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今話は、もう泣きました。号泣しました、あたくし
ヤン医師は、ト理事長に指示されたゆえか、キム・サブの病状を調べようとしています。
ぺ医師が知っていると耳にしたので、それとなく探っています。
キム・サブは、眠るヨ元院長のベッドの傍で一人泣きました。
泣いて気持ちの整理をしました。
そして、スタッフ全員を集め、ヨ元院長の意向を伝えたのです。
意思を尊重し、これ以上の延命治療はしない・・・と。
スタッフに、最期の挨拶をしてくるよう言いました。
手の空いてるスタッフたちは、ヨ元院長の傍で楽しく会話をしました。
皆必死に泣くのを堪えて笑顔を見せました。
ヨ元院長が咳き込んでも、体調が悪くなっても、彼らは世話をするだけで、治療はしません。
耐えきれずに泣きだしたオム看護師。
「泣かないで。死ぬと言うのは考えてみればそんなに寂しいことではない。」
と、ヨ元院長は言いました。
鎮痛剤だけを投与し、その他の薬の点滴を全て外しました。
手が震えて処置ができないオ看護師長の代わりに、ナム医師が行いました。
ヨ元院長はありがとうと言いました。
「皆には悪いが、私にとってはとてもありがたくて幸せな別れ方だ。皆幸せに。」
そして、キム・サブに、外傷センターの夢を必ず叶えるようにと言いました。
「必ず叶えます。」
と、キム・サブが静かに言いました。
また会いましょう・・・と、キム・サブが言った時、ヨ元院長は息を引き取りました。
最期まで微笑んでいました。
泣けた~っ本当に久しぶりに号泣しました
ウジンはキム・サブの背中を見つめていました。
キム・サブの悲しみが伝わって来ました。
ウジンは、とうとうキム・サブから出された宿題をやり遂げました。
毛根管症候群とは別に、キム・サブは病気を抱えていたのです。
それを、キム・サブの資料から調べ上げたのです。
一人の力ではありません。
ぺ医師、チョン医師、パク看護師の協力を得て、導き出したのが、『多発性硬化症』。
キム・サブは、宿題の答えが出たら手術を受けると約束していました。
「主治医のお前が手術日を決めろ。ぺ先生と相談して。」
と、キム・サブが言いました。
何故僕に宿題を?とウジンが聞きました。
「外科医には勘と運が大事だと言ってたろ。その通りだ。だが、その勘と運を手に入れるには。それと同じだけ努力と経験も必要な事を忘れるな。ファイルには、俺がトルダム病院に来てから今までの外傷急患の手術と救急処置について記してある。参加した医師たちが最低でも5~6回、多い者は数十回も試行錯誤を繰り返した。俺が様々な症例に気づいたのは勘と運だけじゃない。医者としてミスを減らす方法はこれしかない。実践と経験だ。全てをまとめて新たなプロトコルを作ってる。『剛直な人プロジェクト』にそれを保存してるんだ。」
と、キム・サブは言いました。
あの何冊もある分厚いファイルは、それだったのです。外傷の様々な所見とその的確な処置方法をまとめたものということですね。
プロトコルとは、取り決め、原案と言う意味ですよね?
それを何故僕にとウジン。
「お前もプロジェクトの一員だから。」
と、キム・サブは言いました。
ウジンは感動しました。医師として認められたということですよね。
キム・サブはパク院長を呼び出しました。
自分が手術を受けて動けない間、トルダム病院の手術を任せたいと言いました。
辞表を提出したと思い込んでるパク院長は、断りました。関係無いと。
「また逃げるのか?」
と、キム・サブが言いました。
「そうやって逃げてばかりじゃ、どこからも抜け出せない。」
しかし、パク院長は受け入れませんでした。
パク院長は辞表を探しにトルダム病院に行きました。
ヤン医師が慌ててやってきました。
そして、辞表は捨てたと言いました。
ヤン医師は、これまでパク院長の元で費やした時間や努力が全て無駄になるのは許せないと怒りました。
パク院長がその座にいることで自分の将来は約束されているのにと。出世したいからついて来たのにと。
溜まっていた鬱憤を全て吐き出しました。
キム・サブの毛根管症候群の手術が始まりました。
スタッフ皆が見送りました。
執刀はぺ医師です。