江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

「明治150年」を私たちの方からとらえ直そう!

2018-03-02 | 随想
1868年10月23日(旧暦9/4)、それまでの元号「慶応」から「明治」に改められた。
2018年の今年は、「明治」でカウントするとちょうど150年に当たる年だ。

生活クラブ生協の月刊誌「生活と自治」3月号には墨威宏さんが、「数字を読む」という連載記事で「下から読むと『おさまるめい』」という痛快なエッセイを書かれている。
それに合わせる様な所ゆきよしさんの絵も面白い。




長州出身の安倍晋三首相は、「明治100年」時の首相であった佐藤栄作さんと同様に長州出身だ。
つまり、明治新政府の中枢を占めた薩摩・長州藩の流れをくむものとして注目される。

既に大政奉還をして江戸幕府は消失したにも関わらず、新政府軍は旧幕府に心を寄せる武士たちを徹底的に追い回し血を流させた。
いわゆる戊辰戦争だ。

幕府の政治改革や外交政策の努力や模索を一切認めず、薩長を中心とした野心家集団が新しい日本を標榜して天皇を巧妙に利用しつつ近代化(産業化)と中央集権化を強引に進めた。
「廃藩置県」「地租改正」「富国強兵」「殖産興業」とは学校教育で習う明治維新のキーワードであり、近代日本の明るい出発の様に位置づけられことが多いが、その内実は「戦争のできる国」づくりの始まりであったのだ。

墨さん、よくぞ言ってくれました! 「明治」とはしたから読むと「おさまるめい!」である‼︎ 庶民がこぞって「明治」という新しい世を歓迎したのではない…。

そして今、「明治150年」にかこつけて明治の精神や政治を良きものとして国家をあげて礼賛しようと画策する安倍晋三一派。

150年経った今でも、相も変わらず個としての人権より国家への帰属意識や資本の拡大を優先させている。
「働き方改革」とは、産業化の新たな枠作りに労働者が将棋の駒の様に使われるにすぎない。
そしてさらに、「北朝鮮」情勢を巧妙に利用して軍備拡張、アメリカ追従、「9条改悪」戦争路線へ舵を切っている。

こんな安倍政治の企みを根底から覆すために、今あらためて「明治150年」を私たちの方からとらえ直し、徹底的に批判していく必要がある。


<150年経っても「おさまるめい!」>

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