜいこの数字を数年先送りすることができるかどうかだろう。国策の見直しを迫ると同時に13000人時代に、さらには20年後の人口10000人時代に備えた街づくりも避けられない。


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