田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、旅、日々のあれこれなど。

東漸寺(とうぜんじ):取手市

2018年06月09日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
6月8日、昼食を取った古民家レストラン「テンサン」の店主が「近くに立派なお寺があるよ」と紹介くれた。
そのお寺は「テンサン」から車で直ぐで、立派な家構えの農家住宅が立ち並ぶエリアにありました。

東漸寺(とうぜんじ)は正式には「天台宗興隆山寿量院東漸寺」といいます。天正2年(1574年)の創建と伝えられています。
場所は常磐自動車道・谷和原ICから約12km。関東鉄道常総線「西取手」からも徒歩約10分です。
東漸寺(とうぜんじ)という名前の仏教寺院は日本各地にあり、松戸市にもあります。

山門(仁王門)の建立は元禄3年(1690年)。茨城県の文化財に指定されています。山門手前左のケヤキの巨木が丸裸(強剪定)にされていて残念です。



山門の両脇には仁王像が安置されています。

観音堂の建立は寛文7年(1667年)で江戸時代前期の貴重な建造物です。

こちらも茨城県の文化財に指定。観音堂ご本尊の馬頭観音(ばとうかんのん)が、昨年33年に一度の御開帳となりました。平成19年から21年にかけて解体復原修理が行われ、建立当初の姿となっています。

観音堂の向かって左側に立つ茨城県で最大のクスノキ(推定樹齢:600年、幹周/樹高:7m/26m)。こんな大きなクスノキ見たことがないというほどの巨木。

取手市で最大のイチョウ(推定樹齢:320年、幹周/樹高:6.2m/19m)の巨木。
以前、友人と行った行方市の「西蓮寺」の大イチョウは2本とも推定樹齢1000年というから驚きです。 


韮山反射炉:伊豆の国市

2018年06月04日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
「江川邸」を後にして、世界文化遺産「韮山反射炉(H27.7登録)」(明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業)に。
江川英龍の建言により、銃砲鋳造のために造られたもので、これに使われている耐火煉瓦は、1,700度の高温に耐え後世の専門家からも高く評価されています。

ガイダンスセンター前から見た反射炉

竣工は1,857年(英龍の息子の英敏が完成させた)

ガイダンスセンターで基礎的な知識を得てから、実物のあるエリアに進みます。

建設当時の写真



鉄製24ポンドカノン砲(再現)全長3.502m、重さ3.5t

江川邸に展示されていた耐火煉瓦

連双2基(4炉)あり、高さは約16m。



150m山を登ると茶畑の中に韮山反射炉と富士山を一望する展望デッキがあります。生憎曇りで今回も富士山は見えませんでした。

反射炉は東名沼津I.C/新東名沼津I.Cから伊豆縦貫道江間I.C経由で約40分です。
観覧料は「江川邸」とセットがお得で700円です。




とらや工房&東山旧岸邸:御殿場市

2018年05月17日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
14日、沼津御用邸記念公園を後にして「とらや工房」と「東山旧岸邸」に行きました。

入口のサイン。ここを入るとすぐの所に山門があります。

黄緑の部分が「とらや工房」の敷地、濃い緑が「東山旧岸邸」の敷地です。

とらや工房

敷地面積:19,106m²、延床面積:538m²、鉄骨造一部木造の平屋。

昭和2年からこの地にある山門。酒井家の別荘の門として建てられたもの。

「とらや工房」は「旧岸信介邸」に隣接する敷地に建てられました。
設計者は、内藤廣氏。建物は庭の広がりを受け止めるように緩やかに湾曲し、喫茶室と販売所の間に作られた半外部空間は、庭の空気を引き込むような緑に溶け込むような空間設計が特徴です。竣工:2007年10月





販売所。奥には厨房があります。

「とらや」と言えば高級羊羹というほど有名で、我々庶民にはなかなか手が出ませんが、「とらや工房」ではお菓子+煎茶のセットで540円で頂けます。これでも庶民にはちょっと贅沢かな?

私は「大福と煎茶」のセット、あーちゃんは「水羊羹と煎茶」のセットを頂きました。


とらや工房の敷地を抜けると首相を務めた岸信介(安倍総理の祖父)の自邸として建てられた「東山旧岸邸」の入口へと続きます。

この岸邸は1965年に建てられた伝統的な数寄屋建築の美と現代的な住まいとしての機能の両立を目指して設計されています。
この邸は建築家・吉田五十八の晩年の設計(作品?)です。

敷地面積は5,669㎡、延床面積は568㎡、木造一部RC造の地上2階建て。

玄関ホール。塩化ビニールやアルミといった工業生産材料が使われています。

書斎兼応接間

和室。吊束を廃止し、欄間を吹き抜けにすることで、すっきりした室内に見せています。

吹き抜けの欄間

和室から見た見事な庭園。

居間。障子は押込戸になっていないが、荒組の雪見障子になっています。岸さんは庭に向かって置かれたソファで庭を眺めるのが好きだったそうです。

居間の照明

食堂。押込戸を利用して、障子・ガラス戸・網戸・雨戸を戸袋に引き込み、庭側が開放となる。

全開した窓から見た庭。まるで額縁に入った名画の様でした。



厨房。お手伝いさんが3人いたそうです。

小川が流れる和風の庭園




旧岸信介邸は2003(平成15)年に御殿場市に寄贈されたあと、一般公開されていますが、2階は非公開です。
2009(平成21)年からは、和菓子の虎屋のグループ会社である(株)虎玄(こげん)が指定管理者として管理運営を行なっています。


なお、とらや工房、旧岸邸共、静岡県景観賞優秀賞を受賞しています。

沼津御用邸記念公園:沼津市

2018年05月17日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
14日(月)、この日も早起き(5:00)して一人沼津駅周辺を散歩しました。

