北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

満蒙開拓平和記念館

2013-08-18 | 平和


北陸中日新聞(8月18日)


 今朝の北陸中日新聞は長野県阿智村に今年4月に開館した満蒙開拓平和祈念館を取り上げている。
 安倍総理の8月15日の発言や集団的自衛権容認への動き、麻生総理のナチス発言、敵基地攻撃の能力保持を盛り込んだ新防衛計画大綱の検討など、超えてはならない一線を平気で越えていこうとする政権の動きが相次ぐ中、私たちが忘れてはならない立ち位置が「民衆戦史を語り継ぐ」のタイトルにまさに示されている。

 「ふつうの善良な人びとが国家の都合に利用され、あげくには見捨てられる―。国策という名の罪が今に通じなければいいのですが。」という最後の段落の指摘は、「自分は善良」だと思っているひとりでも多くの人に自分のこととして受け止めてもらえればと思う。

 
 満蒙開拓平和記念館の理念

◎全国で最も多くの開拓団を送出した長野県南部に「満蒙開拓」に特化した記念館を設置し、歴史・資料の記録・保存・展示・研究を行い、後世に正しく歴史を伝えるための拠点とします。

◎満蒙開拓語り継ぎ活動の拠点、残留邦人の交流の場として、さらに日中友好事業活動等に寄与しうる拠点施設とします。

◎戦争、そして多くの満蒙開拓移民を送り出した〈負の歴史〉から、アジア・世界に向けた「平和・共生・友好の未来」創造への発信拠点とします。


 このような施設をつくりあげた関係者の努力、そして平和への志の高さにはこころから敬意を表したい。
 なかなか長野方面へ行く機会がないが、ぜひ訪れたい施設だ。

 珠洲からも多くの人が満州に送られた。その多くが外浦の西海村分村恵陽開拓団で、「西海村満州開拓誌」にその記録が残されているが、残念ながら「満蒙開拓」を賛美する支配者側の戦史に終始している。
 一方、珠洲でも民衆戦史を語り継ぐ取り組みが平和教育の実践の中で地道に続けられている(豊平恒一さん「満蒙開拓団をかたる」参照ください)。若い世代にしっかりと引き継がれていくことを期待したいし、引き継ぐ役割を私たちが担っていかなければならない。

 


コメントを投稿