世の男性の方々、バレンタインデーにはやっぱりチョコレートが届くことを期待されていますか?
日本において、2月14日のバレンタインデーに女性が男性にチョコレートを贈るという奇妙な習慣が根付いてもう半世紀が経つ。
この私も、中高そして学生時代の若かりし頃には、お目当ての相手にこっそりとチョコレートを贈ったものだ。 社会人になってからは、交際中の男性に手渡す事はあっても、いわゆる“義理チョコ”に関しては渡す意義が見出せず、周囲の女性達がいくら騒いでいようが私は我関せずで一切渡した事がなかった。
そんな私も、ある職場で大量の義理チョコを配ったことがある。30歳代での再びの学生時代のアルバイト先での話なのだが、この職場では毎年アルバイト女性が職場の男性全員に義理チョコを配るのが“定例行事”となっていたのだ。
ところが、これが大変なのだ。と言うのも、当日出勤するアルバイト女性2名に対し男性が30名程いる。しかも、必ず女性一人ひとり各々が男性全員に配るという代々の“掟”まであるのだ。当時4名のアルバイト女性が2人ずつ交代出勤していたのであるが、この“経済的負担”を回避するために皆で2月14日の出勤をなすり合った結果、新入りの私が2月14日出勤となり、この“定例行事”の担当となってしまったのだ。
さて、前日に勤務を終了して帰宅しようとする私に、男性職員の方々が、「○○ちゃん(私の名前)、明日何の日か忘れてないよね♪」「○○ちゃん、期待してるよ!」等々、異口同音に“義理チョコ”を促すのだ。こうもあっけらかんとチョコを要求されると、もう憎めない。
とは言え、チョコ30個の支出は苦学生には痛い。結局100円のチョコを30個買い込み、ラッピングを自分でして、一人ひとりの特徴を捉えつつ日頃のお礼を書いたメッセージカードを付け、見栄えだけはよくしたチョコを用意した。もう一人のアルバイト女性など、合計の支出が1万円を超えたと言ってぼやいていたものだ。
さて、次の日この“義理チョコ”を職場で配る訳だが、反応が上々である。やはり、一人ひとりにメッセージを付けたのがミソだったようだが、皆さんから懇切丁寧にお礼を言ってもらえ、その後、職場での私の受けがそれまで以上によくなった。
そして、驚いたのは3月14日のホワイトデーである。山ほどのお返しのプレゼントが届いたのだ。これが凄い! 真っ赤な薔薇の花束、ピーターラビットのオルゴール、ブランドのボールペンや小物入れやハンカチ、ステーショナリーセット、それにキャンディボックスにクッキーの詰め合わせ…… 加えてメッセージカードや、中には便箋2枚に渡る手紙をくれた人もいた。更には、デートの誘いもあった。 両手に抱えきれないほどのプレゼントを抱えて私は帰宅した。
“海老で鯛を釣る”とはまさにこのことである。
それにしても、2月14日は男性にとっては落ち着かない一日なのではなかろうか。本命にしろ義理にしろ、“残酷”とも言えるこの日を、男性の皆さんはどのような心境で過ごすのであろう。
1月23日朝日新聞夕刊の「悩みのレッスン」に“チョコがもらえない”と題する中学生男子からの“悩み”の相談が取り上げられていた。
この相談を読むと何とも可愛らしいと言うのか、年季の入った私などには微笑ましくもある。
少し紹介すると、「僕は生まれてこの方、バレンタインデーに母と祖母以外からチョコレートをもらったことがありません。親は、あんたがチョコをちょうだい、と言って回るから女子に引かれるのだ、と言うので去年からはクールに構えたのにやっぱり1個ももらえません。女子の友達もいるのに、なぜか“この人”と思ってもらえないのです。何が足りないのでしょうか。」
このブログの筆者の原左都子おばさんは、君のその素直で開けっぴろげなキャラがとても気に入ったよ。君は愛すべき少年だね。ちっとも心配要らないよ。 あと何年かたったらきっと君にもチョコが届くはずだよ。
