2016/12/2 まさかロープを使うほどの尾根だとは思っていませんでした。でも、それが逆に楽しさを増してくれました。
もちろん、20m補助ロープですから、S子のための念のための使用です。僕自身がプロテクションを取りながら登らなければならないようなら、登るのを中止して降りるのは当然のこと。
もし、もう一人参加していて、そのメンバーにもロープを使用する必要があるのなら、やはりこの尾根は登らなかったでしょう。そんな場合はひとつ手前の尾根から登れます。
標高差では70mほどの急斜面を20mロープ4ピッチで登り切りました。あ~あ! 楽しかった!
▲尾根の左(北)を眺めると、刈寄山西尾根の北へ分岐している隣りの尾根が見えています。12:29ころ。
▲隣りの尾根の下部にはツバキが多く自生していたように記憶しています。この尾根にもツバキらしき木がたくさん生えていました。まだ咲いている花は見かけませんが、一輪だけ地面に落ちていました。12:33ころ。
▲それほどの傾斜ではないのですが、ジグザグに登れるわけでもなく、直登しますから、体感的にはかなりの急登です。12:39ころ。
▲植林はないと思っていましたが、この付近にだけありました。ここで昼食にします。12:47ころ。
▲昼食タイムをゆっくりとり、再びのスタートです。13:17ころ。
▲尾根が少しずつ左(東)へ曲って行きます。13:26ころ。
▲後ろの山はどこでしょう? だんだん遠くの山々も見えるようになってきました。13:28ころ。
▲大岳山1266.5mです。どこから眺めても、前方後円墳みたいな、あるいは和式トイレみたいな形は目立ちますね。右へ延びる尾根は馬頭刈尾根です。13:30ころ。
▲葉もほとんど落ちて、明るい尾根です。13:35ころ。
▲S子は足元ばかりを見て、数メートル先や10~20メートル先を見ていませんから、結局、嫌なルートとぶつかってしまいます。僕はこの倒木をかなり手前から避けて歩いて来ましたが、S子は気付けば目の前にこの倒木が出現したという感じ。下を潜りますが、ザックが引っかかります。13:40ころ。
▲次第に平坦な尾根になってきました。13:44ころ。
▲予想はしていたことですが、突然眼前に林道の工事現場が。13:48ころ。
▲本当はこの写真の尾根を登って行く予定だったのですが、林道で分断されてしまっていますし、登山道でもありませんから迂回路があるはずもありません。刈寄山西尾根はここで終了。
昔、隣りの尾根から刈寄山西尾根を登った際は、林道で分断されていたような記憶はありません。まだそこまでは延びていなかったのでしょう。13:49ころ。
▲林道脇から北西方向が開けていました。左の山は御前山1405.0m、中央は大岳山です。その二つの山の間、遠くには石尾根が見えています。手前の尾根はグミ尾根。13:50ころ。
▲大岳山の右手前、馬頭刈尾根上につづら岩南面の岩場が見えていました。13:51ころ。
▲林道を入山峠へ向けて歩き始めました。13:53ころ。
▲入山峠からこちら側はまだ車両は通行禁止です。ガードレールはありますが、法面などの工事はまだのようです。14:01ころ。
▲以前は上の登山道から眺めたのですが、今日は下からです。植林の最上部だけが折れています。林道が通ったことで、木が弱り、そこへ強風が吹いて葉の残してある上部だけが折れたのでは、と考えるのですが。14:10ころ。
▲入山峠に着きました。林道横に登山道が通っています。14:14ころ。
▲直進して登って行く登山道が刈寄山山頂への道。右は今熊山への登山道です。刈寄山へは何度も登っていますし、今日はロープを出して時間がかかっていますから、先を急ぐことにしました。刈寄山はカットです。14:18ころ。
▲小さなアップダウンはありますが、平坦な山道が続きます。14:29ころ。
▲カンアオイだと思います。花がふたつ咲いていますね。半分地面に埋もれるような感じで咲く花ですから、色も地味ですし、まったく目立ちません。ギフチョウの食草でもあります。14:47ころ。
▲今日は一日中無風快晴! 上を見上げます。これは黄葉ではなくほとんど枯葉、落葉する寸前ですね。14:52ころ。
▲先ほどから東や南の方から何やら大きな音がしていました。最初は飛行機が飛行場でエンジンを掛けている時のような音に感じましたから、横田基地に戦闘機が来て(横田基地にはほとんど戦闘機は来ません)エンジンを吹かしていると思いました。でも、横田基地は遠い。でも、次第にダンプカーのような音や重機の音が聞き取れるようになりました。
写真の採石場も見えるようになりましたから、音の正体が判明。ダンプカーや重機も見えます。入山尾根の採石場です。以前、この入山尾根も歩いたことがありますが、この採石場のすぐ脇を、時には採石場内に入るようなコースを歩いた記憶があります。今でも入山尾根は歩けるのでしょうか? 14:57ころ。
