原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

若かりし頃の趣味リバイバルはいかが?

2012年10月15日 | 自己実現
 (写真は、30年程前に購入し今現在も自宅に保存している ヤマハエレクトーン D700機種)


 私が未だ独身だった24歳~29歳頃までの約5年間、電子オルガン(早い話が“エレクトーン”であるがこれはあくまでもヤマハの一商品名)演奏を音楽趣味の一つとしていたことに関しては、本エッセイ集バックナンバー “音楽カテゴリー”等に於いて幾度か紹介して来ている。 
 重ねて、2007年9月バックナンバー 「資格は取りゃいいってもんでもないが…」 に於いて、当時ヤマハが実施していた“エレクトーン演奏グレード”検定試験に9級からチャレンジし、6級まで取得していることも既述した。
 参考として、この資格を一庶民が6級まで取得したところで社会的に身を助ける程の“食い扶持”とはならない性質の資格試験であることは百も承知の上だったが、自己鍛錬の意味合いで私は段階を得つつ資格試験にチャレンジし続けた。
 
 当時、私はヤマハ大人の教室でエレクトーン「個人指導」を受講していた。
 我が担当先生がおっしゃるには、若いうちに“グレード7級”程度以上を取得しておくと、たとえその後ブランクがあっても少し練習すれば“一生ものの趣味”として後々音楽を楽しめる、とのアドバイスでもあった。♪♪
 その7級までは調子良く各級を段階的にクリアしてきた私だが、実は6級受験に至った後難儀した。

 ここで当時のヤマハエレクトーングレード試験内容を我が記憶に基づいて少し紹介すると、試験は複数項目に及んでいた。
 その一つは自分が選択した「課題曲」を弾きこなす力、二つ目は「和音の再現力」(検定担当者が弾いた和音をその場で聴き取って再現する能力)、学科試験(があったかどうかは記憶が薄れているが、少なくとも9級段階から問答によるそれらしきものが存在した)。 そして私が一番苦手としたのが「編曲(アレンジ)課題」だった…
 この「編曲課題」に関しては、普段の受講時より個人指導先生より“痛めつけられて”いた。 先生曰く、「音楽に今後更に勤しむに当たっての初期段階として一番重要なのが“アレンジ力”なのよ。 貴方は音楽が好きと言うけれど、これだけアレンジ力がなくて何をもって音楽好きと言ってるの? 云々…」  先生のご思考に重々賛同する私だ。 ギターと同じくコード進行でメロディラインを創り上げていくエレクトーンの場合、さしあたって“アレンジ”力を身につけるべきなのは理解済みだが、これを指摘される程にどんどん意気消沈していく私…
 6級試験を何とかクリア出来た後、私はヤマハエレクトーン個人指導教室を退席する事と相成った。

 結局「アレンジ力」なきままにエレクトーンから遠ざかった私だが、その後も様々な分野の音楽趣味を全うしつつ現在に至っている。


 今回の記事を綴ろうと思ったきっかけとは、8月上旬頃引っ越して来た我が家の“お隣さん”が、昨日、実に新鮮で美味しい北海道産“北あかり”(じゃがいもの一種)を届けて下さったことによる。

 集合住宅のお隣に引っ越して来られた“老夫婦”と、その後良き関係を保っている我が家だ。
 今時、都心の集合住宅(要するに“マンション”)に於いて“物々交換”の儀礼など拒否されるのが当然の成り行きの時代背景であろう。 ところが現在、この“儀礼”が我が家と隣家との間で成り立っているのだ! 
 一番最初“引越し挨拶”として頂いた菓子折のお返しとして私が郷里の特産物を“お裾分け”との形で持参したところ、“お隣さん”が実に喜んで下さったのだ。 その後も引き続き、お隣さんは時期を見計らって色々と産地直送の農産物等を我が家に届けて下さるではないか!  原左都子とて、その好意に甘えてばかりではなく、郷里に帰省した暁等々何かにつけお隣さんに心ばかりの手土産を持参する等の関係を続けている。


 この近隣関係の良好さと我がエレクトーン趣味のリバイバルに、一体何の相関関係があるのかとお思いの読者の方々がいらっしゃるであろうか??

 その図式は以外と簡単である。
 実はお隣の老夫婦も、鍵盤楽器を一つの趣味とされているご様子なのだ。 ご老人であるが故にさして長時間鍵盤楽器を弾いておられる訳ではないのだが、昼間に時折楽器演奏音響が我が家に響いてくる。
 そうすると、我が家に於いても、エレクトーン(及びピアノ)を弾いても“お互い様”なる発想が湧き出てくるというものだ。 何分、日頃の“物々交換儀礼”によりある程度の信頼関係が成り立っている。

 そして昨日の日曜日に、私は久しぶりに我がエレクトーンを開けたとのいきさつだ。
 上記写真の通り、内側は美しさを十分に保っている我がエレクトーンである。 と言うのも、いつかは再演奏したいとの思いと共に手入れを欠かしていないためであろう。
 ただ購入後既に30年の歴史と共に、幾度の引越しにも耐え抜いている我がD700機が完全であるはずはない。 過去に一度ヤマハにメンテナンスをお願いしたところ、部品保存の理由でこれが修繕最後との通告も受けていた。 それから既に十数年の年月が流れている。

 我が家の(上記写真)エレクトーンD700型(約80万円也)とは、過去に於ける「マニュアル機種」としては庶民が自宅用に購入する機種の中では最高レベルであったものと私は捉えている。(これを20代後半頃、ボーナス一括払いで購入した事に関しても記述済みだ。)
 その後まもなく、エレクトーンの歴史もデジタル世界へと移り行くこととなる。

 昨日、そのD700機種の蓋を開けて何年かぶりに再演奏を試みると、手入れの良さによるのかなかなか調子が良い。 20分程練習を繰り返していると、昔取った杵柄と表現するべきか、以外や以外私の両手両足が自然と動くではないか!

 今後はエレクトーン演奏も、レトロなマニュアル機種により我が趣味の一つとして復活しそうだ。
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