ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

山は登りませんでしたが、いろいろと

2013年03月27日 | 山へ行かなかった休日は……

2013/3/24  17日に痛めた右膝の調子が今ひとつで、日曜日でしたが山へは行きませんでした。雪山山行中にまた捻るとアクシデントにつながる可能性もありますから。
雪のない奥多摩の尾根歩きでもと思いましたが、前夜土曜日が地元自治会の打ち上げで、酒も入り、何となく有耶無耶に。

それで、前から気になっていた映画を観に行くことにしました。
『遺体~明日への十日間~』です。
題名からして、楽しい映画でないことはもちろんですが、観て心の痛む、きつい、辛い、観ることが苦痛な映画である可能性もあります。「そうだけど、一緒に観る?」と念押しし、S子と二人で映画館へ。
映画の冒頭で津波の映像が一切流れてこないことに最初は違和感を覚えました。でも、だんだんと理解出来るようになって来たのですが、登場している相葉常夫(西田敏行演ずる元葬儀関係の仕事をしていた男性)の視点で描かれているのですね。彼の自宅は海からは離れた場所にあるようで、津波による惨状は一切知らない訳です。情報も入って来ません。
実に淡々と、目の前で起きている事実のみを映していくのです。説明的な台詞もほとんどありません。それでも鬼気迫るものがあるのは、僕たちのまぶたの裏にはあらゆる津波の映像がありありと残っていて、舞台となっている岩手県釜石市はもちろんのこと周辺被災地の悲惨さを十分共有できているからでしょう。
映画を観て行くうちに、一人ひとりの登場人物の行動(言葉は実に少ししか放たれません)に、完璧に共感できている自分がいることに気付かされました。多くの登場人物の内面への説明はないのですが、自然と共感してまぶたの裏が熱くなるのです。
映画作品として秀作なのかどうかは僕には分かりません。感動があるかないかと言った視点から評価出来るような作品でもありません。ただ、すべての登場人物の心情に共感できる作品でした。普通なら反感をおぼえそうな人々、例えば、怒鳴る人の気持ち、現場から逃げ出す人の気持ち、杓子定規な規則を通そうとする人の気持ち、すべての人がみんなまっとうで、当り前のように頷ける。そうだ、そうだよなぁ、と共感できる。認めることができる。そして、まぶたが熱くなる。
そんな映画でした。

映画館を後にし、花見へ出かけました。近所の多摩川の土手です。
土手に出る手前で遅い昼食。カジュアルなフレンチレストランでランチです。赤ワインもグラスで一杯だけ。

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▲東京の上野公園は満開だとテレビでは言っていますが、この辺りは郊外ですから、少し遅れています。木の生えている場所の日当りや風の吹き具合などで同じソメイヨシノでも開花レベルは異なっています。二分から七分までのばらつきがあるようです。平均すると五分咲きくらいでしょうか? 最初の写真のようにほぼ満開の枝もあります。
下の写真は佇むS子。夕方16:53ころですし、曇天ですから遠くまで続く桜並木は輝きを放ってはいませんが、この土手は僕たちが毎年訪れる花見スポットです。


新潟の名も知られていない低山で雪山ハイキング

2013年03月19日 | 雪山/新潟県

2013/3/17  やっと本格的雪山へ行って来ました。でも、本格的と言っても標高は低く、歩く距離も実に短いものです。それでも雪国の山は本当の雪山だという感じがして嬉しくなりますね。
目指した山は前ノ山。ネットで調べても何にも分かりません。出て来る項目は関取の「前の山」ばかり。二万五千図を見る限りではなだらかな尾根で容易に辿り着けるピークのはずです。何の情報もない山でしたが、行ってみることにしました。
場所は越後湯沢駅の南南東、神立国際スキー場の西隣りです。標高は1079.3mの低山。

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▲越後湯沢の駅からタクシーで国道17号線の八木沢トンネル手前まで入ります。スパッツを付け、道路脇の雪壁を乗り越えて、登山スタート。9:47ころ。
K嶋さん、顔を塗ってしまってごめんなさい。

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▲向こうに見えているのが八木沢トンネルの入り口です。道路脇には除雪した雪が大量に積み上げられています。この雪は不規則な積まれ方をしていますから、硬かったり柔らかかったり、雪の下に空間があったりと、注意深く歩かないと意外と手こずります。9:47ころ。

