古天気学 A

明治時代以前の日本のお天気や地震また天文関係の資料を収集中

「享保日記」 享保二年四月 天気編

2013-04-28 17:16:25 | 天気
2013年4月28日 日曜日曜 天気 晴れ 暖

「享保日記」

「享保二年四月十一日 夜酉中刻より寅ノ刻迄よほど雨ふり候ても、去年より之旱魃ゆへ地しめり候迄也。 十四日 申刻より夜中雨降。 十七日 巳下刻より大雨 二十四日より至に今、北風毎日雨も繁シ。□(ムシ)之不正ノ氣ニ中リ焼シ畠作ニモよほどさハり候由。」
を検証する。

「データ変換」

年月日

享保二年四月十一日 1717年5月21日 
享保二年四月十四日 1717年5月24日 
享保二年四月十七日 1717年5月27日 
享保二年四月二十四日1717年6月24日

場所

茨城県水戸市 → 茨城県水戸市

天気の種類

享保二年四月十一日 1717年5月21日 夜酉中刻より寅ノ刻迄よほど雨ふり候ても、去年より之旱魃ゆへ地しめり候迄也。
享保二年四月十四日 1717年5月24日 申刻より夜中雨降。
享保二年四月十七日 1717年5月27日 巳下刻より大雨
享保二年四月二十四日1717年6月24日 二十四日より至に今、北風毎日雨も繁シ。□(ムシ)之不正ノ氣ニ中リ焼シ畠作ニモよほどさハり候由。


吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)と古天気学データベース(KTDB)で検証

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)


享保二年四月十一日 1717年5月21日 

弘前 雨
八戸 雨
盛岡 雨
日光 晴(小雨)
東京 晴(雨)
伊勢 雨
京都 曇(雨)
池田 大雨
津山 雨
鳥取 晴(雨)
長崎 曇(小雨)

享保二年四月十四日 1717年5月24日 

弘前 晴
八戸 晴
盛岡 晴(雨)
日光 小雨
東京 晴(雨)
伊勢 曇(雨)
京都 雨
池田 大雨
津山 雨
鳥取 曇
長崎 曇(小雨)

享保二年四月十七日 1717年5月27日 

弘前 雨
八戸 晴
盛岡 晴 
日光 晴(雨) 
東京 雨  
伊勢 雨  
京都 小雨(雨)
池田 雨(大雨)
津山 雨
鳥取 晴
長崎 雨

享保二年四月二十四日1717年6月24日

弘前 雨
八戸 晴
盛岡 雨
日光 曇(小雨)
東京 曇(雨)
伊勢 雨
京都 曇
池田 雨
津山 曇
鳥取 雨
長崎 雨


古天気学データベース(KTDB)

四月十一日 1717年5月21日 長野県野尻 曇 古川古松軒「東遊雑記」

四月十四日 1717年5月24日 福島県猪苗代 雨天 古川古松軒「東遊雑記」

四月十七日 1717年5月27日 福島県須賀川 雨降 古川古松軒「東遊雑記」

四月二十四日1717年6月24日 福島県伊達郡桑折 半晴 古川古松軒「東遊雑記」

「検証結果」

月日 享保二年年四月十一日(1713年5月21日)・四月十四日(1713年5月24日)・四月十七日(1713年5月27日)・四月二十四日(1713年6月24日) → 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)天気記録有

場所 茨城県水戸 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)水戸の天気記録無

天気の種類 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)水戸の天気記録無

「データ整理」

享保二年四月十一日 1717年5月21日 

弘前 
八戸 
盛岡 
日光  (小雨)
水戸 18時ころより十二日午前4時ころ迄よほどふり
東京  (雨)
長野 
伊勢 
京都  (雨)
池田 大雨
津山 
鳥取  (雨)
長崎  (小雨)

享保二年四月十四日 1717年5月24日 

弘前 
八戸 
盛岡  (雨)
福島 
日光 小雨
水戸 14時ころより夜中降。
東京  (雨)
伊勢  (雨)
京都 
池田 大雨
津山 
鳥取 
長崎  (小雨)
享保二年四月十七日 1717年5月27日 

弘前 
八戸 
盛岡  
福島 
日光  (雨) 
水戸 途中より大雨
水戸 10時ころより大雨
東京   
伊勢   
京都 小雨 (雨)
池田 雨 (大雨)
津山 
鳥取 
長崎 

享保二年四月二十四日1717年6月24日

弘前 
八戸 
盛岡 
福島 半晴
日光  (小雨)
水戸 北風
東京  (雨)
伊勢 
京都 
池田 
津山 
鳥取 
長崎 

「検証結論」

享保二年四月十一日 1717年5月21日 水戸 夜酉中刻(18時ころ)より寅ノ刻(4時ころ)迄よほど雨ふり候ても、去年より之旱魃ゆへ地しめり候迄也。
日光・東京では、日中は晴その後雨 → 関東では、日中晴 夕方雨

享保二年四月十四日 1717年5月24日 水戸 申刻(14時ころ)より夜中雨降。
                  日光では、小雨・東京では 晴後雨 → 関東では、日中晴 夕方雨

享保二年四月十七日 1717年5月27日 水戸 享保二年四月十七日ノ御祭禮、神輿出御。途中より大雨・・・今年より去年は大雨也。前々も雨ふり候事なく候所、去年當年之御祭ノごとくニ大雨にて諸人及2難儀1候事は無レ之也。
                  水戸 巳下刻(10時ころ)より大雨
                  日光は、晴後雨 東京は雨 → 関東では、晴後10時ごろから雨
 
享保二年四月二十四日1717年6月24日 水戸 二十四日より至に今、北風毎日雨も繁シ。□(ムシ)之不正ノ氣ニ中リ焼シ畠作ニモよほどさハり候由。
                  日光・東京では、曇のち雨 → 関東では、曇または雨


享保二年四月十一日・十四日・十七日・二十四日の、茨城県水戸市での天気の大変貴重な資料です。また。「享保日記」 享保二年四月 天気編(2013年4月22日 月曜日)では、四月十七日の大雨の時刻が、・・・輿出御。途中より大雨・・・と不明でしたが、今回の資料で四月十七日巳下刻(10時ころ)より大雨が降ったことが分かった。(大変貴重)


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