日退教は福島県退教と共催で「福島原発事故から13年半『福島』の今を学ぶ」の「第6回福島学習の旅」を11月10日~11日にかけて実施した。
参加者は東北・関東・近畿・四国からの総勢21名で、学習会会場の福島県教育会館に向かった。
<一日目>
学習会 Ⅰ「福島原発事故から13年半~被ばく当初に考えたこと、行動したこと~」
《講師 国分俊樹さん(元福島県教組委員長)》
自宅は郡山市にあり放射線量が大きい「放射線管理区域」だったが家族避難を断念し、この自宅にあれから13年8カ月も住み続けている。
◆国分さんは2010年4月から福島県教組の専従役員だった。
原発事故が起きてから、⑴子どもと教職員の安全や被災教職員の勤務・労働条件の行政への申し入れ ⑵原発・放射能・放射線情報の組合員への発信
⑶学校始業日の延伸の要請を取り組んだ。また、⑷被災地「フクシマ」の状況を全国に発信する団体を発足し、
「福島県平和フォーラム」を中心とした集会の企画・運営に深く関わった。
◆その傍ら原発事故に伴う放射線量が人体や食品に与える影響等について専門家のように学んだと云う。
2011年3月には「原発災害を絶対許すな!」の福島県教育新聞を全職員に発刊し、それ以降も「子どもの被ばく線限度量基準(年間20ミリシーベルト)」の問題点や
「プール沈殿ゴミの汚染の実態」等や放射能に関する疑問や基礎知識など教職員に向けて発信し続けた。
2012年10月には「放射能についてQ&A」を盛り込んだ職場討議資料「生きるための学び」(32P) の発刊に深く関わった。
◆2014年には日教組63次全国教研集会で「『フクシマ』の食事情2013」を報告した。
ここには給食に使う県内産の食材の安全性の問題を訴え、県は「風評被害」対策も含めて放射性物質検査機器を導入し、
県内59市町村の学校給食食材の測定が確立されたと云う。
食事=給食は「エサ」ではない。安全と安心が当たり前で、放射能検出されないことが前提となる。
しかし現状は「子どもの安全より地場産業の保護」が主流。「復興」「未来」が盛んにプロパガンダされるが、福島の未来は子どもである。
食に限らず生活の「安全」「安心」を納得しない限り、県民の流出は止まらない。
原発事故から国やマスコミの情報は信用できず、「はじめに統治ありき」の内容に怒りと国の情けなさを感じると訴えた。
◆書籍「子どもたちに残そう 核のない地球」(日退教・福島県退教・福島県教組共著)2012
「子どもたちのいのちと未来のために学ぼう 放射能の危険と人権」明石書店 2012
の発刊に国分さんは県教組役員として多大な貢献と尽力をした。この二冊は発刊後に入手して私の手元にありあらためて読み返してみた。
文科省の『放射線副読本』に関する批判や放射能に関する基礎知識など、多くが盛り込まれ誰もが学べる名著と云える。
これらに関わった国分さんの功績は大きい。
(つづく)
<デラシネ>
参加者は東北・関東・近畿・四国からの総勢21名で、学習会会場の福島県教育会館に向かった。
<一日目>
学習会 Ⅰ「福島原発事故から13年半~被ばく当初に考えたこと、行動したこと~」
《講師 国分俊樹さん(元福島県教組委員長)》
自宅は郡山市にあり放射線量が大きい「放射線管理区域」だったが家族避難を断念し、この自宅にあれから13年8カ月も住み続けている。
◆国分さんは2010年4月から福島県教組の専従役員だった。
原発事故が起きてから、⑴子どもと教職員の安全や被災教職員の勤務・労働条件の行政への申し入れ ⑵原発・放射能・放射線情報の組合員への発信
⑶学校始業日の延伸の要請を取り組んだ。また、⑷被災地「フクシマ」の状況を全国に発信する団体を発足し、
「福島県平和フォーラム」を中心とした集会の企画・運営に深く関わった。
◆その傍ら原発事故に伴う放射線量が人体や食品に与える影響等について専門家のように学んだと云う。
2011年3月には「原発災害を絶対許すな!」の福島県教育新聞を全職員に発刊し、それ以降も「子どもの被ばく線限度量基準(年間20ミリシーベルト)」の問題点や
「プール沈殿ゴミの汚染の実態」等や放射能に関する疑問や基礎知識など教職員に向けて発信し続けた。
2012年10月には「放射能についてQ&A」を盛り込んだ職場討議資料「生きるための学び」(32P) の発刊に深く関わった。
◆2014年には日教組63次全国教研集会で「『フクシマ』の食事情2013」を報告した。
ここには給食に使う県内産の食材の安全性の問題を訴え、県は「風評被害」対策も含めて放射性物質検査機器を導入し、
県内59市町村の学校給食食材の測定が確立されたと云う。
食事=給食は「エサ」ではない。安全と安心が当たり前で、放射能検出されないことが前提となる。
しかし現状は「子どもの安全より地場産業の保護」が主流。「復興」「未来」が盛んにプロパガンダされるが、福島の未来は子どもである。
食に限らず生活の「安全」「安心」を納得しない限り、県民の流出は止まらない。
原発事故から国やマスコミの情報は信用できず、「はじめに統治ありき」の内容に怒りと国の情けなさを感じると訴えた。
◆書籍「子どもたちに残そう 核のない地球」(日退教・福島県退教・福島県教組共著)2012
「子どもたちのいのちと未来のために学ぼう 放射能の危険と人権」明石書店 2012
の発刊に国分さんは県教組役員として多大な貢献と尽力をした。この二冊は発刊後に入手して私の手元にありあらためて読み返してみた。
文科省の『放射線副読本』に関する批判や放射能に関する基礎知識など、多くが盛り込まれ誰もが学べる名著と云える。
これらに関わった国分さんの功績は大きい。
(つづく)
<デラシネ>