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▲除雪された雪が積もるエリアを出ると、締まった雪になると予想していました。何故なら、これから登る斜面は北面だからです。しかし、予想は外れ、ズボズボと深く潜ります。
それで急遽、ワカンを履くことに。10:05ころ。

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▲たかだか標高差70mくらいの斜面でしたが、40分以上かかってしまいました。下でワカンを装着したりしましたし、思いのほか急な斜面で神経を遣ったせいでもあります。そのワカンも僕はすぐに外してしまいましたが、S子とK嶋さんは尾根に上がるまで装着していました。まあ、僕は少し早まった感は強かったですが・・・・
写真は尾根に出たところです。10:28ころ。

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▲標高700m辺りでしょうから、雪が消えた山肌もありました。今後気温の高い日が続くようですから、一週間後にはこの辺も雪が少なくなって歩きにくくなっているのではないでしょうか? 10:46ころ。

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▲登って来た尾根を振り返りました。雪庇というか、南西側(写真では左側)に雪の吹き溜まりが積もっています。 左下方には清津川の流れ、後方の山は苗場山から延びる高石尾根の山々なのでしょうか。10:48ころ。

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▲尾根から南方向を望みました。写真中央に広い駐車場があって、車がびっしりと並んでいます。右上にちらっと見える「かぐらスキー場」の駐車場なのでしょう。10:54ころ。

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▲尾根の形が少しまぁ~るくなってきました。僕はこんな雪山の景色が大好きです。11:08ころ。

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▲白くて丸い小さなピークからは目指す前ノ山が見えて来ました。11:08ころ。

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▲S子がトコトコと先頭を歩いています。陽光輝き、空も青く透きとおった日でした。11:22ころ。

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▲後の風景も次第に広々としたものに変わっていきます。11:36ころ。

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▲こんな散歩道のような穏やかな雪山も僕は大好きです。11:38ころ。

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▲春山や夏の雪渓でよく見かけますから、僕は「雪虫」と単純に呼んでいたように思います。でも、一般的には雪虫と言うのはその群れをなして飛んでいる光景が雪が降っているように見えるアブラムシ科の昆虫を指すそうです。
写真のこの虫はクロカワゲラ科の昆虫。写真の虫の正式名は僕には分かりませんが、よく似ているセッケイカワゲラは「雪虫」として俳句の季語にもなっているそうですから、この虫を「雪虫」と呼ぶのもまんざら間違いではなさそうです。11:42ころ。

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▲尾根自体の形が丸くなって来たのが分かるでしょうか? 木の生え方に偏りが無くなり、雪庇のような雪の吹き溜まりも消えています。11:50ころ。

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▲S子が歩き始めの頃から「木の影が綺麗だね」と言っていました。僕は最初のうちは「それほどでもないよな」と思っていたのですが、僕をもうならせる見事な影模様が現われました。11:54ころ。

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▲そんな縞模様の中を進む二人。山頂は近いようです。11:54ころ。

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▲木々の枝の間から北方の山々がのぞいていました。越後三山だと思います。左のギザギザの山が八海山。八海山に重なって手前には金城山があるのだと思います。右に見える高くて白い山はおそらく中ノ岳ではないでしょうか? もうひとつの越後三山、越後駒ヶ岳がその二つの間に見えてもいいと思うのですが。11:55ころ。

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▲ほぼ山頂です。先を行くS子。11:59ころ。

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▲ほぼ山頂だった膨らみを少し左へさらに進みます。今度こそは本当に山頂です。12:03ころ。

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▲前ノ山1079.3m山頂に到着しました。何の標識もない小さくて可愛らしい山頂。雪山のピークとしては理想的タイプのひとつですね。12:05ころ。

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▲前ノ山山頂で休憩する二人。無風快晴、気温も高く、こんなにのんびり出来る雪山も滅多にないでしょう。12:08ころ。

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▲前ノ山から白板山1248.4mへ続く尾根です。右の笠状のピークが白板山。白板山へもいつか登ってみたいものです。12:10ころ。

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▲左の白板山のさらに左にのぞいている山が多分タカマタギ1529.2mでしょう。中央の白い山は日白(にっぱく)山1631m、さらにその右の奥に見える白い山は平標(たいらっぴょう)山1983.7mだと思います。12:10ころ。

