北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

珠洲市議会9月定例会 教育委員の任命の同意について

2012-09-08 | 珠洲市議会
 9月議会開会日の報告の続き。

 副議長選挙に続き森井議員から意見書の提案理由の説明、市長のから議案提案理由の説明と次第は続く。
 そして最後に教育委員会委員の任命への同意案件である。
 人事案件は通常、委員会付託も討論もなく採決される。

 もちろん議案として提案されるわけだから賛成も反対もありうるが、こと人事案件は予算案や条例案と違って、提案されたからにはなかなか反対しづらいのが正直なところである。

 私の記憶ではかつて、成之坊良輔教育長の教育委員としての同意案件に当時の小谷内毅議員が反対したかと思う。
 さらに遡れば、田畑良幸氏の助役選任案件に当時の国定正重市議が反対するなど、原発問題があった当時は、原発推進体制の強化だ、といった理由で他にも反対したケースがあったかもしれない。

 今回は田中栄俊教育長の教育委員としての再任、そして四十住緑教育委員長の後任として兵頭惠子氏が提案された。
 新聞ですでに見られた方もいると思うが、珠洲に兵吾さんはいるけど、兵頭さんという苗字はあったっけ?どこの人と思われた方も多いかと思う。

 蛸島町出身で東京・府中市に住んでおられ、先月、連れ合いさんと正院町川尻に帰ってこられたとのこと。
 この間、数十年にわたり母校蛸島小学校に児童用図書の寄贈を続けられ、2年前には珠洲市教育功労者表彰を受けられている。珠洲広報を見ればときどき「ご厚志ありがとうございます『児童用図書○○冊(蛸島小)兵頭惠子』」と紹介されている。蛸島小学校の図書館には兵頭文庫というコーナーもあるそうだ。
 ふるさと納税にも協力いただいており、郷土珠洲への思いは非常に強い方なのだろうと容易に想像はできる。
 しかも聞くところによると、本の寄贈と言っても、東京で買ってどんと送るのではなく、地元の本屋さんで購入してほしいとの思いを伝え、本のリストに代金が添えられていたとのこと。
 帰省された折には市長室や教育長室にも立ち寄り、教育の話などで意見交換をされていたようだ。図書館の充実が求められる中、適任という判断があったのかもしれない。
 そういう経緯のなかで、今回珠洲に帰られるということで市長から就任を打診したのだろう。
 13日の一般質問でも取り上げるが、昨今、教育委員会制度の形骸化が叫ばれる中、新しい目線、観点から積極的に発言できる方が教育委員に入ることは、一般論で言えば望ましいことだと思う。

 さて、教育委員は議会の同意を得て市長が任命することになっている。

 長く珠洲市内に住んでおられる方なら、大なり小なり人柄、評判なども耳に入り、太鼓判とまではいかなくても、まあ大丈夫だろうという判断もできる。まあ、仕方ないかという判断もありうるだろうが、いずれにしても自分なりに納得したうえでの判断ができる。

 今回の兵頭さんの場合、私はもちろん直接お会いしたこともなければ、これ以上の情報も持ち合わせてはいない。「期待値」は高いが「納得」となると正直言って心もとないところもある。これだけの情報だけで「同意」するなんて議決権を軽く考えているんじゃないかという指摘があれば、ごめんなさいというしかないが、ぜひそういう声を吹き飛ばすほどの新風を吹き込んでいただきたい。
 

 




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