まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

建築家の意思が感じられる爽快さ

2009-07-21 21:51:59 | 建築まち巡礼東北北海道 Tohoku, Hokkaido

 

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泉パークタウンの見学は続きます。

東北ブロックの幹事齋藤さんが用意してくれた最後の見学対象は原広司さん設計の図書館(宮城県立図書館)でした。

大きな伸びやかなスケールと小さな手作り的なスケールが不思議に並存する原さんらしい建築です。建築の大きなスケールで作られた人工の谷地形(上右写真)が川が流れる自然の谷筋に対応したものであることがよくわかります。

原氏の建物は写真になりやすいような気がします。それは、人がいて初めてその場が形成される中間的なスケールが見せ場になっていないことに関係しています。大きな構成とディテールは素人にも撮りやすいものです。人の居場所の集合であるべき図書館で中間的なスケールにもっと配慮すべきではないかなどという疑問も浮かびます。

しかし、丹念にクライアントの夢に付き合って積み上げられた、現代に求められる模範解答的な住宅地の景観を見てきた目には、あたりかまわず(?)建築家の意図がまっすぐに表現されたこの建築が大変爽快に感じられたことを白状しなければなりません。

Busshelter

最後に市内で見たバスシェルターです。緑のインフラがきちんとしているのでこういう「面白いかたち」がどんどん増えてもよいのではと思います。

 

 

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高谷時彦記 Tokihiko Takatani


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