裏高尾の沢にひっそりと咲くハナネコノメを今年も訪ねた。
3月の頃になると梅が咲き始めるので、裏高尾はハイカーがいつにもまして多い。まして今年は梅の開花が遅れ、ちょうどハナネコノメのシーズンと重なってしまったようだ。例年と比べて梅郷から小仏の道を歩く人がたくさん見られた。
沢に降りると大岩にへばりつくように白い花を咲かせている
立ち位置を変えると色合いも変わる
いつもながら赤い蕊と黄色い蕊(葯が落ちた後?)が可愛い
小沢の水しぶきを浴びながら懸命に咲いている姿が何とも健気だ。
ハナネコノメは薄暗い沢に咲いているので、早朝に出かけて行っても光が当たらず映えない。よって写すには晴れた日で、渓に日がさす昼近くが一番良いように思う。
白い小さな花を支える葉も可愛い
中には一つの場所を占拠して、延々半時間近く三脚を据えて粘る人もいるがこれは良くない。
2,30mも歩けば同じような岩があり、同じように咲いているのだから一か所に粘る必要はない。年をとっても周囲に気配りできる人でいたいと思う。花の美しさは独占せず、みんなで分かち合った方がより楽しめるのだから。
この時期に咲くのはハナネコノメだけではない。
かわいそうな名前を付けられているが、結構きれいなヨゴレネコノメ
ユニークな花の形をしたコチャルメルソウ
清楚で凛としたアズマイチゲ
早い時期はこのスミレ(アオイスミレでいいのかちょっと自信がない)。3月下旬になると、エイザンスミレやマルバスミレと咲き、4月に入るとタカオスミレも咲きだしスミレの仲間は当分途切れることがない。
ニリンソウは咲きだしたばかり
沢筋でよく見かける小さな白い花はユリワサビ
カンスゲのなかま
下ばかり探していると見逃してしまうが、上を見ると木の花も咲きだしている。
アブラチャン
花弁のない一風変わった花を咲かしているのはフサザクラ、原始的な植物の一つでタニグワの名前もある。
今日はこの辺で。