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▲山頂を12:30ころ後にしました。越後湯沢駅の前に聳える飯士(いいじ)山1112mがすぐ近くに見えます。12:35ころ。

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▲二人の後方に見える山が前ノ山です。条件が悪ければ、登って来たルートを引き返す予定でしたが、こんなに申し分のない条件なので、もちろん予定通り進みます。まずは前ノ山から東へ標高差30mほど下降します。12:40ころ。

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▲すると、コル状の場所に送電線の鉄塔が立っています。予定ではこの鉄塔に沿って尾根を下降するつもりです。12:41ころ。

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▲先ほど見えた鉄塔が左奥に見えます。左上の樹林の斜面をトラバースして来ました。右のなだらかなピークが前ノ山です。12:59ころ。

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▲次の鉄塔からは尾根に乗りますが、それまでトラバースは続きます。転ぶとずいぶん下まで滑り落ちそうなので、少し緊張しています。13:05ころ。

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▲3本目の鉄塔は尾根に立っています。写真には写っていませんが、すぐそばの左に立っているのです。ここから飯士山の方角へ下山する予定。左に見えるのが飯士山。その右に八海山、中央には巻機山、いちばん右は柄沢(からさわ)山だと思います。13:11ころ。

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▲眼下には神立国際スキー場が見えます。奥の山々は左から柄沢山、大源太山(上越のマッターホルンと呼ばれる尖った岩峰)、中央に朝日岳、黒い岩肌をさらしている足拍子岳が手前に聳え、そのすぐ右奥には武能岳、その右の立派な白い峰は茂倉岳、もっとも右の峰はおそらく谷川岳なのではないかと思います。13:12ころ。
お気づきのように、新たなることにチャレンジしました! パチパチパチ! 写真に文字を入れてみました。やれば何とか出来るものですね。
この山座同定が正しいかどうかは不明ですが、こんなことが出来るのも楽しいですね。朝日岳を指し示すのを忘れましたが、中央ですから分かりますよね。

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▲当初の計画ではさっきの3本目の鉄塔から北東へ延びる尾根を下降する予定でした。ところが、下り始めがやたら急傾斜です。上から下を覗こうにも下が見えません。ほぼ垂直の雪壁が下降を阻んでいます。下るならザイルが要りそうです。でも、僕が持って来ている20mザイルで大丈夫でしょうか? 下まで何mあるのかすら分かりません。神立高原スキー場の西の縁を下る予定がここで崩れてしまいました。
そうなると、別ルートを検討するか、ここまで来たルートを引き返すかです。
地形図を見ると、北北西へ芝原峠までなだらかに下っている尾根があります。ここを下れそうです。13:21ころ。

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▲下り始めると、こんな光景が現われました。いかにも雪山ですね。13:26ころ。

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▲前方にどっしりとある山は越後湯沢駅の裏の山。大峰や1089.1mピークです。写真中央部少し先に芝原峠があります。13:36ころ。
この尾根をもう少し下った辺りの雪庇や尾根右手の雪面が崩れています。

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▲尾根東面が崩れていますから、西面を巻くことになりました。標高も低いので、今日の高温の影響で雪はグズグズです。時に予想外に足が潜ります。一歩一歩慎重に歩を進めないと、バランスを崩して転びそうです。僕はズボッといった際、足が攣りそうになり、右膝を少し捻ってしまいました。13:47ころ。
二日後の今も痛みがあって少々心配です。

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▲雪崩れている尾根部分の“低巻き”が終了しました。14:03ころ。

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▲低巻き終了後の尾根はルンルンです。14:17ころ。

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▲二万五千図の地形図で城跡記号のあるピークがここ。確かに、小さな山城くらいなら建てられそうな広さがあります。一段下がったすぐ右下にも広場がありました。14:32ころ。

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▲林道に出ることは地形図で分かっていましたが、ザイルで懸垂下降になるかもと覚悟していました。でも、写真のこんな感じで楽に降り立つことが出来ました。14:52ころ。

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▲林道を芝原トンネル入り口まで歩きました。国道17号線はこの先でヘアピンカーブしていますから、ショートカットして雪原をまっすぐに下ります。再び出くわした国道に陸橋が架かっていました。有り難く使わせていただきましたが、降り口は2m以上の雪の壁。上にピッケルを突き刺し、それを頼りに無事降りました。
陸橋を渡ったところで電話してタクシーに来てもらいました。

