北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

今日の分科会「子どもの人権を考える」

2013-08-24 | 活動報告
 全国政策研究集会(2013 in 京都)2日目の分科会は「子どもの人権を考える ~いじめ・不登校・虐待~」に参加。

 報告者は吹田市教育委員会でスクールソーシャルワーカー(SSW)のスーパーバイザーを務める西野緑さん、同じく吹田市の教育長西川敏孝さん、そして千里金襴大学教授の吉永省三さんである。

 昨年10月20日の石川県教育研究集会の記念講演をおこなった桜井智恵子さん(報告はこちら)は2011年度まで川西市の子どもの人権オンブズパーソンを務めていたが、吉永さんはまさに川西のオンブズパーソン制度をつくった当時、川西市教委の事務局にいた人である。

 今日は子どもオンブズパーソンやSSWが取り組んできた子どもの人権を守る取り組みについて、基本的な制度の考え方や具体的な実践例も交え、勉強できる機会となった。

 いじめや体罰、不登校、虐待、発達障害、貧困など子どもの人権に関わる問題が多様化し、拡大していく中、両制度とも子どもの問題をその子の問題、あるいは学校の中だけの問題とせず、家庭や社会、福祉や医療など関係する人や制度をつないで子どものエンパワーメントにつなげる総合的な支援体制を築いていくという点ではほぼ同じだろう。オンブズパーソンの方が社会の仕組みを変えていくことに重点を置いているという違いか。

 SSWの配置拡大に取り組んできた西川教育長に参加していただいたこともありがたかった。教委としての考え方だけではなく、校長としてSSWを受け入れてきた立場からの課題や意見もあり、議論を深めるうえでなかなかいい人選だった。

 ところで、今日この分科会を選んだのはこれらの制度といじめ対策法の関係を考えたかったからである。
 子どもの人権をめぐるこのような新しい取り組み生まれ、実践のつみ重ねが評価され、全国にも広がりつつあるなかで、国会では理念も手法も全く違ういじめ対策法が成立した。
 今後、各学校ではいじめをなくす基本計画の策定が義務付けられる。法律の問題点や自治体として注意すべきこと、取り組むべきことについても議論が広がり、貴重な勉強の機会となった。

 




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