3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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屋久島リベンジ② ~屋久島ぐっると一周編~

2013-08-03 20:44:28 | 
20130803

屋久島1日目。

寝不足感甚だしい中、のそのそと浜松町のホテルを後にする。
モノレールで羽田空港に向かう。モノレールでは座ることができたため、ゆっくりと景色を見ながら移動する。
だだっ広い平原に工事中の場所が多く見える。
空港の周辺である。あと10年もすればホテルが立ち並んでいるのであろう。

今回の屋久島旅行に関しては並大抵ではないほどの思い入れがあった。
なんせ去年断腸の思いで行けなかった場所である。
空港は一体どんな感じなんだろうか。
街並みはどんな感じなんだろうか。
そして屋久杉登山道、白谷雲水峡はどんな感じなんだろうか。
一年間待って、ようやく実際に屋久島に降り立つことができる。

まずは鹿児島空港まで2時間程度のフライト。
寝てたような気がする。よく覚えていない。

トランジットで屋久島空港へ。
この時間は結構待たされた気がする。よく覚えていない。
覚えているのは、ゲートが開くと、小さいバスの中に押し込められ、
ジェット機とはほど遠い、セスナ機くらいの小さい飛行機の前につれてこられたことだ。
さすが、屋久島。これで行くのか。

そしていよいよ屋久島空港へ。
飛行機を降りると、まだあのだだっ広い空間。
スコットランド、カンボジアに引き続き、実際に飛行機から降りて、歩いて空港の建物まで行くスタイル。
このスタイルがとても好きだ。その土地に着いたって気がする。

天気も快晴で申し分ない。
真夏の快晴だったので暑いくらいであった。

空港の建物に入る。びっくりするくらいの簡易式の空港であった。
まずは一服するために外へ。
真っ青な空がとても気持ちがいい。
エネオスの向こうには雄大な山々が広がっていた。

完全な個人旅行フリープランのため、これから何をするか、全く予定がない。
とりあえず動こうということで、足が必要になる。

レンタカーの電話番号に片っ端から電話を掛けるが、いずれも一杯で貸せないとのこと。
もう諦めようとした10件目、ようやく一番小さい車を貸してくれるところがあった。
スズキレンタリース。借りるオフィスは空港から20分ほど離れた宮之浦にある。

そこまでの移動はバス。
バスが車で少し時間があったので、空港の近くにあったインフォメーションセンターに立ち寄る。

明日の天気を確認し、明日縄文杉を見に行くことに決めた。
荒川登山道行きのバスの往復チケットを購入する。なんかいよいよ旅が始まった感じで楽しい。

バスに乗り込み、しばらくは車窓の景色を楽しむ。降りる場所は“宮浦小学校前”という場所。
降りてスズキレンタリースまでどういったらいいかとガイドブックを開こうとした瞬間、後ろから、
“スズキレンタリース行きたいの? そうしたらこう行って、こう行って、こう行けばいいよ!”
とバスの運転手がわざわざドアを開けて教えてくれた。
なんて優しいんだ…というか何でおれがスズキレンタリースに行こうとしていることがわかったんだ…
まさか…やつはエスパー…?
なんてことを思っていたら、なんと俺が持っていたガイドブックの裏表紙にスズキレンタリースの広告が載っていて、
それを見ていた俺を見て、ご丁寧に教えてくれたのだ。なんて親切なんだろう…

スズキレンタリースには無事到着し、赤いフィッツを借りることができた。
車を運転するのは久しぶりで不安はあったがまあ、大丈夫だろう。
大通りに出てみると、車の数は少なく、天気もいいので何とも運転しやすい。
絶好のドライブ日和である。
車を走らせるとすぐに腹が減ってきた。

