先日、県立病院に定期通院したときの話の続きです。診察を終え待合に出たら、待合のソファーに高齢の男女二人連がいました。
病人は女性の方で、ソファーに座っているのもシンドイらしく、すぐにでも横になりたいそぶりを見せていました。その物言いや動作の緩慢さからして、彼女は認知症をも患っているように見えました。
その付き添いはこれも高齢の男性でした。
「・・・してみましょうか?」と男性の声が聞こえてきました。この言葉に病人の女性は素直に従っていました。私は、この丁寧語に強く興味を惹かれました。
彼らは一見して、介護者と被介護者という赤の他人同士ではなく、夫婦らしい雰囲気がありました。夫婦の間なら、たとえタメ口で命じたり叱ったりしたとしても普通のことでしょうが、彼は何と丁寧語を使っていたのです。
病んだ妻にきちんとした丁寧語で話す夫の姿に、認知症介護の原点を見たように思いました。
この歳になると介護が他人事とは思えなくなっています。特に認知症が心配で、私の方が介護に回る場合も当然あり得ます。そんな場合に備えて心構えを学ぶべく、機会ある毎に介護記事を参考にしてきたつもりです。
認知症介護において、最も肝に銘じておくべき心構えはユマニチュードでしょうか。
曰く、身内と思わず赤の他人と見做して優しく接すること。
曰く、間近に近づきまっすぐ目を見ながら話しかけること。
認知症に限らず介護と言ったら、いの一番に上がるのは “シモの世話” です。介護記事にもやり方が載っていますが、そのコツは実地で会得するしかないでしょう。次に上がるのが心構えでしょうか。残念ながら、介護の心構えというものは言葉だけではわかりません。
今回、病院の待合で見た出来事は、「赤の他人と見做して優しく接する」の具体例でした。人との距離の取り方は話し方が基本です。これは応用範囲が広いのです。偶然とは言いながら、ありがたい場面に出会えた自分は何て幸運だったのだろうと感謝しています。
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彼らは一見して、介護者と被介護者という赤の他人同士ではなく、夫婦らしい雰囲気がありました。夫婦の間なら、たとえタメ口で命じたり叱ったりしたとしても普通のことでしょうが、彼は何と丁寧語を使っていたのです。
病んだ妻にきちんとした丁寧語で話す夫の姿に、認知症介護の原点を見たように思いました。
この歳になると介護が他人事とは思えなくなっています。特に認知症が心配で、私の方が介護に回る場合も当然あり得ます。そんな場合に備えて心構えを学ぶべく、機会ある毎に介護記事を参考にしてきたつもりです。
認知症介護において、最も肝に銘じておくべき心構えはユマニチュードでしょうか。
曰く、身内と思わず赤の他人と見做して優しく接すること。
曰く、間近に近づきまっすぐ目を見ながら話しかけること。
認知症に限らず介護と言ったら、いの一番に上がるのは “シモの世話” です。介護記事にもやり方が載っていますが、そのコツは実地で会得するしかないでしょう。次に上がるのが心構えでしょうか。残念ながら、介護の心構えというものは言葉だけではわかりません。
今回、病院の待合で見た出来事は、「赤の他人と見做して優しく接する」の具体例でした。人との距離の取り方は話し方が基本です。これは応用範囲が広いのです。偶然とは言いながら、ありがたい場面に出会えた自分は何て幸運だったのだろうと感謝しています。
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身近な人にも丁寧語が大切に思っていた今日この頃なんです。
とくに身近な人に対しても「なになにさん」と呼ぶことで相手をリスペクトしていると思うのです。
そして呼ばれたほうも自立していく力がわいてくる言葉だとおもうのです。
職場の後輩や部下、そして奥さんや子供にたいしても「なになにさん」と呼ぶことで大きなプラスがあるのではないかと考えていました。
そして少しずつ実行しています。
(意外と難しく少しずつやっています。)
>奥さんや子供にたいしても「なになにさん」と呼ぶ
これはなかなか出来ることではない、と思っています。
亡くなった義父が自宅で家族に実践していました。
私としては違和感だらけ、とても不思議な思いで聞いていました。
もしも、相方が認知症になりでもしたら話は別でしょう。
あくまでもそんな想定で書いた記事です。
息子が20歳になったら実践しようかな?
と思いっていましたが
結局は相手に敬意を示せたらそれでいいとおもうのです。
私はなんとか飲まずに穏やかな日々をすごせています。