宿泊ホテルのある沼津駅北口広場。宿泊ホテルは「静鉄ホテルプレジオ沼津」で今回で3回目、静岡駅の南側と北側にもあります。
開業4年とまだ新しく、リーズナブルで気に入っています。

朝食は6:30からなので駅北口から南口に回りぶらぶら。
北口は旧国鉄沼津機関区跡を含む大規模空閑地を活用して、静岡東部地域の中心都市としてふさわしい街づくりを目指し、土地区画整理事業が行われました。

南口が商業エリアのメインのようで、商店街が四方八方に広がっています。

1時間半の散歩を終え、ホテルに戻り朝食。アジの開きをメインにセミバイキングで食べ放題。がっつり頂きました。

朝食後、9:00から開園している「沼津御用邸記念公園」に。(東名沼津I.Cから約25分)
明治26年、大正天皇のご静養のために造営された沼津御用邸は昭和44年に廃止され、翌年から沼津市により「沼津御用邸記念公園」として親しまれています。2016年(平成28年)10月には 「旧沼津御用邸苑地」の名称で国の名勝に指定されました。

沼津御用邸記念公園来園口。園内は大きく本邸跡、西付属邸、東付属邸の3つのエリアに分かれています。

西付属邸(旧川村純義伯爵の別荘を宮内庁が買い上げ)

本邸は1945年(昭和20年)7月 沼津大空襲で焼失し、付属邸のみが現存しています。

御用邸として現在も使用されているのは葉山、那須、須崎の3か所。廃止された御用邸は11カ所。

来園口右側にある根上がり黒松。樹齢推定四百年。

大正三年昭和天皇が学習院初等科時代にお乗りになった自転車の複製。

調理室。皇族の食事を作っていた部屋で当時のまま流し台やかまど、天窓などが残っている。

お食堂。皇族が食事を召し上が部屋で椅子は食堂用の皮張り、御紋章入りのも。

照明。いいですね。

謁見所。天皇陛下がご滞在中、来客に面会する時に用いた部屋。床の間側に置かれた玉座用の肘掛け椅子には梨地漆に御紋章の蒔絵が描かれている。

皇族の方々の居住部分として用いていた建物で、御座所(居間)、御寝室、御着替所から成り、全体を御座所と呼んでいました。

手前の部屋が御寝室、奥が御着替所

御玉突所。1922年(大正11年)に増築。

御入浴室。浴槽のない掛かかり湯式の浴室でお湯は外から運んでいた。

湯沸室。ここで沸かしたお湯を調理室や御料浴室に運んで用いました。

海辺の芝生広場。

奥駿河湾の眺め。園外の島郷海岸からは御用邸の松林越しに遠く富士山が見えるそうです。

東付属邸。歩くと10分位かかるので車で移動。

明治36年昭和天皇の御学問所として設けられました。

東付属邸は赤坂離宮の東宮大夫官舎を移築して学問所として使用。

第1学問所(御教室)

室内の様子

この後、御殿場市の「東山旧岸邸」&「とらや工房」に。別ページで。

静岡県富士山世界遺産センター:富士宮市

2018年05月17日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
5月13日(日)、蒲原宿で「旧五十嵐歯科医院」などを見学したあと、富士宮市に昨年12月開館した「静岡県富士山世界遺産センター」に行って来ました。荒天なので観覧者は少ないのかと思いきや結構多くの人がいて賑わっていました。
同館は平成25年6月にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山ー信仰の対象と芸術の源泉」を後世に守り伝えていくための拠点施設です。

途中、富士市の道の駅「富士川楽座」に立ち寄り、土産といつもの「記念きっぷ」を購入し、富士宮市に向かいました。

「蒲原宿」にいる時から強雨でしたので、同館からの富士山の姿は望めませんが、逆円錐型の建築フォルムが印象的な同館を是非見たいと思い訪れました。
設計は㈱坂茂(ばんしげる)建築設計。地上5階建て、敷地面積 約6,100㎡ 、建築面積 約2,000㎡ 、延床面積 約3,400㎡、総工費は40数億円とか。主要用途は博物館だそうです。

展示棟の外観として県産材を使った木格子(富士ヒノキ)を使用(室内から)

建築は「佐藤工業・若杉組特定建設工事共同企業体」の施工ですが、この円錐形の木組みはさぞかし大変だったことでしょう?

とにかく凄い雨で写真撮影もおぼつかない状況で、写りが悪いのはご容赦下さい。
富士山世界遺産センターは山梨県河口湖町に「山梨県立静岡県富士山世界遺産センター」(平成25年6月南館開館)がありますが、こちらは静岡県が建設したものでです。

展示棟では、1階から5階(最上階)を繋ぐ螺旋のスロープ(全長:193m)を登りながら展示を鑑賞するようになっています。

海からの富士登山を疑似体験できる映像が流れ、早回しにしているため迫力満点で吸い込まれるような錯覚に陥る感じです。

富士山から見た夜景。因みにプロジェクターはパナソニック製でした。傾斜の付いた曲面の長大な壁に映像を映す技術もすごいですね。

5階展望ホール。本当は遮るもののない、本物の富士山が拝めますが、当然ですが雨で富士山は全く見えません。

天気が良ければ本当はこのような富士山が眺望できます。(椅子に置いてあった写真を撮影させて頂きました)

センター前面に湧水を引き込んだ水盤をつくり、建物の象徴である逆さ富士が鏡のように映ります。

2階の映像シアターでは265インチの大画面に高精細な4K映像を上映。「天の巻」「地の巻」の2種類の美しく雄大な富士山の自然や文化等の映像が楽しめます。こちらも迫力ありますよ。

この後、今宵宿泊する沼津駅前のホテルに向かいました。沼津は別ページで。