よし、昼飯にしよう。

せっかく屋久島に来たんだから、屋久島の特産品を食したいものだ。
屋久島で有名でまず食べたいものが…
トビウオである。

宮之浦にある食事処に入り、メニューを見るとトビウオの天するとらの定食があった。
即決。

加えて、磯の味がかおる“亀の手”なるものを見つけた。
これも興味本位で注文した。なんかの番組で見たことがあったような… とにかくおいしいって言ってた記憶がある。

運ばれてきた天ぷらは骨や羽(?)の部分までからっからに揚がっていて何とも美味しかった。
サクサクの衣の中は白身魚で、米が進む。

そしてなんといっても亀の手。
これを世界で最初に食べようと思った人間は相当に勇気があると思う。それほどにグロテスクなものが運ばれてきた。
まさに亀の手のようなどす黒い、貝のような、いやフジツボのようなものの塩茹で。
店員が食べ方を説明してくれた。
先っぽの爪のようになっている部分を力技でばきっと割って、そこからどす黒い周りの皮をくるくると剥いていく。

するとこれまたグロテスクなピンクとも紫ともつかない貝のようなものが飛び出してきて、それにかぶりつくのだ。

恐る恐る食べてみると…

めちゃくちゃ旨い。
これはもう半端じゃなく旨かった。
かぶりつきまくって20本くらい食べた。

食事処の下の一階がお土産屋になっていたので、明日の登山用に携帯灰皿などを購入。
お土産を買うにはまだ早い。だってまだ屋久島について2時間くらいだし。

腹も満たされ、再び車を走らせる。とりあえず屋久島を車で一周してみよう。宮之浦から西に向かって一周しようと試みる。


しばらく車を進めると、東シナ海展望所という場所を発見。
車を停められる場所があったので、そこでしばし景色を眺めた。
そこまでも青い海と、青い空。絶景かな。

再度車を進めると、屋久島灯台の看板を発見。
車を止める駐車場っぽいところがあったので、そこに車を止め、灯台に向かう。

そのわずか15分程度の歩きで、屋久島の洗礼を受けることになった。

常にアブのブーーーーーンというあのいやな低音がまとわりつく。
目の前を黒いアブがぶんぶんと飛び交い、顔や腕にはすぐ虫が止まる。
たかが蝶々が目の前を通過するだけでびっくりする。
だってめちゃくちゃでかい。飛び方も、パタパタという感じではなく、ワッサワッサという感じ。
モスラのようだ。
しかし歩けども歩けどもつかない。もしかしたらあれは駐車場じゃなかったんじゃないか…
引き返す時もまたあの虫たちの洗礼を受けなければならないと思うとゲンナリした。

最初から車で行けばよかった。
対向車が来たら絶対にすれ違えない道を通って灯台に到着。

灯台は青い空に真っ白な灯台がとても栄えていて、きれいだった。

屋久島灯台を後にし、車を進めると、西部林道という道に入っていった。

この道がすごい。本当に山道だ。

対向車が来るたび、車を止めないというけないほどの細い道。
日の光も入らないようなうっそうとした森の中をグネグネと走っていく。

しかもここは本当に林道なので、動物がいたるところに出没する。
一番よく見かけたのは屋久島の固有種、ヤクジカ。

我が物顔で道路に悠々と飛び出してくる。

こちらをじっと見つめる顔がとてもかわいい。

ガイドブックにヤクジカのことが書いてあって、見れたらいいな、なんて思っていたが、そんなことは忘れるくらいに
あちこちで見ることができた。

次にいたのはサル。サルも結構いて、そこらじゅうで毛づくろいをしている。


この道を運転するのは結構疲れた。
山道というのと、なんか陰からシカが飛び出してきそうな気がして常に意識しながら車を進めた。
けど、もとはと言えばこの道は彼らのものなんだもんな…

長い林道を抜けると、見つけたのは屋久島有数の滝、大川の滝。
大川の滝と書いて、“おおこのたき”と読む。

これは想像していたより迫力があった。やはり滝などの自然は写真で見るより生で見るほうがよっぽど感じるものがあるようだ。
しかも結構滝壺のほうまで行くことができて、いい写真を撮ることができた。
メッチャ暑かったので、滝壺にダイブしたいくらいだったが、あれまで我慢…
車に戻るとアブが車の周りに取り巻いていて怖かった。奴らは熱に反応するらしい。


