巨大な無責任の連鎖

川内原発１号機が再稼働に向けて起動された。

キーワードは「無責任」。
今日の新聞の社説、あるいは「さよなら！志賀原発ネットワーク」や原水禁国民会議の抗議声明も同様の視点で再稼働を批判している。

規制委員会は新規制基準に「適合」とは言うが「安全」とは言わない。
政府は規制委員会が「適合」と言ったものは再稼働させる。
自治体は安全を判断する立場にない。
結局、当事者の九州電力だけが「安全」だと言ってるだけ。

再稼働の是非は、規制委員会は判断しない。
政府は規制委員会が「適合」と言ったものは再稼働させる。
自治体は政府に丸投げ。
結局は「事業者の判断」。

要するに九州電力以外、誰も「安全」と言わない原発を事業者の判断で再稼働できることになっている。

なぜこんな非常識なことがまかり通るのか不思議だが「フクシマの前例」が大きいだろう。
大事故が起こっても誰も刑事責任は問われない（検察審査会の起訴判断があったので最終的にはわからないが）。
被害者に対して十分な補償をしなくてもいい。
自治体は問責外。
政治家の責任も問われていない。
もっとも政治家の「責任」ほど軽いものはない。
最大の責任の取り方は内閣総辞職、さらに議員の辞職だが、安倍政権が総辞職し、安倍晋三が仮に議員辞職したところで故郷は戻らない。


北國新聞（８月１１日）

北電も、誰も安全と言ってくれないから自分だけ安全を主張するようだ。
北電の主張を支持する専門家３人の所見が添えられているとのこと。
社外専門家と言いつつも、３人はこれまで北電への技術指導をおこない、かつその中の小島圭二氏は志賀２号機の安全審査にも携わっているという。
家庭教師が入試の採点官もやてるみたいな話で、これ自体「あり得んやろう！」という話だ。
そんな専門家の所見しか出せないのなら、すみやかに適合性審査の申請を取り下げるべきだ。

いずれにしても「無責任の連鎖」は志賀原発にまで影響を及ぼしているようだ。



安倍総理は今日から夏休みだそうだが、まさに責任者は出てこい！言いたいところだ。