好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 ゼルキン/セル/クリーヴランド管

2020-05-02 08:58:03 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番 

ピアノ…ゼルキン
指揮…セル
演奏…クリーヴランド管
好み度…4(5点満点)

輪郭のはっきりした推進力が印象的。どちらかといえばオケの印象のほうが強いかもしれない。
叙情性とかをあまり感じさせないのはピアノの音がやや乾いた尖った印象に聴こえる録音の影響もあるかもしれない。
オケの、圧力を感じるようながっちりまとまった響きは流石だし、ピアノの力と気合の乗った打鍵も多分ゼルキンならではなのだろうと思うが、ブラームスの少し陰を感じさせるような重さだったり情感を感じたいならこの盤ではないだろうとも思う。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 マッケラス/フィルハーモニア管

2020-05-02 08:55:22 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」

指揮…マッケラス 
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4.5(5点満点)

ロシア的とか、咆哮する金管とか、重い悲愴感とか、そういうのでなく、情念とかは排して透明感ある音の層を丁寧に重ねたような、シャープにしかし無機的とか淡白な印象にならずに澄んだ美しさを感じるような悲愴のように思う。
器楽的には随所で強烈に打たれるティンパニが印象的。しかしこれも全体の中で演奏にしっかり効果的にアクセントを加えて新鮮であれすこしも耳障りなものでない。
ライブでこの完成度と聴き慣れたこの曲を緩んだものを感じさせることなく新鮮味ももって聴かせるところなどもたいしたものと思う。
金管も打楽器も鳴らすところは思い切り鳴らしているせいか線の細さを感じることもなく、チャイコフスキー的かといわれればそうでないのかもしれないが、怜悧な強さと微熱を含んだ澄んだ美しさが同居するような、ちょっと新鮮味を感じさせて聴かせる悲愴である。
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ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 アバド/ウィーンフィル

2020-05-02 08:52:19 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン
交響曲第3番「英雄」

指揮…アバド 
演奏…ウィーンフィル 
好み度…4(5点満点)

アバドらしい、健全で明るく豊潤な演奏。
ウィーンフィルの響きも屈託のない明るさが目立つ印象、木管とのからみとかよりは弦主体の、切れとか凄みとかでなく、明るく豊かな厚さ、といった感じ。健全で、柔らかいが十分な光に満ちたような、アバドらしいといえばアバドらしい英雄。
それしかないと言えばそうかもしれないし、それがあると言えばそうかもしれない。
このコンビは活き活きとした活力と古風のよさが同居したようなライブをやっていた記憶があるけど、CDとなるとそのよさが聴けるものに巡り合えず(運命なんかも確かザルツブルグでのライブ(FMで聴いた)は伸びやかな活力と自信に満ちた演奏でとてもよかったがCDの演奏はちょっと好みに合わず…)だが、この盤はそのよさがちょっと伺えるかな、といった感。ではあるが、そのよさが堪能できるという域でもない、といったところでもある。
特に感銘を受ける、といったこともないが、普通で上質な演奏を聴きたいな、なんてときに聴くのかもしれない。
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