越後湯沢駅東口(北口?)を出て、大衆食堂で鍋をつついて、僕とK嶋さんは「〆張鶴」を、S子は「八海山」を飲みました。

前ノ山は地元のタクシー運転手さんにも、食堂の若いころ登山をしていたというおばちゃんにも知られていない、目立たない低山です。こんな低山、素晴らしい雪山歩きが出来る低山をいっぱい抱えている新潟の雪国が羨ましいですね。


MT登山部第2回山行は石老山

2013年03月03日 | ハイキング/MT登山部

2013/2/28  先々月の12月12日、高尾山へ第1回のMT登山部山行を実施しました。今日はその第2回目。参加メンバーはU山君とM君です。
二人とも山は超初心者。でも、M君は富士山に登ったことがあるそうです。

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▲石老山へは相模湖駅から9:39のバスに乗り、10分もかからず登山口のバス停に着きます。後方の信号あたりにバス停があります。9:49ころ。
それはともかく、今回僕としては初めての試みにチャレンジしました。初めてと言っても恥ずかしいことで、多くの人が普通にしていることなのですが、それは写真に手を加えることです。僕のブログを読んでいる人はほとんどいないとは思いますが、基本誰もが見ることが出来る訳ですから、写真に登場する人のプライバシーは守らなくてはなりません。名前をイニシャルにするのもそうですし、出来るだけ顔の分からない写真を使うのもそのためです。
この写真をクリックして拡大してもらえれば分かると思いますが、顔の部分を塗りつぶしているのです。初めてやってみました。出来るものですね。モザイクやらボカシが出来ればもっといいのでしょうが、その方法は分かりませんでした。

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▲山道になってからは左右に巨岩・奇岩が続くようになります。写真の岩屋なのか岩屋の中の石像のことなのか、「滝不動」と呼ぶようです。10:09ころ。

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▲岩屋の中の様子です。10:10ころ。

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▲これが「屏風岩」なのでしょうか? 次々と名前のある大岩が出現するので、どれがどれだか分からなくなりますね。10:12ころ。

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▲この岩が「仁王岩」なのか「阿吽岩」なのか、はたまた「駒立岩」なのか岩も説明板もたくさんあってどれがどれだか混乱してしまいました。
ただ言えるのは、M君がこの巨岩を支えている訳ではないこと。10:17ころ。

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▲これは「駒立岩」です。10:20 ころ。
ついでですから、説明板も載せておきますね。

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▲説明板です。写真をクリックすると拡大されます。

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▲M君が「力試岩」に挑戦中! ほんの少し持ち上がったとか・・・・ 10:22ころ。

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▲いよいよ顕鏡寺の境内に入るようです。上に見えているのは鐘楼。その手前に衛兵のように立ち聳えている巨木も見事です。10:23ころ。

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▲階段を登りきると、下から見えていた巨木の根が見えるようになりました。一瞬、高尾山の「たこ杉」に似てるなと思いましたが、よ~く見ると、蛸ではない! 蛇です! 「蛇木杉」と言う名前が付けられているのだとか。推定樹齢も400年なのだそうです。10:24ころ。

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▲顕鏡寺境内の日当りの好い広場で休憩しました。東方向が望めるのですが、見えている町はどこなんでしょうね? 10:35ころ。
ちなみに、顕鏡寺の山号は石老山です。石老山顕鏡寺。しかも、山名にちなんで山号としたのではなく、山号が先にあって、山名が付いたのだとか。珍しいですよね。

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▲「岩窟」です。むかし、道志法師と源海法師がここを住居として修業されていたようです。岩窟の中には「福一満虚空蔵尊」が安置されています。10:37ころ。

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▲この辺りの巨岩は大きく前傾したものが多く、支えなしでは倒れてしまいます。それで、木をつっかい棒にして支えている訳ですけれど、写真のようにたくさんのつっかい棒が必要です。
・・・・と言うのは冗談にしても、誰が最初にこんな枝を立て掛けたのでしょうかね? 10:45ころ。

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▲まだまだ巨岩・奇岩は続いています。「蓮華岩」「大天狗岩」「鏡岩」「小天狗岩」とあって、この写真の奇岩は「吉野岩(弁慶の力試岩)」です。10:48ころ。
弁慶が自らの拳で打ちあけたとも言い伝えられているようです。M君は拳だけではなく、頭突きでも空けられたようですが・・・・

