フェリー乗り場には、博多駅から原付バイク
でゆっくり40分も走れば到着する。
船着き場には人に慣れた数匹の野良猫が
居て、(なるほど、島猫の性格もいいはず)
と想像し、船に乗るのが楽しみになった。
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新宮港に停泊していたのは双胴船である。
揺れるから双胴船なのだ。
ちゃんと朝御飯を食べてきて正解である。
風が弱い朝一の便に乗るのも正解である。
で、実際に乗ったら、乗り物酔いをする人は
酔う可能性の強い揺れ方をした。
もしも私のブログを参考にして島に行く人が
居たら、次の点に注意すれば酔わないから
実行されたらよろしい。
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〇空腹では乗らないこと。乗船一時間前に
腹八分の食事をしておくのが大事。
〇それでも心配な人は、薬を服用する。
〇座席選びは船全体のやや後方の中心部。
〇それでも心配な人はずっと立っていること
が有効で、揺れる度に躰を地球から90度
に保つことが酔わないコツ。
〇島に往く便は揺れ易く、還る便は揺れが
小さいので過度な心配は無用。
このようにして自信がつくと私のように船好き
になる。
船釣りに行く船は強烈に揺れるし、最低でも
6時間は陸に戻らない。
だから私も最初は不安だったが、上記のこと
を実践して自信に繋がったのである。
さて、丁度20分で到着する相島の女性は驚く
ほど社交的で優しい。
70歳以下の女性はこちらから挨拶する前に
明るく声を掛けてくれる。
だもの、島の猫が人に慣れているのは当然
である。
猫が安楽に暮らせるかどうかは、人間の心が
大きく関わる、と昔から私は信じているのだ。
港近くの船の待合所は新しく、冷暖房も完備
している。
この日は二匹の猫もまるで自分の家のように
窓際に座っていた。
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その隣りは海産物売り場と食堂になっていて、
午前11時から営業している。
そのまた隣りはスーパーマーケット的な店で、
比較的若い島の女性が店番をしている。
新聞配達は午前8時10分の船の到着後から
女子中学生が一軒毎に挨拶をし、自転車で
配達をしている。
間もなく開店しそうな食堂の工事も内装を残す
だけの様子で、今から訪問する観光客に便利
な存在になることだろう。
小さな島だが、宿泊も食堂も心配なし。
雨風から逃れる場所もある。
トイレも数か所あって、とても綺麗。
福岡空港に着陸する飛行機の通り道になって
いるから、飛行機好きにも感動の地である。
遠い昔、朝鮮使節団が数年に一度だけ停泊を
許されていた島である。
だからなのか、余所者を受け入れる度量が島人
に今でも残っているのかも・・・。
相島は実に居心地のいい島なのである。
そのように猫たちも言ってました(笑)。
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