そしていよいよ車は本日、俺が最も行きたかった場所へ。
ここは一年前にも絶対に行こうと思っていた場所。

平内海中温泉である。

階段の上に車を止め、タオルをもって突入。



駐車場には一台原付が止まっており、“原付で日本一周中”と書いてあった。
面白そうな奴が先客である。

ここは混浴であり、水着着用禁止である。
ということはこんな真昼間に入ることは相当に勇気がある行為になる。
奥さんと一緒に行ったんだけど、奥さんは待っていることにした。
まあ、俺は入る気まんまんだったし、先に入っていたのは男だったから余裕だったけど。
女性は結構きついかもね。
こんな時男は楽だね。男に生まれてよかったと思う瞬間かもしれない。

そして、俺が最後の一枚を脱いで全裸になろうとしたその時…

なんと家族連れが普通に入ってきたのである。
普通にってのは、服を着て、足湯なんかしてやがる。
それはやっちゃいけないことだろ…

家族連れには中学生くらい?の年頃の娘さんもいて、俺が丸出しで見せつけてやってもよかったんだけど、
それはさすがにできなかったし、ルールを守っている俺がこそこそと岩陰に隠れるハメになった。

あれはやっちゃいけない行為だと思う。ってかよくできるな、ああいう無神経なことが。
だから看板にあんなにはっきりと明記してあるんだろう。それが守れないなら入ってくるべきじゃない。
俺ももっとゆっくり入りたかったし、何より俺の奥さんが待っていたのだ。
奥さんはここのルールを守って待っているのに対して、その気持ちに堂々と踏み込むような真似をされて腹が立った。
ああいう大人にはならないようにしないと。

さっさと帰れよって雰囲気と目で伝え続けた。

やっと消えてくれて、堂々と全裸になり、温泉につかる。さっきまで岩場の隅にいたから普通に海中で結構冷たかったんだよ。

ようやく、温まれると思ったが、そんなに温かくはない。ぬるま湯って感じかな。
けど目の前が普通に海で、波と一緒に入ってくる海水が気持ちいい。
そして目の前は大海原なので、ロケーションは最高である。
加えて、家族連れが帰った後は、俺一人だけ。
この最高の景色の温泉を独り占めである。

全裸であるからかもしれないが、開放感がやたらすごかった。

ちなみに料金は100円。
屋久島の全行程でここが一番印象に残っている。実は。

平内海中温泉は屋久島の真南に位置する。

平内海中温泉を後にしたのは3時くらい。
レンタカーは17時に返却だったので、東に車を進め、残り半周に入る。

途中コンビニにより、たばこ買ったり、消毒液かったり(温泉で足を切った)、アイス食べたりして、
レンタリース近くのスーパーで車の中を整理して、時間ぴったしに返却。
車の中にはペットボトルやら、着替えた服やらが散乱していた。
ちなみに俺は平内海中温泉からズボンを海水で濡らしてしまっていたため、下は海パン。
水着持って来ておいてよかった…
屋久島ではレンタカーを返す時に“満タン証明書”というのをスタンドでもらって、提出しなければならない。

レンタリースから宿まではレンタリースの人が送ってくれた。
近くて10分ほどで宿に着いた。

宿について、着替え、まずは風呂…
さっき入ったばかりだろ…って思うかもしれないが、なんていっても海水だからね。
大浴場最高…

そして飯。
旅行中の夕飯は早い。7時に夕飯なんて日常では考えられない。
動き回っていたため、相当に空腹であった。
ばくばくと平らげた。

そしていよいよ明日は縄文杉に会いに行く。

縄文杉に会いに行くためには… 明日は3時起きである。

宿の目の前から屋久島自然館行きのバスが出ていた。
バス停と時間を入念に確認し、わくわくする気持ちを抑えつつ、この日は流石に早めに寝た。
3時起きだからね…



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