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▲飯縄権現神社に覆いかぶさるような巨岩は「擁護岩(雷電岩)」と呼ばれています。この神社を守護する役割を与えられているのでしょう。石老山でも最も大きな岩だそうで、高さ22m、幅19mあるのだそうです。10:49ころ。

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▲「八方岩」です。でも、四方八方見える訳ではなく、180度の視界しかありません。丸っこい岩の上に立っているのはM君。10:54ころ。

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▲M君とU山君。見えている景色は先ほどの顕鏡寺からの景色と同じです。10:55ころ。

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▲平らで広い山道が延びていました。11:00ころ。

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▲融合平見晴台です。相模湖が眼下に広がりました。11:06ころ。

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▲いくら低山と言っても、標高が500mを越え、日陰の道になると残雪が見られるようになります。土に浸み込んだ水分は霜柱となって、昼気温が上がると融けて、土を泥にします。11:27ころ。

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▲その結果がこれ。靴底は泥だらけになります。こんなに泥が付いたのは、今日初めてでしたから、綺麗にしようと頑張っていますが、これ以降ずっとこんな状況が続きましたから、そのうち何にもしなくなりました。11:29ころ。
ちなみに、下の写真の靴は僕の靴です。

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▲石老山山頂が近づいて来ました。三角点はこの山頂から少し離れた場所にあったように記憶しています。三角点は694.3mです。山頂の方が少し高く、二万五千図で見ると、700mは越えていました。703m前後ではないでしょうか?11:50ころ。

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▲山頂は南側に開けています。丹沢方面がよく見えます。道志の山々も見えているのだと思いますが、僕には山座同定は出来ませんね。下の写真の中央に、本来なら富士山が見えるはずだと思うのですが・・・・ 11:52ころ。

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▲何を想うかM君。
ここで昼食にしました。今朝、相模湖駅でもうすぐバスが出発するという時に、「ところで、昼のお弁当は持って来てるよね?」と聞くと、二人とも「いや」と答えるではありませんか! あわてて、近くのお店でお弁当と飲み物を買いました。ホッ。
男共って、こんなことには本当に無頓着ですよね。

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▲お昼を食べ、山頂を後にします。と、いきなり、ズルッ! U山君が尻餅をつきました。12:16ころ。

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▲階段の下りが長く続きます。12:25ころ。

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▲大明神山(551m)山頂です。小休止。12:52ころ。

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▲大明神展望台はすぐ近くでした。ここで小休止をとるべきでした。振り返ると、石老山が・・・・ 13:07ころ。

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▲展望台から相模湖方面の眺望が広がっています。この写真の右端、写真からははみ出したあたりが高尾山だと思います。
すぐ手前には花粉をたっぷりつけた杉の木が。これまでもそうでしたから、花粉症のM君はずう~っとクシャミ続きです。可哀想。13:08ころ。

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▲写真中央に相模湖駅のホームが見えます。その先の植木による文字ですが、「さがみこ」は駅で見て読めていました。でも、その左の文字はなんと読めますか? こうやって写真にしてみて初めて分かりました。「かんげい」と書いてあるのですね。13:09ころ。
この写真も手を加えてあるのです。何をしたかと言うと、トリミングをし、結果的に若干の拡大がなされているのですね。

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▲どんどん下ります。標高が下がると、顕鏡寺周辺と同じように巨岩が増えて来ます。でも、あちらほどには個性的な岩はほとんどありません。名前の付いている岩もないようです。
写真は林道に着いたところです。これで山とはさようなら。13:41ころ。

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▲林道横を流れる沢の水面が光に当たって輝いていました。何でもない光景が美しいですね。写真でこの美しさを切り抜く技術がありません。ご免なさい。13:43ころ。

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▲集落に出て来ました。以前、「相模湖ピクニックランド」と呼ばれていた遊園地が見えます。今は「プレジャーフォレスト」と呼ぶようです。13:54ころ。

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▲プレジャーフォレスト前バス停です。14:03ころ。
予定していたバスよりも1本早いバスに乗れました。1本と言っても1時間に1本くらいですから、予定より1時間早い下山です。山頂まではコースタイム1時間45分のところを約2時間(休憩込み)。山頂からはコースタイム1時間30分のところを約1時間45分(休憩込み)。ですから、ほぼコースタイムと同じスピードで歩いていたことになります。
今日は元気者ばかりでしたからこうでしたけれど、MT登山部は今後もこんな気軽なハイキングを続けていこうと考えています。

