冗談のような本当の話

　珠洲市内、某食べ物屋さんの中での観光客とお店のおかあさんの会話。

（お客さん）
　こんにちわ
　ここ、なにあるがやろ
　（こちらのテーブル見て）
　あ、コーヒーください

（おかあさん）
　はぁ～い
　ありゃ、コーヒーのフィルターちょうど切れてないわぁ
　〇軒隣にもお店あるし、そっち行ってくだし　（なんとそっけない！）

（お客さん）
　う～ん　そういわれても・・・

（おかあさん）
　あたしら年金暮らしで食べていけるし、べつに商売せんでいいがや

（お客さん）
　この前、お盆にきたとき満員で入れんかったし　わたしゃ一回でいいからここに入りたかったんです
　そやからよその店に行くわけにはいかんがです
　コーヒーだめならなにあるんですか？

（おかあさん）
　〇〇なら出せますよ

（お客さん）
　？　なんかわからんけど、そんならそれください

（おかあさん）
　はい　どうぞ

（お客さん）
　・・・　もぐもぐ　・・・

（お客さん）
　はじめてたべたけどおいしかったわ
　おかあさん　いくら？

（おかあさん）
　いいわきゃ　商売で儲けにゃならんわじゃなしサービスするわいね

（お客さん）
　珠洲っておもしろいとこやねぇ（笑）

　その後、あれやこれやと話が盛り上がったことはうまでもない。　

　※もちろん、珠洲中探しても、こんな店はここだけです。念のため。