本書は、映画『311を撮る』の映像を撮った四名が「それぞれの視点から振り返ったもの」で(xページ)、四名がそれぞれ1章を書いている。最後の第四章の後に、特別寄稿として佐藤忠男さんの「災害を記録する映画とテレビ」と題する一文が収められている。
森さんは、「状況が悲惨であればあるほど、記事や映像は価値を持つ。だって人は人の不幸を見たいのだ。そして僕たちは、人のその卑しい本能の代理人だ。つまり鬼畜」と正直にいう(29ページ)。だから、取材は「後ろめたさ」を抱えながらとなった。
もちろん、「人の不幸」ばかりが見たのではないが、おそらく「人の幸福」よりはそれを見たいという欲望は強いだろう。何故なのかはわからない。自分が不幸と感じていなくとも、「人の不幸」を覗いてみたいという欲望はあるからだ。しかし、自分が不幸だと思うときには、「人の幸福」を覗いてみたいと思う人はかなり少ないだろう。
いずれにせよ、この映画を見たかったが、見れなかった。DVD化されたら、見たいと思う。
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0230490/top.html
森さんは、「状況が悲惨であればあるほど、記事や映像は価値を持つ。だって人は人の不幸を見たいのだ。そして僕たちは、人のその卑しい本能の代理人だ。つまり鬼畜」と正直にいう(29ページ)。だから、取材は「後ろめたさ」を抱えながらとなった。
もちろん、「人の不幸」ばかりが見たのではないが、おそらく「人の幸福」よりはそれを見たいという欲望は強いだろう。何故なのかはわからない。自分が不幸と感じていなくとも、「人の不幸」を覗いてみたいという欲望はあるからだ。しかし、自分が不幸だと思うときには、「人の幸福」を覗いてみたいと思う人はかなり少ないだろう。
いずれにせよ、この映画を見たかったが、見れなかった。DVD化されたら、見たいと思う。
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