U山君は今日の午後6時から仕事です。M君と一緒に帰ります。僕も打ち上げなしで自宅へ直行。家にはまだ陽が高い時刻に到着しました。


雪山歩きのトレーニングを奥多摩で・・・・ 鋸尾根から御前山へ

2013年03月01日 | 雪山/奥多摩

2013/2/24  僕とS子は大菩薩南部も歩いて来たので、ほぼ雪山歩きのトレーニングは出来たかな、と感じています。でも、K嶋さんは少し歩き足りていません。ということもありますし、時にはごく普通の一般登山道を歩くこともいいものですから、普通のコースを計画しました。

久し振りに奥多摩駅8:28着のいつもの電車。交番の前を通りかかると、Kさんがいます。軽く会釈し挨拶すると、「今日はどこへ行くの?」と聞かれます。「鋸尾根から御前山です」と答えます。すると、この会話だけで僕の心の中には安心感が広がって来るのです。
僕は山行届けを所属山岳会と親族に前もって知らせておきますけれど、地元警察には提出していません。本当は提出した方がいいわけですから、今朝のように聞いて下さると、提出したのと同じことになって安心感が増すという訳です。

東京に大雪が降ったのが1月14日。1月20日に雪の奥多摩を歩いていますが、さすがに一ヶ月以上経過していますから、雪もほとんどは消えてしまっていると思います。ただ、標高は1000mを越えていますし、北面を登り、北面を下降するのですから、まだ残っている雪も多いはずとは、期待しているのですが・・・・

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▲鋸尾根登山口を8:40ころにスタートし、この階段へ来ました。鋸尾根は下ることが多かったのですが、この階段へたどりつく頃は足も疲労していて、転がり落ちそうな急傾斜にいつも嫌な印象を抱いていました。
まあ、登る場合も嫌なことは同じですね。8:55ころ。

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▲愛宕神社の下の広場には五重塔や慰霊でしょうか、石碑や鐘がありました。9:05ころ。

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▲愛宕神社です。祀られているのは火防の神様などなのだそうです。9:08ころ。

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▲徐々に雪が残っている箇所も現れ始めました。鋸尾根はポピュラーな登山道ですから、たくさんの登山者に踏み固められ、雪は氷になってしまっています。9:34ころ。

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▲鋸尾根は小さなアップダウンが続く、まさに鋸の歯のような尾根です。左右も急傾斜で落ち込んでいる部分が多く、ナイフの刃渡りのような箇所も多い尾根。鎖場や階段も多くなります。9:57ころ。

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▲天狗です。烏天狗だとばかり思っていましたが、よく見ると嘴がありません。右のには大天狗と記されています。天狗様も諸説紛々で詳細の理解は困難のようですね。
後方の山はこれから向かう御前山だと思います。9:58ころ。

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▲鎖場も時折出現します。鎖場自体は何ともないのですが、足元の岩にはツルツルの氷が付着しています。それを避けながらの登りでした。10:03ころ。
後続の男性2人パーティーも続いています。

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▲鋸尾根の核心部、大きな岩場の鎖場です。2級+くらいのグレードでしょうか。K嶋さんは迂回路を行きました。10:12ころ。

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▲東方向に天地山(981m)が見えています。天地山を登路にすることも考えたのですが、天地山からの岩場の急な下降が心配だったので断念しました。残雪の状態が不明ですからね。10:50ころ。

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▲一見なんでもなさそうな登山道ですが、所々凍っていてとても神経を遣います。怖い! とすら感じることもあります。10:56ころ。

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▲もうすぐ鋸山山頂、という手前で大ダワへの巻き道が分岐しています。躊躇なく全員一致でそちらへ。11:24ころ。
鋸尾根上部で不思議なことに気付きました。鋸山は1109mの標高点でしかないのですが、鋸尾根途中の、小ピークでも何でもない場所に三角点があったのです。二万五千図を見ると、1046.7m三角点となっています。何故なんでしょうね?