▲今歩いている尾根の地形によって、採石場からの音が大きく聞こえたり小さくなったりします。山歩きとしては少々興ざめですが、平日ですから仕方ありませんね。足元の枯れた落ち葉がカサコソとさざめくような音だけだと素晴らしいのですが。15:08ころ。
▲いつも思うのですが、何故カメラは眼で見た通りに写らないのでしょう? 肉眼では青空がまだ澄んだ青さを輝かせ、すくっと立ち上がった広葉樹の黄色に輝く葉の群れがキラキラとしており、まだ明るい登山道をS子が枯葉の音を立てながら歩いている。
それなのにS子を明るく映し出そうとすると、青空と黄葉は醜く白く飛んでしまいます。青空と黄葉をそれなりに映し出すと、S子は薄暗い山道をさ迷い歩いているようです。
三脚を立てて一眼レフで写すような大事ではなく、コンパクトカメラで写しても目で見た通りに映し出せないものなのでしょうか? 肉眼がどのよな調整をしているのか? それと同様のことをカメラにもやらせることは出来ないのでしょうか? 15:10ころ。
▲傾いた夕陽が当たり、風もなく、枯葉のクッションが柔らかい場所で最後の休息をとりました。15:15ころ。
▲東京の日没は16:28ですけれど、山の端に沈むのはもっと早い。本当は手前の樹々も地面も陽に照らされて輝いているのです。先ほどのコメント同様、写真は難しいですね。15:29ころ。
▲黄葉が夕陽に輝いています。真横から照らされていますから、真昼より輝いているような。15:29ころ。
▲自信はないのですが、ヤブコウジのような。15:31ころ。
▲僕の長~い影が。15:33ころ。
▲小ピークがあると、巻き道を選択して楽をしてます。15:42ころ。
▲今日初めて、咲いているツバキに出会いました。15:43ころ。
▲入山尾根の採石場もこの時間になるとわりと静かです。15:44ころ。
▲ヤブコウジだと思います。万両や千両はご存知ですよね。でも、百両は知らないでしょう? そしてこのヤブコウジ、別名は十両なんです。15:48ころ。
▲入山峠からここまで幾つもの巻き道がありました。標識もない分岐もありましたが、「今熊山(巻き道)」と書かれた標識があると、今熊山山頂へ行きたい者としては巻かずに尾根通しに登って行きますよね。でも、登り終えても、今熊山はまだ先でした。
この写真の直前にあった巻き道を示す標識には「今熊山」としか書かれていませんでした。それでここに来てみると、この階段を戻るように登らなければならないじゃありませんか! 巻き道ではなく尾根通しに歩けば、山頂に至ったはずなのに。
バスの時刻まではあと40分ほど、コースタイムは35分です。十分間に合うのですが、今熊山山頂へここからピストンするほどの余裕はありません。
と言うわけで、刈寄山に引き続き、今熊山山頂も踏まないことになりました。僕もS子も全然ピークハンターではありませんから、残念とも何とも思いません。今熊山には何度も登っていますし。15:49ころ。
▲途中、五日市の町がよく見える場所がありました。家に帰ってパソコンで拡大して見てみると、武蔵五日市駅らしき建造物が写真中央より少し左にありました。僕は右の方にあると思っていたので、まだまだ地形感覚が出鱈目ですね。15:51ころ。
▲急な下りになって来ました。15:54ころ。
▲なぜここに御幣が渡されているのでしょう? 山頂の今熊神社奥宮や登山口の今熊神社に関係があるのでしょうね? 15:59ころ。
▲再び急な下降になりました。このころから、僕はちょっと不安を感じるようになりました。今熊山山頂から登山口の今熊神社までコースタイムは15分となっているのに、すでに10分以上たちますが、まったく里へ下りる雰囲気にはなりません。最悪でも16:10には今熊神社へ出たいものです。16:01ころ。
▲今熊神社に出ました。16:16ころ。
ここからバス停までは20分となっています。バスの時刻は16:30。間に合いません。でも、急げば、16時30分ちょっと過ぎには着くかもしれません。それにバスは八王子から出ているでしょうから、絶対に遅れているはず。16:30に乗り遅れると、次のバスは17:30です。まあ、待っているのはかったるいですから、武蔵五日市駅まで歩くことになるでしょうけれど。とにかく急ぐことにしました。
▲S子の笑顔です。バス停にはJust16:30に到着しました。間に合いました。16:31ころ。
バスは10分近く遅れて来ました。世の中まあこんなもんですよね。一生懸命急いで歩いて来たのに。こんな時には定刻で来て欲しいですよね。
『音羽鮨』へはバス終点の武蔵五日市駅から西へ歩かなければなりませんから、今日はこのまま電車に乗って拝島へ戻ることにしました。そこの『九州料理 かさ』へ。ここは料理も旨いですし、奄美大島の黒糖焼酎『長雲』があるのです。いつも長雲のロックを頼みます。