99という数字

　99という数字は、私にとっては特別な数字です。
私が大好きな、狩野選手の背番号。

　もう後が無い、という意味で自らつけた99という番号。
99という数字と共に、いつもその「覚悟」を背負っているんだ、と思って見ています。

　昨シーズン、矢野さんのリハビリの経過が思わしくなく、捕手として必死で戦った日々。
チームが思うような成績を残せない中、それまで背負ったことのない重責を担いながら、
矢野さんの偉大さと共に自身の力不足を噛みしめながら、どれだけ苦しんだことか。

　苦しみながらも、勝ちたい、試合に出たいと思い続けて戦ってきたその姿を見ていたからこそ
今が口惜しくて仕方ありません。

　野球選手は常に競争し続けています。
チーム同士だけでなく、選手同士でも。
いつも選手生命をかけて、時には生命すらかけて戦っていると思って見ています。
一年一年が勝負。一試合一試合が勝負。それはもちろんですが、代打一打席の出場があるかないか、
という選手も多くいますし、どれだけ一軍にいられるか、という選手も沢山います。

　そういう選手にとっては、まさに一球一球が勝負。それはもしかしたら、試合だけでなく、
監督やコーチ陣が見守っている、試合前の打撃練習でさえそうなのかもしれない。
今日、打撃練習を見ながら、そんなことを考えていました。

　そうやって戦っている選手を目の当たりにしていたら、どれだけ可能性が低くても、
諦めることなんてできません。
だから、どんなに大差のついた試合でも、最終回の攻撃の最後の2アウト2ストライクまで
追い込まれても、試合終了のその瞬間まで、私は全力で応援しないではいられません。

　99％ムリと言われても、1%は決してゼロではないですから。

　大好きな選手の背中を見ながら、改めてそう思った一日でした。