「自由と民主主義」を標榜するこの世界は、一体どこまで人間同士の格差を拡大すれば気が済むのだろう。
などと、のんきに憂いていたら、いつの間にか、日本が世界から脱落しそうだ。
一応、世界3位の経済大国なのに、1人当たりのGDPは32位(2022年)。日本人は貧しくなった。
考えてみれば、資源も無く、食料も自給できないこの国が、経済大国になれたのは、奇跡だったのかもしれない。
人口大国だった日本も、少子高齢化のせいで、昔のように若く優秀な人材による人海戦術で、世界を相手に戦う力を失ってしまったのが痛い。
それと言うのも、為政者や経営者が、日本の優秀な労働者を見下し、海外と比べて金がかかるだけのコスト扱いし始めたのが、全ての原因だ。
人一人を一人前の人材にするために、一体、どれくらいの時間と金がかるのか、よく考えて欲しい。
グローバル・スタンダードとか言って、アメリカや西側諸国の猿マネをして、散々、正社員をリストラしたり、非正規社員を増やしたりと、この国の労働者を邪魔者扱いしてきた。
本当は為政者や経営者の能力不足で、日本が国際競争に敗れたのに、労働者のせいにして、見下し足蹴にするようになってから、この国は、おかしくなった。
日本経済の停滞は、優秀な労働者を大事にしなくなったこの国が、自ら招いた、為政者と経営者による人災だ。