北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

活かそう、子どもの権利条約

2010-11-20 | 教育
 はてどうしたものか。名前は聞いたことはあるが、中身はよくわからない。たぶんいい条約なんだろうけど、活かそうと言われても何をどうしたものか・・・

 多くの人にとって「子どもの権利条約」はこんな感じじゃないだろうか。今日は「憲法・'47教育基本法の理念の実現をめざす石川県民の会」主催で子どもの権利条約をテーマとしたシンポジウムがおこなわれた。

 まず、県内で唯一「子どもの権利に関する条例」を制定した白山市の古河尚訓市議から経過と課題について報告があった。教育施策を充実させてきた旧松任市、そして白山市の行政の延長線上に子どもの権利条例が制定されたこと。その一方で、議会と行政主導で制定されたことから、市民や子どもにかかわる各種機関での認識の格差が大きな課題となっているとのこと。今後、学校はじめ様々な現場での実践報告が積み重なると、条例の意義がより明確になってくることだろう。

 続いて、東洋大学の森田明美教授をコーディネーターとして、シンポジウムが行われた。限られた時間だったが、児童擁護施設あすなろ園の主任指導員の方の報告は、一言一言が日々の実践に裏付けられた重みのある話だった。特に最近新聞に掲載された、虐待された子が他の子に暴力を振るう「暴力の連鎖」が児童福祉施設の子どもたちにあるとする新聞記事に関して、新しい差別ではないかと厳しく批判した。ただでさえ苦労が絶えない中、児童福祉施設に対する誤解と偏見を助長するものと言える。
 
 中学校の現場からは、子どもの権利条約以降も子どもの意見表明権は変わらない、むしろ後退しているのではないかとの指摘があった。たとえば生徒会は子どもの自主性を装いつつ、先生の下請け機関になっていること、先生たちは生徒会での話の枠を広げる努力をせず、逆に枠をはめている実態が報告された。

 いずれも待つことの大切さ、子ども同士の話をいかに保障することの大切さが強調された。

 森田教授は最後に、子どもの権利条約といっても難しく考える必要はなく、子どもたちの声を聞き、しっかり受け止め、共に社会を作っていくところからはじまると訴えた。

 なるほど、少しはわかったような・・・



コメントを投稿