北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

来年度予算の主要施策説明終了

2012-02-24 | 珠洲市議会
 20(月)、22(水)、24日(金)と三日間にわたって行われた珠洲市の来年度予算主要施策の説明が終わった。

 全体的に賛否が割れそうな踏み込んだ施策は避け、おっ、これはおもしろい!という目玉施策も見当たらず地味な印象は否めない。地道に、着実に、という印象である。市の財政状況、そしてそれ以上に国の動向に不透明感が強すぎる中であるので、やむを得ないかもしれない。
 防災と「自然との共生」、そして県の奥能登施策に呼応した事業が新規施策の主な柱となっている。

 もっとも個々の事業を見たとき、反対とまでは言わないが、詰めが甘いと感じる事業も散見され、このまま通していいものか、さらに精査が必要。

 ところで、今日の予算説明の冒頭、22日の防災関係の説明に関して2点、急きょ副市長から補足説明があった。
 一つは防災ラジオ普及事業について。これについては詳細は省くが、もう一点は一昨日の北國新聞に紹介されていた、電柱に海抜を表示するという輪島市の津波対策について。
  
 一昨日の全協の場では、珠洲市はやらないのかという質問に対して「準備している」とのこと。ならばもっと上手にマスコミにも伝えていかないと、市民からみれば珠洲市は遅れているとの印象が持たれるとの指摘を受けた。
 
 今日の副市長の説明は、珠洲市もしっかりやっている、いや珠洲市の方がしっかりやっているという補強説明であった。
 副市長曰く。

 輪島市など他市で進めている表示は既製品の看板を使って単に海抜を表示するだけのもの。これでは市民はいざというとき、そこにとどまっていても大丈夫なのか、もっと高いところに逃げなければいけないのか全く分からない。役所目線の仕事で、これでは役に立たない(よその皆さん表現気に障ったらすいません)。珠洲市は標高に加え、その場所で想定される津波の高さも表示する予定で、市民目線に立って役に立つものということで考えてる。電柱は206本を予定しており、北陸電力と交渉している。来月末に予定されている県の津波想定の見直しを受けて、その数値を入れてから電柱に張り付ける予定であり、決して何も考えていないとか、作業が遅れているというわけではない。標高に加え、津波の想定も表示することにより、市民の皆さんに日常的に津波を意識してもらうという意義もある。(文責:北野) 

 副市長が言われる通り、私もこの方がいいと思う。

 ただ、付け加えるとすれば、3.11で「釜石の奇跡」を生んだと言われる片田敏孝さん(群馬大学大学院教授・3.16夜、珠洲でも講演予定)が防災教育で語ってきたのは、想定にとらわれるな!ハザードマップ以上の災害が起こる可能性があると思え、ということである。
 電柱の津波表示はあくまで想定であり、それで安心してはいけないということも機会あるごとに市民の皆さんに伝えていかなければならない。

 輪島市などが、津波想定を表示しない理由が「想定にとらわれるな」にあるのかどうかは私はしらない。
 いずれにしても目安としては入れれもらった方が行動しやすいことは間違いないだろう。

 ということで市民の皆さん、珠洲市の危機対策室も頑張っています!


コメントを投稿