野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

武蔵丘陵森林公園5月

2010-05-10 | 植物園
 花を見るというより、野鳥の声を聞きたくて森林公園を訪ねた。節季は立夏を過ぎ、新緑は一段と濃さを増している。



 日差しは夏のそれを思わせ、体が心地よい木陰に誘われていく。林の下ではジュウニヒトエ、イカリソウやキンラン、ギンランが咲きだした。
















 自生のものは未だ見たことのないシライトソウ



 妖艶な気を漂わせているマムシグサ



 奥多摩の山歩きではよく見かけるユキザサ

 こう見てくるとこの時期の花は単子葉類が多いのだと気付かされる。


 緑一色の世界の中で朱色のヤマツツジには思わず目を奪われる。



 フジの花も咲きだしていた。



 かなり大勢の人が入園しているのだが、広い園内ではさほどそれが感じられないのが良い。背の高いコナラの並木道を人々は穏やかに談笑しながら歩いている。



 このシーズンはアイスランドポピーの花畑が雄大な花風景を見せている。







 今では雑草化したマツバウランランも負けじと群生している。




 高い枝の先に隠れるような朴の木の花を見つけた。



 植物園の楽しみの一つは普段見られない花を予期せず目にすることだ。
これは月桂樹の花、葉と違って花にはそんなに香りはしない。



 ブルーベリーの花



 チャンチンと名札にあった。この葉の色で光合成ができるのだろうかと心配になってしまう。



 去年紅葉の時期に訪れたカエデ園はさまざまな色合いの新緑が美しかった。






 白い葉をもつトウカエデの仲間、花散里という品種名らしい



 目の前で急にさえずりだしたのはアオジだろうか



 オオデマリ



 都市緑化植物園の方まで歩いて行った。昼近くなって日差しがますますきつくなってきた。
さわやかな青空を背にハナミズキの花が煌めいている。



 5月は春とも夏ともいえない季節だ。この年湧き出た命が輝きだす季節でもある。そしてあやめ科の花が咲きだす季節。

 イチハツ



  アヤメ畑で一輪だけ咲いていたアヤメ



 麦の穂も五月が似合っている。



 日が高くなり、あちらこちらでガビチョウが囀っている。野鳥の声が聞きたくて来たのに、さえずりが聞けたのは、この帰化鳥とウグイスが殆ど。



 昼を廻った所で芝生の上で持ってきたおにぎりを食べた。暫く日陰で寝そべりながら青い空と流れる雲を見て過ごした。芝生の上を渡ってくる風が何ともいえず心地よかった。そうやって小半時を過ごした。


 再び中央口に戻った時にはもう陽が傾きだしていた。