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▲大ダワへの巻き道は北面の山腹のトラバース道です。残雪が凍って嫌らしい斜面になっていました。女性陣2人にはアイゼンを装着してもらい、僕はピッケルを出しました。11:40ころ。
ピッケルだけの僕はへっぴり腰のおっかなびっくり。「僕もアイゼン出せば良かったなぁ」と思っても遅すぎます。とにかく、大ダワまで。

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▲大ダワの鋸山林道が峠を越える場所へ降りて来ました。立派なトイレがありましたが、もちろん冬季使用不可。11:54ころ。

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▲大ダワから御前山を目指す登山道に入ると、やっと雪山っぽくなってきました。とはいえ、せいぜい5センチぐらいでしょうか? 12:02ころ。

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▲ここも人気コースですから、雪は踏み固められてしまっています。凍っている箇所も多く、僕もとうとうアイゼンを付けることにしました。4本歯です。今日くらいの状態ならこれで充分です。でも、これで鋸尾根を下るとなると、ちょっと心配ですね。土踏まずにしか歯が無いので、つま先部分だけで踏み出すと滑る恐れが大です。12:02ころ。

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▲鞘口山は12:40に通過。九竜山方面への登山者足跡がありました。雪山っぽさも増して来ています。写真は13:20ころ。直後のクロノ尾山は13:23ころ通過。

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▲雪山っぽくなってきたとは言っても、登山道が南側山腹へ回ると、とたんにこんな感じ! 13:32ころ。

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▲本日初めての富士山お目見えです。13:33ころ。

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▲再び南斜面の登山道へ。ここは本当にポカポカと暖かい道でした。13:57ころ。

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▲御前山へ近づいて来ると、このような柵が続くようになります。カタクリ名所ですから、登山者の踏み荒らしから守る柵です。14:17ころ。

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▲御前山(1405.0m)山頂に到着しました。北西方向には中央に雲取山、右に鷹ノ巣山、左に飛竜山が見えます(多分)。14:23ころ。

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▲丹沢だと思います。丹沢の山座同定は僕には無理ですね。14:34ころ。

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▲御前山山頂の様子です。S子とK嶋さんの姿も見えます。14:35ころ。

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▲大菩薩の山並みが望めました。先々週泊まった湯ノ沢峠避難小屋はどこら辺なのでしょうかね? 14:44ころ。

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▲富士山が再びよく見える場所がありました。富士山に陽が当たっている斜面がテカテカに光っています。蒼氷になっているのでしょうね。14:46ころ。

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▲体験の森へと下る分岐から14:56ころ下降し始めました。途端に積雪量が増えました。20センチくらいになりました。しかも、あまり登山者も通らないので、まだふかふか雪です。15:01ころ。

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▲この登山道の下降はトレースが無ければ分かりにくいと感じました。先行者がいなければ、ここから下山しない方が積雪期には無難でしょうね。林道へは16:10ころ着きましたから、1時間以上かかります。
林道へ出て、僕はアイゼンを外しました。雪はまだ残っていますし、凍っている箇所もあります。後の2人はアイゼンそのまま。16:21ころ。

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▲僕はみんなに林道を走らせるリーダーだと悪評高いようです。
ずいぶん昔にも、S子が怪我をする以前のまだバリバリだったころ、奥多摩の酉谷山からの下山でS子と二人で走ったことがありました。登山道ですでに速足になっていましたし、林道では走るような歩き方、最後の日原鍾乳洞あたりからは僕が完全に走って最終バスを止める作戦に打って出ました。ギリギリ間に合って振り返ると、すぐそこにS子が来ていたのには驚きましたね。
ここのところそんなこともなく平穏だったのですが、今日は少し急いでもらいました。少し早足程度です。30分間ほどの早足でしたが、余裕でバスに間に合いました。それを逃すと1時間後になってしまうのです。
写真は前方に青い境橋が見えて来ているので心にも余裕が出ているころです。目指すバスの時刻は17:14。この時、17:06ころでした。

奥多摩駅前の『天益』に顔を見せるとすでに店は満席! 座敷も満席なのだそうです。雲取山荘のK岡さんの顔も久し振りに見ることが出来ました。仕方ありませんね。ご主人は都合が悪いのか今日はお休み。代わりに女将さんのお姉さんが手伝いに来られていました。

『天益』は諦めて電車に乗り、拝島まで来ました。先週まだ時間前だったせいで入れなかった『九州料理 かさ』へ。スタッフの顔ぶれが変わっていましたが、黒糖焼酎『長雲』お湯割りを飲みながら、美味しい食事を頂きました。