北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

珠洲の風力発電

2010-11-21 | 活動報告
 かつて珠洲原発に反対していた頃、世界で風力発電がここまで伸びるとは思ってなかった。基本的には省エネとエネルギー効率の向上、しいて化石燃料を使うならば天然ガスのガスタービンなどで熱効率向上に取り組み、将来の燃料電池などに向かう。風力や太陽光は、それなりに利用するのはいいが、エネルギー政策としては刺身のツマ程度にしか思っていなかった。

 私が金沢で働き始めてから、珠洲でも風力発電が始まった。結構なことだと思いながらも、刺身のツマだからこれまで遠くで眺めるだけだった。

 ここ数日快晴が続いたので、市内を回る途中で大谷峠の風力発電をそばまで見に行った。珠洲の皆さん、できた頃に足を運んでいて、とっくの前に常識なのかも知れないが、若山方面からいくと大谷トンネル手前で旧道に入り、峠まで行き、そこから左折すると次々と風車が見えてくる。今日みたいに天候がいいと飯田湾が眺められて眺望もなかなかの場所だ。

 工事用の取り付け道路だから乗用車一台通る程度の道幅が続く。山道だからアップダウンもするし、くねくね曲がった道路が続き、次々と巨大な風車が目の前に現れる。



 考えてみれば、この巨大な支柱や羽をこんな曲がりくねった道路で良くぞ運んだな、というかどうやって運んだんだ???と疑問がわいてくる。その秘密は工事を請け負った前田建設のサイト http://www.maeda.co.jp/works/report/genba/21/21-1.html を是非ご覧いただきたい。なるほど~~~という感じである。



 さて、珠洲の風力発電だが、大谷峠の風車を見ながら遠く宝立山の方にも風車が連なって見える。
 珠洲の風車は2007年、2008年、2009年とそれぞれ10基ずつできて計30基である。なかなか多いなぁと思うが、どの程度多いのか。NEDOの2010年3月末時点の資料によれば、石川県内、北陸三県でもダントツトップ。石川県は青森や北海道にははるか及ばないが、都道府県別に見ると設置基数では7番目で、県内の過半数を珠洲が占めている。つまり珠洲は風力発電では全国の自治体でもかなり上位ということになる(自治体別の順番はまだ数えていない)。


 
 風力発電はここ数年、北欧やドイツなどだけでなくアジアも含め世界的に一気に増加している。飯田哲也さんの言葉を借りれば、走攻守そろったエネルギー業界のイチローだという。つまり、設置までのリードタイムが原発比べてめちゃくちゃ早い。産業として雇用効果もある(珠洲は設置段階の工事だけだが)。そして、一気に普及し電力の中の構成比もぐんぐん拡大している。
 日本はまだまだだが、太陽光も含めた自然エネルギーは刺身のツマではなく、原子力業界の存続を脅かすほどの勢いとなっているのもうなづける。

 そんな風力発電が珠洲には30基もある。しかもロケーションもよく、ドライブコースとしてもなかなかである。もっともっと市内外にPRしてもいいのでは?
これからやるのかな?
 
 


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