日本において、2月14日のバレンタインデーに女性が男性にチョコレートを贈るという奇妙な習慣が根付いてもう半世紀が経つ。
この私も、中高そして学生時代の若かりし頃には、お目当ての相手にこっそりとチョコレートを贈ったものだ。 社会人になってからは、交際中の男性に手渡す事はあっても、いわゆる“義理チョコ”に関しては渡す意義が見出せず、周囲の女性達がいくら騒いでいようが私は我関せずで一切渡した事がなかった。
そんな私も、ある職場で大量の義理チョコを配ったことがある。30歳代での再びの学生時代のアルバイト先での話なのだが、この職場では毎年アルバイト女性が職場の男性全員に義理チョコを配るのが“定例行事”となっていたのだ。
ところが、これが大変なのだ。と言うのも、当日出勤するアルバイト女性2名に対し男性が30名程いる。しかも、必ず女性一人ひとり各々が男性全員に配るという代々の“掟”まであるのだ。当時4名のアルバイト女性が2人ずつ交代出勤していたのであるが、この“経済的負担”を回避するために皆で2月14日の出勤をなすり合った結果、新入りの私が2月14日出勤となり、この“定例行事”の担当となってしまったのだ。
さて、前日に勤務を終了して帰宅しようとする私に、男性職員の方々が、「○○ちゃん(私の名前)、明日何の日か忘れてないよね♪」「○○ちゃん、期待してるよ!」等々、異口同音に“義理チョコ”を促すのだ。こうもあっけらかんとチョコを要求されると、もう憎めない。
とは言え、チョコ30個の支出は苦学生には痛い。結局100円のチョコを30個買い込み、ラッピングを自分でして、一人ひとりの特徴を捉えつつ日頃のお礼を書いたメッセージカードを付け、見栄えだけはよくしたチョコを用意した。もう一人のアルバイト女性など、合計の支出が1万円を超えたと言ってぼやいていたものだ。
さて、次の日この“義理チョコ”を職場で配る訳だが、反応が上々である。やはり、一人ひとりにメッセージを付けたのがミソだったようだが、皆さんから懇切丁寧にお礼を言ってもらえ、その後、職場での私の受けがそれまで以上によくなった。
そして、驚いたのは3月14日のホワイトデーである。山ほどのお返しのプレゼントが届いたのだ。これが凄い! 真っ赤な薔薇の花束、ピーターラビットのオルゴール、ブランドのボールペンや小物入れやハンカチ、ステーショナリーセット、それにキャンディボックスにクッキーの詰め合わせ…… 加えてメッセージカードや、中には便箋2枚に渡る手紙をくれた人もいた。更には、デートの誘いもあった。 両手に抱えきれないほどのプレゼントを抱えて私は帰宅した。
“海老で鯛を釣る”とはまさにこのことである。
それにしても、2月14日は男性にとっては落ち着かない一日なのではなかろうか。本命にしろ義理にしろ、“残酷”とも言えるこの日を、男性の皆さんはどのような心境で過ごすのであろう。
1月23日朝日新聞夕刊の「悩みのレッスン」に“チョコがもらえない”と題する中学生男子からの“悩み”の相談が取り上げられていた。
この相談を読むと何とも可愛らしいと言うのか、年季の入った私などには微笑ましくもある。
少し紹介すると、「僕は生まれてこの方、バレンタインデーに母と祖母以外からチョコレートをもらったことがありません。親は、あんたがチョコをちょうだい、と言って回るから女子に引かれるのだ、と言うので去年からはクールに構えたのにやっぱり1個ももらえません。女子の友達もいるのに、なぜか“この人”と思ってもらえないのです。何が足りないのでしょうか。」
このブログの筆者の原左都子おばさんは、君のその素直で開けっぴろげなキャラがとても気に入ったよ。君は愛すべき少年だね。ちっとも心配要らないよ。 あと何年かたったらきっと君にもチョコが届くはずだよ。