斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

JX石油開発井戸温泉

2016年05月03日 12時12分15秒 | 斎藤秀俊の着眼
この温泉、JXグループのJX石油開発という会社が胎内市の日本海海岸沿いに天然ガスや原油を得る際に出湯する温泉で、海の化石とも称されるほどのものです。
なにが化石かというと、古代の海が閉じ込められた地層まで井戸を掘り、吹き出てくる温泉で、まるで液体の化石とでもいいたくなるほどのものです。

ハロゲンイオンに浸かるようなお湯で、ハロゲンフリークにはたまらない温泉です。どれくらいかというと、

水素イオン濃度 pH 7.6
温泉水 1kgあたり
Li+ 4.5mg
Na+12590mg
K+ 161.0mg
NH4+ 180.2mg
Mg2+ 87.3mg
Ca2+ 600.3mg

F-  0.2mg
Cl- 21160mg
Br- 129.2mg
I-  82.5mg

ちなみに海水中のNa+は10766mgで、Cl-は19353mgなので、この温泉の塩分濃度は海水より2割ほど高いことになります。イスラエル/ヨルダンにある死海の濃度海水の約10倍なので、死海ほどではないが、背浮きは簡単に行うことができます。

アンモニウムイオンが高いので、だいぶアンモニア臭く、臭素、ヨウ素といった消毒薬そのものみたいなイオンも相当量入っているので、体がきれいに消毒されるのではないかというほどに、薬効を期待してしまう温泉です。

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