石原氏いわく「僕は騙されたんだ」。どれほど無責任な人間であるかを自ら改めて暴露した言葉だ。
もし、石原がその言葉によって罪を問われないと思っているのなら、また、罪を免れると思っているのなら、それは、大人げない考え方である。また、本来その地位に就く資格がなかったという事をも暴露した事にもなる。
しかし、彼はそれほど馬鹿ではないはずだ。彼は意図的にその発言をしており、事実を知っており、確信犯であると考えてよい。都民こそ騙されたのである。
石原氏のまずやるべき事は、東京都民にとって、「謝罪」すべきであった。後で気づいてそうしても「無責任さの上塗り」という事になり、自身の評価をより下げるだけの事である。しかし、彼の悪賢さが「謝罪」をさせなかった。
都民ももう少ししっかり判断したうえで、知事を選ぶべきであったという教訓に満ちた事件である事を示している。
そして、今都民がすべきことは何かというと、それは都民は「騙されていた」という事で終わらせるのではなく、この経験から学んで二度と再び同様の失敗をしないように、この際徹底的に事件の真相を明らかにする行動をとるべきである。
石原は東京を壊してしまった。それは橋下徹の「大阪維新の会」にも影響、それも住民にとっては悪い影響を与え、大阪が壊されてしまった。この事は日本という国が壊されたという事なのである。
東京都民は日本国民を代表して、日本の国民の生活を立て直すために汗を流してほしい。もっとしっかりしろという事である。
伊丹万作が、「戦争責任者の問題」について残した言葉があるが、それを紹介しよう。
「騙されるという事もまた一つの罪である。」と。
また、「だまされた、と言って平気でいられるなら、今後も何度でも騙されるだろう。現在でも既に別のウソによって騙され始めているに違いないのである。」
とも言っている。
新しい小池都知事に対しても、常にチェックを怠ってはいけない。また、信じ切ってはいけないという事である。信頼は、行為をチェックしていく事によって生まれてこそ真実であるといえる。始めからの信頼は、馬鹿かお人よしである。
都民には、再び「騙された」という罪を犯さない事を祈っています。
(2016年9月15日投稿)